見出し画像

第5回ベンチャーM&Aサミット【2/7】1.識学 2. 炎上案件のDDは?

炎上した案件を上場直後に買収した識学社、既にスピード買収を多数行っているポート社――
意欲的な買収が印象的な2つの上場企業の経営者を招いて「上場企業が欲しがる事業・会社」を掘り下げた、ベンチャーM&Aサミット Vol.5。
当日の様子の一部をテキストにてお届けします。

簡易的なDDで済んだ理由

島袋
池浦さんに聞きたいんですが、上場企業に売却する場合、きっと買い手側の上場企業はDDをかなり重視しますよね。
その際はどういうところを特に注意しますか?

池浦
僕らが今回買ったのは無形商材、いわゆるノウハウの事業譲渡でしたので、法務周りで見たところは、コンテンツそのものが法的に大丈夫かどうかですね。
M&Aの教育ビジネスですので、たとえば弁護士先生がやるべき行為を犯していないか、税理士先生の専門業務を犯していないかという項目のチェック。

あとは、従業員は引き継がないので労務DDはなし、財務DDを簡易的にやりました。買収対象はかなり限定的になったので、すごくシンプルで楽な内容だったと思います。

冨岡
僕は識学の社外役員もやっているので、ガバナンス側の意見を。
一般的には、たとえば梶山さんがM&Aをしたいと取締役会で取り上げたら、本当にそれが大丈夫かチェックする側にまわることが多いです。
でも、さっき池浦さんからもあったとおり、炎上していろんな噂がツイッターで上がってくるのはきりがない、これは間違いないです。

画像1

< 解説 >
― 冨岡 大悟 M&A BANK株式会社 代表取締役/公認会計士 
KPMG/あずさ監査法人のIPO部、フロンティア・マネジメント株式会社でのM&Aアドバイザー業務を経て、オーストラリアに駐在。日系企業の海外進出支援、事業開発業務等に携わる。帰国後にTOMIOKA C.P.A OFFICEを開設。IdeaLink株式会社でCFOを務める他、株式会社識学などで3社の社外役員も務める。

でも、これはテクニカルに確認する方法があります

ここから先は

1,495字 / 1画像

具体的な情報が知りたいM&A関係者向けに、社名、金額、戦略も含めたリアルな情報を配信します。/【コンテンツ例】インタビュー動画の一般公開NG部分、専門家によるノウハウ解説、イベントレポート全文、ニュース解説、優良案件情報

公に発信しにくい失敗談やノウハウなど、M&A担当者・検討中の方が一番知りたい「リアルな話」をお届け。ベンチャー経営者のためのM&A情報メデ…

M&A BANKの有料コンテンツ(¥500~650/本、月4本以上)を月額990円でまとめて定期購読できるマガジンです。【コンテンツ例】インタビューの限定公開部分/ニュース解説プレミアム/専門家による連載記事 等

【有料コンテンツを月単位で一括購読】「M&Aのリアル」がわかる有料コンテンツ(¥500~650/本、月4本以上)を月額990円でまとめて定…