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新体制!M&A BANKに「あの方」が顧問として帰ってきてくれました|M&A BANK Vol.219

お気づきですか?社名が変わっていることに…

島袋
みなさんお気づきかと思いますが、M&A BANKは分社化して法人化しました!
冨岡大悟は代表取締役社長、私は取締役会長というちょっと微妙なポジションになりますが、引き続きよろしくお願い致します。

また、特別顧問という形で以前もご紹介したブルームキャピタルの宮崎さんに、今後アドバイスをいただくことになりました。
改めて、どうぞよろしくお願い致します!

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過去のご出演回
口コミ高評価の売り手専門アドバイザー【ブルームキャピタル・宮崎社長】

宮崎
よろしくお願い致します。

島袋
以前ご出演いただいた回を見ていない方もいらっしゃると思うので改めてご紹介します。
宮崎さんは売りサイドに特化したFAで、たぶん国内トップというか、No.1ですよね!

宮崎
まあNo.1と言われちゃうと、そうですよと言いたいんですけど…

島袋
ちょっと照れてる(笑)

宮崎
なかなか基準がないので。(笑)
ただ、うちの場合はだいたい成約ベースで20億円~300億円くらいのそこそこ大きなトランザクション(取引)を扱うことが多いんですが、どちらかと言うと売り側、かつIT色が少しでも入っているメディアに関しては、けっこう強い自信はあります。

あとは、M&Aは売却したい人が価格で満足できるだけじゃなくて、終わったあとに買い手も満足していないと存在意義がないじゃないですか。
満足している会社の比率は一般的には4割くらいと言われていますが、うちが担当した案件では8割~9割くらいあると思います。
そこは自信を持ってやっていますね。

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島袋
そうなんですよ、宮崎さんって本当にすごくて。
なんというか、売り手さんに対して税務調査みたいな感じでリスクを1個1個潰していくんですよね。

宮崎
そうですね、税務調査というか、デューデリジェンスですが(笑)
細かく見て全てを見るよと言うと嘘になってしまいますが、やっぱり細かいところから大きなトラブルが起こるのがM&Aなので、そこはすごく重視しています。

買い手候補、投資家候補に魅力に映って価値につながるのは、意外と細かいところだったりするので、強みがどういうところにあるかをビジネスDDで浮き彫りにしていくことは、本来は財務DDとは別にする必要があります。

島袋
宮崎さんは売り手のプロの方で、今おっしゃったようにすごく細かくされるので、問い合わせいただく案件の全部はできないそうなんですよ。
ある程度の規模の会社じゃないとできない、要はザコはできないということですよね。

宮崎
そういうわけではないですよ(笑)
1件あたりにすごく長い時間をかけるので、うちの場合はマネージャー1人につき7件とだいたい決めていたりするんです。
なので一応規模でスクリーニングしているという。

島袋
そうですね。でも、それでブルームキャピタルさんにお願いできないとしても、宮崎さんの知識をご自分でも少しでも知っておけば、会社を売る、事業を売るとなったときに、失敗しにくいと思うので、宮崎さんにご協力いただこうということでオファーさせていただきました。

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「質の低いM&A」が増えていないか?

島袋
2018年くらいから、M&Aブームと言うか、会社を売るのもアリだなと考える経営者が増えたと思うんですが、実際2019年はどうでしたか?
もうすぐ年末ですが、どんな印象をお持ちでしょうか。

宮崎
僕の会社がやっている案件のセグメントってけっこう狭いので、市場全体の傾向はよくわからないんですよね。
市場全体でどのくらい売り案件があるかは、データを見ると数は増えているようですが、
めちゃくちゃ増えたという印象はあるかと言うと、僕の体感としてはそんなに思わないんです。

ただ、M&Aの価値というのはAさんのX社とBさんのお金を交換したときに、お金を持っていたBさんがその会社を持つことになり、会社を持っていたAさんがお金を持つことによってさらに投資して、前よりも価値を生み出せる状態にできるかどうかが大事なところだと思うんですよね。
その意味ではいいM&Aばかりが行われているようには見えないんですよね。
本当に買い手にとっても売り手にとってもいいM&Aをもっと増やさないといけないなとは、すごく感じます。

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島袋
いいM&Aができていないですか。

宮崎
できてないとは言わないですけど、M&Aって成功率がそもそも4割とかだと言われる世界なんですよ。

島袋
なるほど。


ファンドのベンチャー買収は増えている

島袋
僕のイメージでは、宮崎さんはファンドに売却できる案件や、買った側の上場企業の時価総額が上がるような案件を見極めてディールされていると思います。
ライザップのM&A凍結問題があってから、それまでの勢いほどではなくなった印象なんですが、最近の買い手の動向はどういう状況になんでしょうか?

宮崎
これもあまりマーケット全体を見ないので適当なことは言えないですが、この業界の買い手は強くなったとか、こういう業界はこういうところに手を出すようになったという個別の動きはありますね。
たとえばファンドさんなんかがベンチャー企業を買うような動きはここ数年ですごく拡大しているし、実際興味があると言っているところも増えてきています。
その背景はいろいろとありますが、1番は金融機関がローンを出しやすくなったとか、融資の意思決定をする銀行が増えてきたといったことですね。

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島袋
LBOローンですね。

宮崎
あとはIT系のベンチャーに限った話をすれば、大企業のニーズは増えてきている気がしていますね。
いろいろと堅い会社からも以外にもインターネットを用いたビジネスに興味を持っていて、案件があるか聞かれることが増えてきています。

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大企業とベンチャーの融合、争点はオーナー経営者

島袋
大企業とベンチャーって、文化とかが水と油みたいな感じだと思うので、ぶっちゃけ全部失敗するんじゃないかなと思ってるんですけど…

宮崎
大企業さんがよく言うのは、自分たちにはその会社を運営するノウハウがないから、やっぱり経営者がどれくらい残ってくれるかが非常に重要になる、ということですね。
だからオーナー創業者が売り手の会社の場合、オーナー経営者がすぐ辞めてしまうときには、相当近い事業をやっている会社じゃないと嫌がる傾向にはあります。

たとえば商社さんがメディアの会社を買う場合はやっぱり経営者がいないときついよね、と。

島袋
でも買うんですよね、大手は。

宮崎
そういう条件を満たす、または彼らが運営できるという蓋然性が理解できれば買うし、買うときにはすごい金額で買うこともある。

島袋
でもまたけっこう失敗するんですよね。

宮崎
でも、本当に失敗だらけだったらM&Aはなくなるはずなので、そんなことはないとは思いますけどね。
成功している事例も中にはあるし。

島袋
買い手にとって、そういうキーマンのロックアップ以外に、ベンチャーを買うときの注意点としては、どういうものがあるんでしょうか?

宮崎
買い手に知見がないものを買うのであれば、当然経営者が残っていることは必要だと思います。
ただ、場合によっては売却して抜けたいというオーナーもいますし、実際にオーナーがいなくてもまわる会社もあります
分析して理解していけば、オーナーがいなくても買える案件かもしれないんですね。

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業界によっては「プロ経営者」を斡旋するサービスもありますが、インターネット業界にはそういうのがあまりないんです。
だから、もしプロ経営者をどんどん融通できる仕組みがあれば、そういうディールも増えてくるのかなと思いますよ。
そういうサービス作ればいいんじゃないですか?

島袋
え?

宮崎
ベンチャー企業用のプロ経営者コミュニティみたいな。
すごくいいと思いますよ、僕。

島袋
作ろう。

ということで、第1回目はそろそろ終わりの時間ですね。
次回から売り手の味方の宮崎さんにこそお聞きしたい質問をどんどんぶつけていきますので、どうぞお楽しみに!


出演者

■宮崎淳平:株式会社ブルームキャピタル-代表取締役社長
ライブドアグループ、株式会社セプテーニ・ホールディングス、株式会社社楽にてM&Aアドバイザリー業に従事。その他にもプライベートエクイティ投資案件、資金調達案件、及びファンド組成・運営を多数経験。2012年にブルームキャピタルを創業。『会社売却とバイアウト実務のすべて』著者。

■島袋直樹:M&A BANK株式会社-取締役会長
シリアルアントレプレナー。26歳でインターネット広告代理店を創業、年商20億円規模に成長させる。2016年に同社を分社化し、インターネットメディア運営を主体とするIdeaLink株式会社を創業。2017年12月、自社メディア5媒体を上場企業に事業譲渡し、2018年3月よりM&A BANKの運営を開始。「事業は創って売る」をモットーとする。「会社は伸びてるときに売りなさい。」の著者。

順次更新、宮崎さんのご出演動画 一気見はこちらから
(M&A BANK YouTubeチャンネル)

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