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資本政策で経営者の本気度がわかる|Vol.196

やっぱりすごい経営者はやっている。

島袋
今回も内山社長に来ていただいております。
内山さんにぜひ、今時の経営者にを入れていただきたいなと思うんですが…

内山
喝ですか、特にないですが…あるとすれば、僕は銀行から金を借りたということですね。

島袋
デットで引いたと。

内山
そうです、本当に賭けていたんですよ。
だからどうしてもお金に困ったときには頑張ってデットで引いた。事業を伸ばしてさらに借入して、そこにエクイティもつけていったんです。
今のセオリー的に合っているかわからないですけど、僕が「この会社面白いな」とか「この会社と一緒にやりたいな」と思うときにまず見るのは、「経営者は金借りてんの?」ってとこです。
エクイティでグワっと集めて、それを燃やしてるだけだとすると、1枚1枚の金に対しての価値を感じなくなっていると思うんです。

特にSaaS系のモデルだったり、クラウド系のサービスだったりすると、広告投資をはじめ、お金をバンバン燃やしていかないといけないんです。
それでどんどんリードを取って、SaaSのユニットエコノミクスという考え方が合っているか追い続けるんです。
でも、これってやっぱり自分がどれだけ苦労しているか、たとえば自分が責任を負って金を集めているかというところに、魂がこもっているというか、そこに依存していると思っています。

だから単に投資家だけからうわーって金が集まってバンバン燃やしているというのは、なんかちょっと気骨がないと僕は思っちゃうんです。
イケてるなーとか、こいつスゴいなーと思う経営者って、やっぱり、最初にすごい苦労して銀行も含めたいろいろなところから何とか金を集めて、回して、ある程度の段階で応援を得てドッと伸びているんです。僕はそういう人を尊敬しますね。


資金調達、どうするのがベスト?

島袋
内山さんは、資金調達はどういう風にすればいいとお考えですか?
もちろん今おっしゃったように、デットで引いて責任を取って、お金の価値を分かった上でエクイティを引っ張るみたいな話もそうなんですが、配分とか最初にリードでVCを入れるときはこういう風にした方がいいよとか。

内山
今となってはなんですけど、理想はまず、自分の自己資金でビジネスをある程度作れることですね。
ビジネスが形になっていない状態でお金を出して下さいと言ってそれを作ったとしても、その場合の
比率もたとえば30%持つような感じになるじゃないですか。
それってあんまりよくないと思います。

本当にやりたいと思うのであれば、500万くらいなんとか集めてこれるはずなんですよ。
まずは500万でちゃんと形を作れと。
それで物ができ、形ができ、お客がちょっとついた状態だったら、エクイティで調達するにしても、バリューが付いているので一気にできやすい。
何にもない状態で、自分のリスクマネーが0の状態で人からお金を集めて何かやろうとすると、やっぱり取れるものも限られてくるし、空中分解することが多いんじゃないかなと思うんですよね。
せめて500万、1000万、それぐらいある状態でモノを作る。

あとは事業計画ですね。事業計画を作れない若い経営者があまりにも多い。
なんかいきなりバリュー30億付いて、将来5年後には100億いってます、みたいな計画を作ったりするんですが、ありえねーだろと思うんです。ないんですよそんなの。

島袋
内山さん、僕はそんなこと言ってないですよ。(笑)

内山
給料がいくらで、広告宣伝費がいくらで、飲み代いくらなのか、12か月分全部書いて、そこからどう伸びていくのか、そのロジックをちゃんと作れと。
そのロジックが作れない状態で「お金下さい」なんてまず無理でしょ。
絶対ロジック作れなきゃダメ

ちゃんと事業計画を作れて、プロダクトをそれに合わせて作って、サービスを作る。その事業計画のトラックレコードを3ヶ月、6ヶ月とちゃんと見る。
それがその通りにいっていたら「この経営者は健全だな」と思うし、大幅にずれていたら「コイツちゃんと考えてるのかな」と思うわけですよね。
投資家はその辺を見ているんじゃないでしょうか。

島袋
みなさん、大丈夫ですかね。ここは重要そうですね。
いや~まだまだお話を伺いたいですが、内山さん回も次で最後になります。
ぜひお楽しみに!


出演者情報

■内山 雄輝:SALES ROBOTICS株式会社-代表取締役社長 CEO
大学卒業の同年にSALES ROBOTICSの前身となるWEICを設立。2014年に営業リストの抽出・インサイドセールス管理システム・BPOサービスのトータルソリューション”SALES BASE”を開発・提供。800社1000商材以上に導入される。10月より、SALES ROBOTICS株式会社へ商号を変更。2019年4月、東証一部ヒト・コミュニケーションズHDにグループイン、執行役員 IT・テクノロジー関連事業推進管掌(現任)

■島袋直樹:IdeaLink株式会社-代表取締役
シリアルアントレプレナー。26歳でインターネット広告代理店を創業、年商20億円規模に成長させる。2016年に同社を分社化し、インターネットメディア運営を主体とするIdeaLink株式会社を創業。2017年12月、自社メディア5媒体を上場企業に事業譲渡。「事業は創って売る」をモットーとする。「会社は伸びてるときに売りなさい。」の著者。


順次更新、内山さん出演動画の一気見はこちらから
(M&A BANK YouTubeチャンネル)

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