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イグジットの価値と、その後の変化|M&A BANK Vol.175

売却して1年、認知が変わった

島袋
福田さん、今回は番外編です。
福田さんは売却してからこの1年間、どういう変化がありました?

福田
変化ですか。
やっぱり視野が上がって僕自身が社長というプレイヤーから、社長を採用するような投資家というかオーナーというか、そういった立場になりました。
あとはやっぱり、優秀な人材を採用しやすくなりましたね。

アフィリエイトだとかWEBの制作会社って、有象無象魑魅魍魎じゃないですか。そんなところにいい人材って来ないんですよ。
少額ながらも(M&Aの)実績を出して本を出版したりすると、「誰おまえ」から「ああ福田さんね」って一応認識してもらえるようになったかなと。

島袋
面白い。笑
たしかに僕も一番最初にお会いしたとき、天狗さんと一緒に麻布十番の立ち食い串揚げでしたね。
すごく申し訳ないですけど、「誰お前」って思いましたもん。
今では思ってないですよ!

福田
そうなりますよね。「単なるアフィリエイターね、はいはい」みたいな。

島袋
単なるとか思ってないですよ。
でも、そういう風に変わっていくわけですね。


売却益を「30歳」で手に入れられた意義

島袋
お金の使い方について反省はありますか?

福田
特にないですね。
今一年前に戻ったとしてもたぶん同じように投資をして、有意義な使い方をするだろうなと。
そもそもそのために売ったといっても過言ではないんですよ。

月々入ってくる収支とは別に向こう何年分のキャッシュを一気に手にすることができるので、投資をしやすくなるじゃないですか。

島袋
それって確かファウンダーにも書いてましたよね。

福田
はい、私が運営している起業家と投資家のマッチングサイト「ファウンダー」にも書いてますし、今はその内容が本にもなっています。

島袋
このトークでも教えてくださいよ。

福田
そうですね、M&Aの良いところはキャッシュインの時短だと思っています。
仮に会社を1億円で売却できるとしたら、売却の意思を固めて早ければ1ヶ月くらいでその1億円が入ります。
売らなければ、その1億円が入ってくるのに10年位かかっちゃうんですよ。

なんでかと言うと、例えばあなたの役員報酬が2000万だったとしても、マックスで課税されるので半分くらい持っていかれて、1年の手取が1000万円くらいになります。
その場合、1000万円かける10年ですから、1億円手にするのに10年かかっちゃうんです。

でもM&Aをしたら、10年かかって稼ぐ予定の金額を先に手に入れることができちゃうんですよ。
それがM&Aのメリットですね。

島袋
なるほど。しかもM&Aで株式で売却をした場合は分離課税で20%ですもんね。

福田
税金の差もありますが、やっぱり僕はその10年という時間が一番貴重だと思いますね。
30歳で1億円を手にいれるのか、40歳で1億円の資産を持っているかって、違いますよね。
40歳で1億ってちょっと少ないなって思っちゃうんです。

島袋
一般的には十分多いですよ。

福田
そうですね、ただ会社経営者のコミュニティの中ではあんまり満足のいく金額ではないのかなと考えているので。

島袋
確かに、向かってるゴールが1億円なら、早くたどり着ける方がいいっすもんね。
結局その一億円を溶かそうが運用して増やそうが、手に入れる時間は短縮できた方がいい。


それで…手残りの方は?

島袋
ちなみに、これが一番聞きたいところだと思うんですけど、6億2千万円で売却されて、今いくらあります?

福田
どうですかね、いくらくらいですかね。

島袋
いやいや、僕が聞いてるんですよ。笑

福田
法人を分けて法人に分散してるんで、口座の残額をそれぞれ合わせると…
ちょっと、それは僕に聞きに来てください。お酒が入れば…

島袋
なるほど、アルコールが必要ってことですね。
そんなわけで、福田さんにお越しいただきました。どうもありがとうございました!

残高が気になる方はぜひご連絡してみてくださいね。


【出演者情報】
■福田拓哉:ファウンダー株式会社-代表

22歳からサイトアフィリエイトビジネスを始める。2015年1月にリリースした業界特化型の中規模ポータルサイト「資金調達プロ」を、3年後の2018年1月に東証一部上場企業へ6億2000万円で売却。その後、複数の会社の経営に関わりながら「20億円同時多発イグジット」プロジェクトに取り組む。「30歳の私が運営歴3年のアフィリエイトサイトを6億2000万円で売却するまで」の著者。( twitter, facebook )

【「資金調達プロ」のM&A実施背景】
次に挑戦したい事業に取り組むため、運営を開始して約1年経過した頃から売却を検討し、買取オファーを受けるようになる。その後もさらなるサイト価値向上に努め、最終的に相場の3倍近い額での売却が決まる。

■島袋直樹:IdeaLink株式会社-代表取締役
シリアルアントレプレナー。26歳でインターネット広告代理店を創業、年商20億円規模に成長させる。2016年に同社を分社化し、インターネットメディア運営を主体とするIdeaLink株式会社を創業。2017年12月、自社メディア5媒体を上場企業に事業譲渡。「事業は創って売る」をモットーとする。「会社は伸びてるときに売りなさい。」の著者。