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「ソーランが楽しみ」ではない話

忘れもしない2012年6月9日。

飯田橋の盲学校の体育館で、東京学生生っ粋の練習に体験に行ったのがよさこい人生の始まりだった。

それからちょうど10年。

ようやく「北海道YOSAKOIソーラン祭り」に踊り子として参加することになった。(2013年に見には行った)

ぶっちゃけた話、僕は参加したことのない祭りに関して「めちゃくちゃ楽しみ」という感情はあまり持てない。

・生っ粋の当年度演舞のお披露目となる、埼玉県朝霞市の「彩夏祭」
・オールジャンルのダンスの祭典である「にいがた総おどり」
・東京で最大規模のよさこい祭りである「原宿スーパーよさこい」
etc.

上記のようなこれまで何度も参加してきたお祭りの方が、その楽しさが分かっているぶん気持ちも持っていきやすい。

だから、北海道YOSAKOIソーラン祭りが楽しみかと言われると「うーん…そこそこ」と煮え切らない返事しかできないのが正直なところだ。

でも。

いざ北海道入りして祭りの雰囲気を感じたり、舞台を目前にしたり、他のチームを見たりしたらきっと、「勝ちたい」とか「最高の演舞を見せつけたい」と、心に沸き立つものがあるだろうという確信めいたものもある。

そう感じられるのも、今僕が所属しているよさこいチーム「GARAN43/35°」(以下、GARAN)で、最高の仲間たちと本気で1年半を駆け抜けてきたからだと思う。

コロナ禍まっただ中の2020年11月から活動を開始したGARANは、2021年2月に初年度作品「01(ゼロワン)」を無観客のウェブ配信でお披露目。

↓浅草お披露目PV

その後もよさこい祭りが次々と開催中止となる中、小さな企画やイベントなど踊れそうな場を見つけて参加したり、感染対策を徹底した上で「祭Reboooot!」というGARAN主催の屋内イベントを開催したりと、少人数ながらもかなり精力的に活動してきた。

集まったメンバーも最高だった。

コロナ禍で踊れなくなった鬱憤からかみんな踊りに貪欲で、代表であるカイさんの無茶振り(笑)にも臨機応変に対応し、自主練もたくさん重ねてきた。

2021年においてはどこよりも活動的なチームでありメンバーだったんじゃないだろうか。

人数こそ微増程度ではあるけれど、一人ひとりを誇れる素敵なチームに仕上がったと思う。

これまで10数人程度の小規模なチームから、100人を超える大規模のチームまでいろいろ所属してきたけど、こんなにメンバーのモチベーションが高いチームは初めてだ。

少数ながらどんどん上を目指してがむしゃらに走り続ける、まさにベンチャー企業のような若々しさと熱さがあってすごく心地がいい。

少し話は逸れるが、僕は昔から争いごとや競争が苦手で、サッカーやバスケ、ハンドボールと色々運動部を渡り歩いてきたがどこともウマが合わなかった。
周りの体育会系のノリが合わなかったのもあったし、どうしても相手チームに勝ちたいという気持ちが芽生えなかった。

だから競争が主な目的じゃなくて、基本的に他チームとも和気あいあいと楽しめるよさこいが大好きだ。

それでも、この1年半年を最高のメンバーと駆け抜けてきたこのGARANでなら、ソーランで少なからず「勝ちたい」と感じているし、ドタバタしながらも真摯に踊りと向き合ってきた仲間と最高の景色を見たいと思っている。

そしてそんなふうに思える自分がいることが新鮮で、感動だ。
イヤイヤ部活をやってた頃には全く抱けなかった感情だ。

ソーランで予選を勝ち抜いて本戦に出場できたなら、涙腺の固い僕でも泣いてしまう気がする。
もし仮に結果が伴わなくても、「やれることはやったから後悔はない」と言えると思う。

ソーランという祭り自体が楽しみという感情にはちょっと乏しいけど、GARANというチームで本気で挑戦できる場所があるというのはもうめちゃくちゃ楽しみだ、という話でした。

最後に、チームNo.118「GARAN43/35°」は第31回YOSAKOIソーラン祭りにU-40で出場します。
初年度作品「01(ゼロワン)」の踊り納めでもあるので、ぜひ全力を出し尽くすGARANを観ていってください。

YOSAKOIソーラン祭りの開催、本当にありがとうございます!

6/13 追記:
第31回北海道YOSAKOIソーラン祭りにて、ブロック審査を通過し、二次審査にて優秀賞を頂きました!

踊り納めにして歴代最高のクオリティを発揮することができたと思います。
ぜひご覧ください!
(そして先に紹介した浅草お披露目版からの進化もお楽しみください)

チームみんなの努力を結果として残すことができて何も思い残すことはありません。
ありがとうございました!

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