ビル・ゲイツ最大の失敗

ビル・ゲイツが最近インタビューで本来Microsoftが押さえていなければいけなかった立場をAndroidに奪われたりのは最大の失敗だったと答えていた。まるで手をつけるのが遅かったので本来Microsoftが手にしていたはずの地位をGoogleに奪われたと言う語り口だったが、Windows CE、 Windows MobileとiPhone以前にMicrosoftが出していたものは出来損ないのWindowsで動くものばかりだったのは疑いようのない事実。iPhoneが登場した時にキーボードとスタイラスペンを持ったものが最後は勝つと断言していたのはビル・ゲイツ。iPhoneの登場でまるでWindows CE端末のようなスマホから一気にiPhone風に路線変更をしたGoogleほどの先見性がなかったことは間違いなかった。

デジタルミュージックプレイヤーでも太刀打ちできず、95%ものシェアを持つOSを持ちながら音楽のダウンロードサービスでも完敗。それはひとえにエンドユーザーが何を望んでいるか、それをどう完全なものにするかと言う発想からスタートしていないDNAをもった持った会社だったから。バルマーがゲイツよりも間抜けだったのは間違いないがそんな奴に経営を任せたという段階でアウト。Windowsのビジネスモデルの成功は単にSteveのいなかった時代の Appleがビジョンを失っていたと言う棚から牡丹餅だったのではと疑う気持ちを爪の垢ほどでも持ち合わせていたならモバイルファースト時代にここまでコテンパンにやり込められる事はなかったであろう。

同時にSteveのいなくなった後の Appleが目先の利益に囚われる事なく目指すべき方向を見失っていなければ10年も先行していたMacintoshがWindowsに駆逐されることなど本来あってはいけなかったのだ。もちろん追い出された当時のSteve Jobsが社内をかき回す存在だった事は事実なので同じ結果になっていた可能性もあるが、どんなにPCの世界で高いシェアを維持していたとは言えSteve復帰後の Appleにやる事なす事全てで完膚なきまでに叩きのめされモバイルファースト時代の主導権をAppleに奪われたのは身から出たサビだったのだ。

結論:Microsoftにとっての顧客は設立当時から一般消費者ではなくPCメーカー。それが良い悪いではなくもしもAndroidの占めるシェアを目指してモバイルOSを開発していたとしても誰もが楽しめるものではなくビジネスユースのスマートフォンしか作れなかっただろう。Appleがどんなに頑張ったってMicrosoftにはなれないようにMicrosoftはAppleにはなれない。Microsoftはビジネスユースのことだけを考えていれば良かったのにOfficeを人質にすればコンシューマ市場でも勝てると信じていたのがMicrosoftの最大の失敗だったのである。

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