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テロの記憶 in New York (8): 9月12日、一夜明けて

▶シリーズ初回
テロの記憶 in New York (1): 始まり
https://note.com/maca39inches/n/n37d2051568e3
▶前回
テロの記憶 in New York (7): 大統領のメッセージ
https://note.com/maca39inches/n/n24f5892c8791


テロ当日は大学の授業がなし崩しに中止になり、翌日以降がどうなるのかわからないままでしたが、翌日の学校情報を伝えてくれたのはニューヨーク市のローカルニュース、NY1でした。 私が通っていたBMCCは休み。 ほかのほとんどの大学や小中高等学校も休みになったと思います。

9月11日の夜の時点ですでに、Manhattan の 14th Street より南側は交通閉鎖になっていました。 閉鎖区域ではほとんどのお店や会社も休みだったはずです。 そしてBMCCももちろんその区域に含まれています。

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(赤線: 14th Street、☆: BMCC、○: WTC)

一夜明けた9月12日は、街じゅうが静まり返っていました。 誰もが、きのう起こったことの衝撃と、失ったものの大きさに、言葉をなくしていました。 崩れたタワーの下にはまだたくさんの人々が閉じ込められているはずで、事件の全貌も明らかになっていません。 家族や友人の安否が確認できていない人々は、眠れない夜を過ごしたことでしょう。 何もかもが深く沈み込んでいる中、昨夜のブッシュ大統領のスピーチのおかげもあって、ニューヨークの人々の心がひとつになったような感覚がありました。

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