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Moon Jelly オリジナル曲紹介(12作目)

タイトル:Halation(2024年3月16日 公開)

今回の曲は相方さんの作曲、私は作詞を担当しました。

いつも作詞するときは自分の中で物語を作り、その話を軸に書いています。
ただ今回は、自分自身の物語にしました。
過去の出来事から自分の感情を掬い取り、美しい言葉に変換して書き上げました。

20代前半のある一時期、とても仲良かった音楽仲間がいました。
その友人は真剣に高みを目指してバンド活動していました。
趣味レベルで楽しくやるだけの私とは音楽に対する熱量は全然違ったけれど、なぜか馬が合い、お互いのライブに足を運ぶことはもちろん、飲みに行ったり映画を見たり、時には夜中まで語り合ったり。
今思えば「青春しとったねぇ・・」と目を細めたくなるような思い出ばかりがあります。

その友人が所属していたバンドは、今も活動を続けています。
でももうそのメンバーに友人はいません。
ある時急にそのバンドを脱退してしまいました。
理由が何だったのか、もう覚えていません。
その頃の私は就活などでずいぶん落ち込んでいた時期で、正直なところ他人のことを思いやる余裕がなかったです。
最後に友人と会ったとき、私は自分のことばかり一方的に話していたように思います。
友人はただ黙って私の話を聞いてくれていました。
それがその友人と会った、最後の記憶です。

その日以来、もう20年近くなりますが、私はその友人とは一度も、連絡さえも取っていません。
10年ほど前に人づてに「結婚して、最近パパになったみたいよ」と聞いたのが、最後の近況です。

その後も何度か連絡しようとしたことはありましたが、なぜか毎回手が止まりました。
最後に会った時の、何か言いたげな寂しそうな顔ばかり思い浮かびます。
それは時間が経って「あの頃の私の言動はどれほど友人を傷つけていただろう」と気がついてからです。
あの頃、私がもっと友人の心に寄り添い、思いやりの言動ができていれば・・。
その友人を思い出すたびに、激しい後悔の念に苛まれます。

Halationの歌詞は、こんな出来事、感情から生まれています。
素晴らしい曲の力を借りて、こんな自分の懺悔を書いてしまいました。
いつもはあまり歌詞の中の物語を言うことはないのですが、たまにはそんなことがあってもいいのかな・・と思い、書き綴らせていただきました。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

#私の作品紹介
#音楽
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#思い想うこと

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