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プライベート視察@前橋市

私にとって視察は、二つにあります。活性化が上手に進んでいる場所の関係者にその経緯を聞きながら街を観察するもの。もう一つは、街の様子を肌で感じながらその街に住んでいる人、その街を利用している人の目線で街を感じること。ここでは後者です。後者は必ず支援する際に二日以上かけて行う自分なりの肌感調査です。
(前橋市は完全プライベート。)

前橋市の街

前橋市にいったきっかけは、「mebuku」を見つけたことにありました。
島根県江津市、茨城県常総市、埼玉県越谷市、岐阜県多治見市などで、タブロイド紙サイズの情報発信のメディアづくりの支援をさせていただきました。
新規事業のスタート時期や、まちづくり初期の機運づくりに必要なメディアと思っています。( しかし現在の時代の移り変わりの早さにともない、メディアへのイメージ変化が加速化し、コミュニケーション手段の選び方を複雑化しています。オウンドメディアの選択は各メディアがもたらすユーザーエクスペリエンスの前後関係に関係しており、ユーザーと事業、ユーザーと運営者、ユーザーと街との情報伝達を充足させることを目的として考えていきます。)

前橋で手に入れた最新号

ウェブ上で眼鏡のことを検索しており、この前橋新聞「mebuku」(2021年創刊)に至りました。トップページは、あっさりしていますが、食べることが好きな私が、「食べる」というカテゴリの情報を閲覧すると、びっくり内容が濃い。どの記事も一癖ある。読みごたえと、食べにいきたくなる。

画像にサイトへのリンクをしています。(HPのスクリーンショット)

このウェブがタブロイドで年四回発行されていることがフッタに記載してあります。タブロイド誌が街中で配られており、民間運営でしっかりスポンサーがついています。
うなづけます。街中のおもしろい情報がしっかり載っており、ムクムクと視察欲が沸いた次第です。

前橋市が変わりつつある。

街の変化のきっかけは、アイウェア業界のリーダー的存在のJINSの地方回帰にあったのかもしれない。数年前から発祥の地である前橋市に本社移転を計画していたようです。(https://park.jins.com/series/hikkoshi/01/
実際に前橋市の代官山といわれる川原町エリアに一部本社機能を移転したそうです。(2023年春)
このうち本社ではなく、前橋店に伺ってきました。中にはパン屋(ベーカリーカフェ「エブリパン」)が併設されており、メガネ売場が全体の1/8程度で残りは階段状になっている休憩スペース。パンや珈琲をいただきながら良い空間を楽しめます。
考えてみれば、メガネを作るのには待ち時間や、色々手間がかかります。同伴者がいれば、必ず時間を持て余します。ゆっくり楽しめる空間、いい時間を過ごしたいですね。

このように新しいアイウェアのショッピングが出来るお店を増やしているようです。例えば、ドライブスルーでアイウェアが購入できるJINS パワーモール前橋みなみ店など。どの店舗も空間デザインを考え、機能のハイブリッド化と、新しいエクスペアレンスを提供できる店舗であります。建築デザイナーにも優れた方を採用しているようです。(SUPPOSE DESIGN OFFICE 等)


JINSの情報


店舗情報 JINS 前橋店 https://store-jp.jins.com/b/jins/info/20005/

JINS 前橋本社の記事 https://takasaki.keizai.biz/headline/4476/

JINS パワーモール前橋みなみ店 (ドライブスルーできます。) https://www.jins.com/jp/topics_detail.html?info_id=572

SUPPOSE DESIGN OFFICE  https://suppose.jp



「mebuku」を頼りに街なかを歩きました。商店街の路面店として「無印良品」(2022年開業)そしてこの春、女の子大好きな「手紙舎」がオープン。この二店の間には新店がいくつかオープンしてました。二店にはひっきりなしにお客が入り、二店間と駐車場の間には新しい人の流れが出来ています。

手紙舎 前橋店

店舗情報 手紙舎 前橋店 



街なかでは、アーツ前橋(モダンアートミュージアム)の開館(2013年)や、白井屋ホテル(アートディスティネーション・ホテル)の開業(2020年秋)、本の家2(絵本のお店)など、街なかから少し外れた場所(高級住宅地の川原町と中心市街市の間に位置する)にフリッツアートセンター(1985年カフェとして開業。様々なアート事業を行い、現在は絵本を中心とするアートセンターに。)など芸術に関する施設が多くあります。この春にはアーティストレジデントとギャラリー、アトリエを兼ね備えた「まえばしガエリア」が誕生するらしいです。
そのなかで、フリッツアートセンターで相方が書籍を購入しました。古本(絶版本)と新本が同じ棚に置かれており、素晴らしい芸術書が多くありました。たまたまですが、向かいの森で四年ぶりの開催であった「本の森」(URL)にも多くのアートファンが集まっており、中古本の販売が全国から集まったディーラさんによって販売されてました。この催し物もフリッツアートセンターが主催しています。その他多くのアートイベントを前橋市で実施しているようです。

フリッツアートセンター
フリッツアートセンター 前
購入した本
本の森

アート関連情報

フリッツアートセンター http://theplace1985.com

本の森 https://www.facebook.com/shikishimabooks/?locale=ja_JP

アーツ前橋 https://www.artsmaebashi.jp

白井屋ホテル https://www.shiroiya.com


頼りなるmebukuでした!一日だけの滞在でしたが、このタブロイドとウェブサイトは前橋の今を体験するには、とてもいいヒントになります。(情報発信についてお考えの方は、一度サイトを訪れてください。また梶岡も相談にのります。気軽に連絡ください。)
前橋市は、人口33万人の県庁所在地で大きな都市だと思います。街なかを観光するためには、前橋新聞のような情報が今から役に立つと時代が来ると思います。まちの人が面白いという情報は、暮らすように旅する人たちにも面白いはず。
アート関連や新しい空間など、今までとは違う、新しい店舗やイベント、等が増えているようです。自然豊かで、多文化、そして芸術の新しい動き、新しい商売が産まれだしている前橋は東京からのショートトリップには打って付けだと思います。上手に発展していけば、素晴らしい体験の出来る街になると考えます。同じ場所でも土日の面白さと平日の面白さの違いに、戦略側や利用者側が気づき出すともっと面白くなります。

街なかの活性化は、起こっているのかと言われると、詳しく関係者に取材していないため、コメントしません。ですが、広域に広がる公設文化施設、民間の文化関連の拠点や、やはり広域に広がる民族多様性(自動車産業の影響。韓国文化・中国の文化・ブラジル文化など。)の高い飲食店など、車移動がベースになった独自の文化都市の形だと感心しました。何より民度が高い。アートに関心を示す人や、外国人・外国文化に対する許容度が高い市民、東京から帰ってくる若者たちに対しての受入の寛容さに感心しました。

韓国家庭料理のお店 きむち屋さんで、頂いた海鮮チヂミ。うまかった!

一日の滞在でしたが非常に好感の持てる都市でした。

                        2023年5月 梶岡誠生


この記事は「結実計画会議」(A4の4ページの新聞)に掲載されています。その他の記事、またはnoteに記載されていない記事を楽しみたい場合は、https://ketsujitu.glide.page/ の「BackNumbers」から「バックナンバーが欲しい!」をクリックしてフォームで請求ください。時間はかかりますが、送付されます。


関連サイト
後日、まちづくりの先輩から前橋市アーバンデザインの事を教えてもらいました。非常に素晴らしい計画です。是非参考にしてください。下のPDFリンクから概要がダウンロードできます。2022年のGOODDESIGN賞も受賞されたようです。おめでとうございます。(関係者見てないと思うけど…笑)
前橋市アーバンデザインの策定

前橋市アーバンデザイン 概要
https://www.city.maebashi.gunma.jp/material/files/group/62/mudgiayou.pdf


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