見出し画像

チャイ一問一灯 1.チャイのどこがすき?

チャイのどこがすきなのかは『ChaiBook』にも載せたが、と書き始めて、なんて書いたか思い出すべく改めて本を読んだら書いていなかった。
この時はまだ、わたしにとっての大事なことはみんなにとってはどうでもいいことだと思っていたんだろう。
それはそうでもあるのだけれど、そうでもないよね。
と、本を出して3年が経ち、今思う。

さて、みなさんはチャイのどこがすきですか?
わたしも聞いてみたい問いのひとつだし、出会う人に時々聞いたりもする。

どこがすきかと聞かれたら
わたしは「自由なところ」と元気よく応えたい。
しっぽりした顔でもほんわかした顔でもなくて、太陽に向かって右手を突き上げて応えたい。
せーのっ「じゆうなところ〜!」といった感じで。

チャイには特にルールがない。
あれがないと、こうしないとダメ、がない。
どんなスパイスやハーブを入れてもいい。
わたしがたとえトンチンカンな作り方をしてたとしても「へぇ〜」って見て「おもしろいな」って言われる世界。
「うちではこの作り方じゃないとダメってお母ちゃんが言うてたで」は、ある。
そういうところがすきです。

わたしは先生のくせにレシピを飛ばしたり、スパイスを忘れたりすることがたまにある。
「きょうの味をたのしもうよ!」と言って笑いながらそのまま作り続ける。レシピ外のことをみんなで試すことは、実は結構たのしい。
レシピから外れたものを作るって、人はあまりやりたがらないように思う。レシピをガン無視する人はたまにいる。
たとえ物足りない味になったとしても「ほらね!このままでもおいしいけど、忘れたスパイスを入れたらもっとおいしいチャイになるから。家帰ってやってみてね」とか言っちゃう。
なんかうまいこと言ってる風だけど、本当にそうだから仕方がない。
いつしかわたしのドジをたのしみに参加してくれる人も増えた。
予定調和でなくてもおいしくたのしめるのがチャイの良さだと思っている。

時々遊びすぎて、まずいものができることもある。
けれど、わたしの中で否定はないと思ってみている。
おいしいのがいいけれど、たのしいを優先してもいい世界。
それがわたしがチャイの中にみている自由で、チャイをすきな理由です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?