私の指導方針と今後の改善

6月。

少しずつ、私が指導してきた中高生が引退を迫られる季節になってきた。

去年、合宿で「IHに出場したい」と言っていた高3の女子選手が5月下旬の県高校総体で走り高跳びの引退を迎えた。

彼女は泣いていた。そんな彼女にかけてあげる言葉がみつからなかった。

終わって、翌週の練習にお礼を持ってきてくれた。

私が彼女に言った言葉は「次の大会に連れて行ってやれなくてすまなかった」

気づけば自分も声に詰まりながらそんな言葉を口にしていた。


毎年毎年、自分は反省している。もっと選手にしてあげられることはなかったのか?特に高校生は競技生活を高校で終えるケースが多い。だからこそ走り高跳びをやってよかった。そう思って欲しい。

そういや、私が前職を辞めて陸上の指導に専念しようと思ったのも、その年の選手をもっと指導してあげたかったと思ったからだった。


陸上の指導一本で生活するようになったからと言って、そんな簡単には変わらなかった。

また今年も自分で反省会。


話は変わるが、先日ある女子選手の保護者の方からLINEが届いた。
その内容は簡潔に説明すると

「川辺さんの指導は答えを教えない、その指導をある先生は難しい指導だと話す。でも娘にはそれが合っていると思うし、その指導の方が自分にはわかりやすいと娘が話した」

といった内容だった。


私は自分で納得が行ったこと以外は自分のものにできない。
例で言うならば、ただ暗記をした化学式は覚えられなかったが、理屈を理解した、数学の公式や解法を覚えるのは得意だった。

中学時代本当に練習を頑張ったと思うが、当時やっていた走り幅跳びの記録は一向に伸びなかった。

走り高跳びに変えて、人数の少ない高校に進学して、理解できるまでとことん先生に質問して、それから一気に記録が伸びた。

大切なことは答えを知っておくことではなくて、理解すること。
理解するには自分で考えること。指導者はそれの手助けをする、そう考えている。


保護者の方から届いたLINEにもあったように、自分の指導だと難しいと感じてしまう人もいるのは、最近感じる。
様々なタイプの選手に対しても指導できる、そんな指導者になっていきたい。

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