《息抜きE》Lv.60 iCAD SX [3D→2D] VS [図面化] 私の見解

iCAD あるあるの一つ。

3次元モデルから2次元図面を作るのに、[3D→2D] と [図面化]どっちを使うか問題があると思います。

企業では、だいたい統一されたルールが作られて、理由があって、どっちかを使うようになっていると思うもですが。私は断然[図面化]です。※両方やってみて思った個人的な感想です。

二つの違いを知らない方へ

[図面化]「3Dモデルが正」って今時の考え方。3Dモデルを変更すると2Dモデルも更新が必要になる。3Dモデルと2Dが異なると2D図面に[更新]の表示が出る。
  例えば、2D図面にしているときに変更・修正しようと思ったら、3Dモデルを変更・修正します。今流の考え方ですよね。

[3D→2D] 2Dが正って考え方が強い。3Dモデルを変更しても2Dモデルを更新しなくていい。例えば、2D図面にしているときに変更・修正しようと思ったら、3Dモデルを変更・修正してもいいし、2D図面を直接編集してもいい。特に3Dと2Dが異なっていても、催促してこない。

[図面化]をおす一番の理由
 メモリ不足のエラーが出にくい。これにつきます。
 [図面化]は新しく出てきたコマンド(プログラム)なので、メモリの管理が上手なんです。

メーカー(大元は富士通)さんは、[図面化]を推しているものの。
[3D→2D]機能を、けなすようなことは言いませんし、古いユーザーさんに無理やりコマンドを変更させるようなこともさせない設計思想を感じます。

iCAD SXって3Dのときは、当然ですがグラフィックボード(とGPU内のVメモリ)が頑張って処理します。2Dの時はCPUとPCメモリが頑張って処理します。問題は、3Dから2Dに変換するときに、[3D→2D]はGPUが手伝ってくれないので時間がかかる上に、PCのメモリを消費しきってしまうので、遅いだけならまだしも、大規模設備の3Dモデルでは、メモリ不足のエラーで止まってしまうのです。

メモリーを上手に運用するために[3D→2Dの再図面化(紛らわしいですね)]は、正面図、側面図、平面図など一つずつ行ったり、モデルを軽量化したり、見えない部分は省略したり、など工夫していますよね。とても面倒です。

じゃ、メモリを増やせば解決かって思うのですが、そうはいきません。
なぜなら、iCAD SXが32ビットベースのアプリなのです。64ビットマシンにインストールしても、約4GBまでしかメモリを使いきれません。
なので、メモリの消費を抑えるような使い方をしなくてはいけません。

一方、[図面化]は、3Dから2Dに変換するときに、一瞬GPUが手助けをしているようです。Windowsタスクマネージャーで確認するとわかります。GPUの処理速度は桁違いなので、[2D→3D]では無理でも、[図面化]なら、まだまだ余裕がある感じです。もっと大規模なラインをまとめて設計しても大丈夫でしょう。

また、昔に比べて、購入部品の提供される3Dデータの質が上がっていることも背景にあります。簡単で軽いモデルだったのが、角にRを取ったモデルなどは、2次元図面に変換したさいに稜線などの計算負荷がかかります。

ここまで、両方のコマンドを使ってみた私は、現在ではもっぱら[図面化]に乗り換えました。もっぱらというのは、一度、[3D→2D]でかいた2D図面は、[図面化]系の機能が使えないのです。一度、図面をすべて消す必要があるので、限られた時間のなかで、選択しています。

以上、参考になればと。

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