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後継者社長としてすべきこと② 〜ビジネスモデルを見直す〜


祖父が和菓子屋として創業し、父親が洋菓子屋として大きくした菓匠Shimizuを継いだ清水社長は、最初は社員や両親とギクシャクした関係で悩んでいましたが、自分自身を見つめ直して学びを実践することで関係性を改善していきました。
(こちらについては前回コラムで触れています。)

関係性が改善してよくなるにつれて、お店としての取り組みはどんどん進み売上も大きく上昇、新規出店をせずに3年で3倍に拡大したそうです。

どうやって拡大をしたかと言うと、
[1]朝礼を変えた
[2]スタッフたちとの関わり方を変えた
[3]顧客へのおもてなしを向上した
[4]商品アイテムを増やした

清水さんは、この頃、居酒屋てっぺんの大嶋啓介と出会い、てっぺん名物である『本気の朝礼』を導入しました。
その流れで、西田文郎先生から学び始め、『他喜力』(自分ではなく他者を喜ばせる力)を磨くようになり、その学びをスタッフさんたちやお客様とのとの関わり方で実践されたそうです。
この『本気の朝礼』と『他喜力』の実践してから、店舗全体の取り組みが好転していき、顧客へのおもてなし向上や商品アイテムの増加へと繋がります。

こうして売上は3倍になったのですが、ここでまた問題が起こり始めます。お店でミスやクレームが増えて職場がギクシャクし始めたのです。

売上が上がったのは良いのですが、お店とスタッフのキャパシティを超えてしまい、余裕がなくなり疲弊が起きてしまったのだと清水さんは気づきます。

そこで、大きな決断をすることになります。
それは売上を下げることでした。
もちろん、ただ単に売上を下げたのではダメですから目指したのは減収増益でした。

売上を下げるが利益を上げる、経営や商売をしている方ならこれがどれだけ難しいことかはよく分かると思います。

当然ながら、利益を高めるには経費を減らすか販売単価を上げるかしか方法はありません。そして、清水さんがとった選択は、単価アップでした。

しかし、今までと変わらない商品サービスのままで、単価を上げればお客さまが納得してくれません。では、どうするのか。それには、付加価値を上げるしかないと考えた清水さんは、サービス、技術、材料のそれぞれの質を向上していくことに尽力します。

その結果、一部のお客様は離れていきましたが、価格が上がってもこのお店で買いたいと言ってくれる有料顧客だけが残ってくれたのです。

さらにその顧客が新たな顧客を呼んでくれて、客層が変わり見事に減収増益を成し遂げます。

適正に儲かる仕組みを作ることが、まずは経営で大事なことであり、それができたことにより、スタッフには、余裕ができ、技術力も上がり、社内イベントや顧客様を喜ばすイベントの開催などを増やしていき好循環で回っているようです。

今はさらに次の展開を見据えて、名古屋に出店を行いました。
また、全国で夢ケーキを通じて人々や社会を、笑顔にする活動を進めています。

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