嬉しいことがいろいろの日。(いちこじ)

「あら東京から?お昼食べてないの?あらぁあああ。
 これほら、トマト食べな。オレンジも食べる?今直売所で買ってきたの」

通りがかった老婦人とおしゃべりしてたら
やおらかばんをごそごそしだしたその方、にこにこ笑いながら

「不憫だから!笑」

…そう言ってトマトとみかんをくださいました。
びっくりしたけどめちゃめちゃ嬉しかったです。

「マコモね…そうね…よく分からないけどなんだかいいわね!
 みんなこの辺の人後継ぎ居ないから、どんどん(田んぼ)空いてくわよ。
 やったらいいわよ!うちもねー、梅とミカン山でやってるけど、
 子どもはやらないもの。ねぇ。東京からねぇ。ありがたいわよ。」
「…はい!美味しいから、秋にみんなで食べましょうっ」
「あらぁ秋が楽しみね〜!」

いっぱい話してにこにこして、去って行かれました。
農道に面した部分を草刈りしてて、話す方々がだんだんと増えてきた最近。
ただの挨拶が、季節や気温の話になって、だんだんいろんな話にもなって。

嬉しいです。こういうやりとりがしたかったんだなって思います。
そして、下曽我の若い人たちともいろいろ関われて、
もしもほんの少し何かが変わっていったら、本当に嬉しい。

よし!まずは今年!しっかり育て上げるぞ!!!

真菰も皆様!大きくなってきましたよー!!!

すくすくです。すくすくに大きくなってます。嬉しい!嬉しい!!
そしてもちろん、真菰以外の草も藻も元気です見事に元気いっぱい。

というわけでせっせと田草取り。草刈りと並んで重要ミッションです。

田草…本当はそんなにきっちりとってあげた方が真菰によい!とかではなくてですね。
これは、地元の人達と仲良くなるのにとても有効なのです。


真菰の看板が立ち、
真菰そのものもだいぶ大きくなってくれて、
まったくの怪しい空間ではなくなってきました。

私達がなんていうか「地元に住んで身元が確かな人間でない」分、
せっせと草を刈って手入れをしていることや
田んぼに植えてるもの以外の草があんまり目立たないことは

 やっぱりとても大切で。

貸してくださった地主の方や
間に入ってくださった川久保さんが後ろ指さされないことも大切で。

そして、そうした作業中に地元の通りかかる方々とおしゃべりするのも
すごく楽しくて嬉しくて。

あぁ、なんと、初めて差し入れをいただきました。嬉しかった。

あとですね。めちゃめちゃ嬉しい出来事が。

下曽我小学校の子ども達の通学路でもあるその農道。
下校タイムには子ども達、わんさか通ります。
みんなすごく挨拶が気持ちよくてそっとにやにやしてしまうのですが、
ふと水路の脇の草刈りをしていたらですね
真菰の看板を通り過ぎたところでその子達が

「まっこも、まこもまっこもぉ〜
   まっこも、まこもまっこも〜」
子どもたちが…歌っている!!!しかもなんか、お決まりパターンの節で!

    ……さては君達、歌うの今日が初めてでないな!?!?!

呼び止めて一人ひとりハグしたい気持ちを理性でぐっとこらえ、
にやにやどころの騒ぎでない表情で鎌を握り直したのでした。

下曽我の真菰は元気です。
根本がもうブンケツしてきました。(別れて増えてく感じです)

梅雨の雨を存分に受け取って誇らしげにその背を伸ばしております。

もうそれだけでめちゃめちゃ嬉しいのに、

嬉しいことにいっぱい遭遇して。

白鷺も来たり、ウグイスが鳴いたり。
駅近くの風月堂さんでほくほく買い込む
田植餅とみたらし団子を頬張りながら
いろんな鳥や虫や風に揺れる草花の姿を眺めたり。
御殿場線の列車通過を休憩タイミングとしながら作業をしたり。
そして

帰りの電車は安定の爆睡。

真菰の日々は続きます。そして想うのです。

 梅雨よ明けないで。

もう少し大きくなってたくましくなるまで今しばらく、雨の日々を。


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