真菰って?   (いちこじ)

真菰。まこも。

真菰っていうのは、イネ科の植物です。春に苗を植えて、秋に刈る。
黒穂菌によって茎の根本が膨らみ、その部分をマコモダケとして
野菜みたいに流通しています。その葉っぱも、例えばお盆のゴザだったり、神社の注連縄だったり、実は昔から日本人の暮らしには密着していました。

ちょっと遡ります。
私は2011年から2016年まで熊本に息子と移住し、真菰と出逢いました。
初めて食べた時とにかく美味しくてびっくりして、以来、秋が来ると真菰が産直所に出ないか探す日々。
(油にも合うし、炒めても揚げても新鮮なものは刺し身みたいに食べても本当に美味しいのです!)

やがて東京に戻り、あの味が忘れられずに熊本の無農薬真菰農家の友人から送ってもらった2018年。
その時その農家さんから送られた写真に私は鳥肌が立ちました。

なんて気持ちがいいんだろう!!!
大きく空に向かってのびる真菰の葉っぱは清々しく、
そこに満ちる空気もなんとも心地よい。
そしてクッション代わりに詰めてもらったその葉っぱ達は
手に取ると稲というより
竹のようでもい草のようでもある柔らかで清い薫りがして
何度も何度も顔を埋めて深呼吸したものでした。

届いた折には東京の仲間に呼びかけて

【真菰料理を食べる会】を企画。

塩胡椒だけでさっと炒めても

タコと一緒にキムチ風味で和えても
生のままサラダにしても、蒸してオリーブオイルと塩で食べても。

「美味しい!!なにこれ!美味しい!」
「こんな食材、どこに行ったら買えるの???」
と、真菰はじめましてな方々にも大好評だったのでした。
でもやっぱり、
「そもそも、…真菰って、何?」
という方が多いのも事実。

でも確かに、私も熊本に行くまでは知らなかった。

で、調べてみたら、【真菰】って。

 凄かった!!!!!

マコモ(真薦・真菰)とはイネ科の多年草で、
古事記や日本書紀、万葉集にも記載される稲の先祖。
日本では今も神仏に供せられるケースがよく見かけられます。
出雲大社の本殿の注連縄。
宇佐神宮の御神体は真菰の枕。
東京の神田明神、千葉の香取神宮、埼玉の氷川神社など、
今でも数多くの神社では神事の際に登場します。

真菰はまた、仏事にも大きくかかわりがあります。
お釈迦様が真菰で編んだむしろ(寝床)に、
病人を寝かせて治療されたという仏話があります。
弘法大師も療術の秘儀として支那から持ち帰り、
真菰を用いて病人を救って歩かれました。
(その後、清水寺にその技術は封印されたそうです。…気になる。)

 …ものすごいんです!
真菰と日本人との関係。
稲作が伝わるずっと前から深く、優しく、神聖で密接だった。
きっと昔の「神様と人の関係」と一緒だったんだろうなぁと、思います。
根本は野菜みたいに美味しく食べるし、
葉は焙煎してお茶にしていただいて、
編んで枕や簾やゴザにするし、
神様との行事でも大切に扱われてきた。

   でも。

私、真菰のこと子供の時は全然知らなかったんです。
大人になってからも全然知らなかった。

で、冒頭に伝えた通り2011年に、熊本で初めて食材として出逢ったんですね。
2016年に東京に戻ってからは、真菰を自分の気功的な整体のお供に、
その葉っぱを足湯や枕に使うようになったのです。
で、取り寄せては食べたり使ったりしてるうちにどんどん興味が湧いてきて、
そのチャージ力やデトックス効果に愛着が湧いてきて、
ついに自分で育ててみたい!!!!という衝動が。
そして、「意外に育てやすいよ」という真菰農家さんからの声が!!
「バケツでイネ育てるみたいにして、家でもベランダや庭で育てられるよ」って。

すごい!嬉しい!!
美味しくて役に立つ、真菰。都会でもバケツで春から秋にかけて育てて、
秋に食べたらその家のしめ縄を作っても楽しいしお風呂に入れても気持ちいい。

水や空気の浄化作用を注目され続けている真菰。
せっかくだから、こんな素敵な【真菰】をもっとみんなに知ってほしい!!!

なので、
「 2020年にみんなが真菰を自宅で育てよう!」
と呼びかけてみようと決めました。

真菰には珪素(ケイ素)が豊富に含まれています。
水晶の構成物質でもある珪素には、毒出し効果があると言われています。
(昔はフグの毒に当たった人は全身を土に埋めていました。
 土に埋まっていると、土中にの珪素の力によって、
 毒素が体から抜けていくと考えられていたからです。)
伝説だったり、研究科の方々の「説」だったり、
まだまだ詳細に渡って解明されていないことも多い真菰ですが、
少なくとも、昔から日本人にとってとても大切だったし、

今の日本人にこそ再び本当に大切なものに違いない!
という確信があります。

まずは今年、できるだけ多くの方々に【真菰】と知り合って欲しい。
そして、拡げていきたい。楽しく、美味しく。

それがこのプロジェクトなのです。

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