広告業界の未来 Vo.2 〜プロデューサーに必要なのは自己プロデュース力〜
「プロデューサーは新規をとってきて、やっと評価されるんだよね。上の人からの引き継ぎで仕事もらってるうちは誰も認めてくれない。」
昔、先輩のプロデューサーに言われた言葉です。
『新規』とは初めてのお客さんの案件。
『引き継ぎ』とは上司プロデューサーがすでに付き合いがあり、その上司プロデューサーが昇格または異動にて降りてきた案件。
仕事を回してたPM時代には分からなかったのですが、
いま、クライアントから仕事をもらう側になって
新規をもらうのがどれほど大変か、痛いほどわかります。
今回は業界に生きるプロデューサーの
今後の生きていく術について話していきます。
<目次>
① 個性が死んでるプロデューサーという仕事
② “〇〇る”こそ生きる術
③ コントロールできないことが嫌な会社という組織
①個性が死んでるプロデューサーという仕事
広告業界のプロデューサーという仕事は基本的には受注業務です。
お抱えのクリエイティブディレクターや代理店の人から仕事をもらい、
その希望を叶えつつ、会社に利益を出していく。
なので、決して独創性は求められないし、
安心かつ快適に物事を進めてくれるプロデューサーというのが、
仕事を発注する側としては、優秀なプロデューサーということです。
ただ、僕はそうゆう現状に疑問を持ちました。
物を作る上で、ジャンルによっては向き不向きがあり、
趣味趣向も違う中で、ベストなアウトプットができているのでしょうか?
バイクの仕事で、バイクを持っていないプロデューサーと、毎週末にツーリングに出かけるプロデューサー、どっちがいい仕事をするかと思いますか?
僕は、多少頼りなくても後者を選びます。
そしてもう一つ。
プロデューサーとして重要なのが、
進行力、予算から割り出した提案力、リスクマネージメント
これらは、優秀な人が全て持ち合わせているものですが、
僕が一番重要だと思うのが、
スタッフィング力
です。
プロデューサーとは人と人をつなぐハブのような存在
だと、僕は昔からずっと思っています。
だからこそ、この企画にはこの監督で、この絵作りならこのカメラマンで、など、もっと発想 x 人脈ベースで仕事に取り組むべきだと思っています。
それを気づけていないプロデューサーが多すぎて非常にがっかりしています。
忙しさにかまけて、新しい人とつながる機会を避けている人が多く、非常にもったいないと思っています。
②“〇〇る”こそ生きる術
上記のように、平均60点の人が多いのは、会社という組織に属している以上、しょうがない結果なのかもしれません。
だから、仕事をもらうために、代理店を飲みに連れてったり、接待したり、、、
自分自身を高めるのではなく、一種の「恩」みたいなもので仕事をもらう選択しかしないのかもしれません。
はっきり言うけど、
飲みに連れてってもらったぐらいでは仕事をお願いしません。
おそらく、今まで椅子にのふんぞり返ってるようなクリエイティブディレクターや代理店の人たちはそれで良かったのかもしれませんが、いまの若いクリエイティブの人たちは、そうゆう目線では人を選びません。
若いクリエイティブの人ほどSNSで情報をキャッチしているし、誰が何を作っているか気にしています。
だからこそ、今のプロデューサーはそうゆうメディアにもっと自分を露出して、自分の個性を見せて営業をしていくべきだと思っています。
対外的にもっと“尖る”べきなのです。
③ コントロールできないことが嫌な会社という組織
以前、僕はtwitterでこのような発信をしました。
そして、つながりのあるスタッフの方から、
「企業目線でみるとコントロールできないのはリスクでしかない。」
というお話をいただきました。
おっしゃる通りです。
実際に、関わった人たちの不用意なSNS投稿で、仕事がなくなったケースもたくさん知っていますし、僕自身も火消しに走り回ったこともあります。
でも、あえて言いたい。
この時代、自分は何者であるか、自分には何ができるかをもっと発信すべきだと思う。
もちろん、会社というのは社員が自立するのを嫌がる傾向がある。
自分たちが意図していない形で発信されては困るし、
組織として常にコントロールしたい欲が強い。
まあ、当然なんですが。。。
でも同時に、個性が立った人はフォーカスして、広報的に美味しく使ったりするじゃんか。
幼稚なSNS発信は論外としても、もう少し寛容になるべきだと僕は思う。
意外と見てる人は見てるし、それで仕事に繋がってるケースも僕は知っている。
目先の売り上げを押し付けるのではなく、もっと個性が目立つような環境づくりをしないと、仕事がまわってこないことを、会社も個人も気づくべきたと思う。
いつもながら、乱文失礼しました。
意外と今回の話は創作系の会社全てに当てはまる気もしています。
自己プロデュース力を高めてこそ、人に必要とされる人間になると信じています。
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