音楽好きがK-POPはアリな理由


今日本だけでなく世界的にも存在感のあるK-POP。ひと昔前は韓国カルチャーが好きな女の子が聴くものというイメージを持ってました。
しかし、2020年頃からリスナーはいわゆるサブカル音楽オタク的な人にまで広く聞かれるようになった印象です(もっと前から聴いてるわ!という声もありそうですが)。私、音楽こじらせクッサイクッサイアラサー男が聞くようなもんではなかったかなと思います。
ガラパゴス化しやすい日本人のマス層だけでなく、サブカル好きな層にまでK-POPがアプローチできたのはなぜなのでしょうか。
そんなことを私個人的な視点からつらつらと書いてみようかと思います。

現在のK-POP

現在のK-POPと聞いて思い浮かべるのは何でしょう。あらゆる所でとりあげられてますが、New Jeansなのかなと思います。

良いですよね。New Jeansのビートを基調とした引き算の音楽と深みのあるボーカル。これがまだ10代なので驚きです。プロデュースも韓国内のインディー音楽を牽引するミュージシャンを起用するなど、少し捻くれたところがたまりません。というか、うん。かわいい。
ですが、これがThe K-POPかと言われるとどうでしょう。
K-POPといえば従来は派手なエレクトロミュージックで、Aメロ、Bメロ、サビ、ラップなどの構成が必ずキャッチーに組み込まれてるところかなと思います。初期TWICEが典型的かなと思います。

最近のK-POPは、アメリカの音楽の影響を受けつつも自己流に消化して、一つのブランドを築きあげたと思います。
たくさんのソングライターにプロデューサー、非常にお金のかかったプロダクションになり、質も大変高いです。

New Jeansはどちらかというとシンプルな音楽で、楽器も単調ビートの他にシンセくらいしか鳴ってません。音楽的には米ミュージシャンのClairoなんかが音楽的に近いのかなあと思いました。シンプルな構成ながらキャッチーさを出せるのはボーカルの存在感も重要なのかも。


2022年にデビューしたNew Jeansは従来のK-POPの枠組みから一歩踏み出し、音楽的にもUSミュージックからの影響に留まらない世界観と音楽性で全世界を魅了してます(New Jeansの2nd EP 「Get Up」は全米アルバムチャート1位!!)。

この辺り、TBSラジオ アフター6ジャンクションで解説されており、現在のNew Jeansの立ち位置がよく分かるのでご参照下さい。

とにもかくにも2023年現在のトップをひた走るのはNew Jeansかなと思います。

K-POPの聴き始め

皆さんはどんな音楽を聴きますか?
中学生の多感な時期はBUMP OF CHICKEN やアジカンなどのギターロックとまっすぐなメッセージ性に心打たれ、音楽好きの入り口を開き、
高校生の少し背伸びしたい時期はUKロックやUSロックの洗礼を受け、オアシスの壮大な音楽性やカリスマ性に影響を受けたり、RadioheadやR.E.Mの先進的な音楽に影響を受けて分かったような分からないようなしたり顔で音楽を聴きます(この頃はアイドル音楽や商業的な感じがする音楽を否定したりしてました。)
大学生になると日本のインディーバンドをホリホリしたり、ケンドリックラマーやビースティボーイズなどラップも聴き始めさらに沼に入ります。星野源という音楽、文学、演技という全方面に振り切る稀有な才能にもどっぷりハマりました。
私は男性なので、男性ミュージシャンにシンパシーを感じると共に、学生の頃はいわゆる「作られた」感じのする音楽に否定的な印象がありました。

K-POPはKARAや少女時代を知ってたぐらいですが、Pitchforkというアメリカの音楽メディアで取り上げれてたBLACK PINKを聴き、その音楽性に驚きました。

えっ、なんだこれ!!カッコいい!!
と思いました。
明らかに世界市場を狙える音楽であり、アメリカのチャートトップに居ても違和感なさそうな感じがしました。
そしてアイドルとして磨き上げれた美しさにハマったのもこの時が初めてでした。

世間的なお墨付きも貰えてるBLACK PINKの音楽が気になり、この極限に計算されて「作られた」音楽を素晴らしいと感じました。
世間的にはBTSも世界的にヒットし始めていよいよK-POPが気になり始め、個人的なハードルも下がったように思います。

K-POP沼への入り口

K-POPをコンテンツとして楽しみ始めたのは2020年のNizi Projectの存在が大きかったです。
可愛い女の子がダンスや歌に励み、集団としての絆を感じながら成長していく姿は日本で非常に流行りました。
特に韓国式のアイドルの売り方を日本にそのまま持ってきたのは非常に新鮮でした。番組では過剰な音楽と女の子に上乗せするアニメーションの表現も一見するとちょっと可笑しさを感じますが、可愛さを表現する上では行きすぎたくらいの方が面白く感じます。

おそらく日本で一番人気のTWICEも2020年くらいからアメリカでも人気を博し、ビジュアル面でも特に美しさが際立った感あります。

この頃からK-POPをコンテンツとして楽しみ方が分かるようになった感があります。
TWICEのようにメンバーの個性が光るグループの中でどの子が好きとか、音楽的な変遷を楽しめたり、日本人メンバーが世界で活躍する姿にも応援したくなる気持ちが出てきやすいです。
公式Youtubeでは連日Vlogやバラエティ企画の動画が投稿され、可愛さに悶絶したり、メンバーの絆を感じられたりします。

こうなるともうどハマりしてしまい、他のミュージシャンやコンテンツを漁りまくるようになります。
元々音楽好きは漁るのが得意なので自分にハマるのを見つけやすいです。

音楽好きとK-POPの今後

個人的にですが、K-POPは音楽性が素晴らしいのですが、アイドル性もかなり強いので、周りに大声で俺はKポをサランへ!!!!
と叫ぶには少々気恥ずかしさがあるの事実でした。
特に周りに本当は好きであることを打ち上げたいけど、中々言い出せない事ありませんか??
かくいう私もそうで可愛い女の子を推しとして崇めることへの抵抗感が若干あります。

ただ、先に述べたNew Jeansは音楽的に音楽好きがかなり聴いてるイメージです。PUNPEEもサマソニでNew Jeansおじさんとラップしたり、藤井風が楽曲カバーするなどハマってるみたいです。自分が好きなものが好きと言ってると嬉しいですよね。

この辺で認められ始めるとみんな好きと言いやすいです。サマソニ出演もあってかサブカル系のYoutuberにも取り上げられてたり、シティポップ系にも影響ありそうなカルチャー男性雑誌POPEYEの表紙を飾ったりしてます。


ここまで土壌が築かれると、いよいよ聴くのになんのためらいもなくなってきます。
かくして2023年はK-POPにハマるのに良い時期になりました。
これから音楽好きの飲みの場でK-POP談義出来るようになるのが待ち遠しい。


ここまで書いといて、以下のツイート見つけて心打たれました。

だよなぁ。。。
音楽に関わらず、好きなものは好きで良いんですよね。。!


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