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日記 京都の水の味

 先の土日に、京都に旅行に行ってきた。大山崎山荘美術館で開催されていた「藤田嗣治」の特別展を見に行くためだった。四条通りのホテルに宿泊して、定食屋で夕食を食べた。2018年に「藤田嗣治没後50年」の展覧会を巡ったときにも訪ねた店で、小鉢を自分で選べるのが大変気に入って、ホテルの選定理由はむしろそこにあった。

 近くに大垣書店なる書店があり、山本淳子『道長ものがたり「我が世の望月」とは何だったのか』と竹内剛『新・動物記2 武器を持たないチョウの戦い方』を購入する。一時間ほど物色していた。年末には資格試験のついでに大手町の丸善へ行き、やはり大型書店は有難い、と実感していたところで、書店でじっくりと時間をかけて選書するのは、あらためて楽しい。(余談だが、丸善では冲方丁『月と日の后』上・下を購入した)

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 カクヨムコン9短編賞に応募した。

 平たく言えば、宣伝である。
 とはいえ、新作を書くのはBFC以来であるから、三か月ぶりだ。
 私としては「星を継ぐもの」のオマージュなのだが、どうも記憶の中の「星を継ぐもの」がホーガンの『星を継ぐもの』とは違うらしいことに、改稿時気付いた。

 さて、ドナルド・マース『感情を引き出す小説の技法』を手元において書いた小説で、自画自賛になるが、面白いと思う。執筆時には常に「どうすればいいのだろう」と悩みながら書いているが、先に上げた本を傍らに置いておくと、どう書くべきかの基準を得ることが出来るので、今回は気分的にかなり楽だった。私がいつも書くような、物語になりきれずに終わる蛹のような小説ではなく、不格好なりに翅を広げた作品になったと思う。

 3000字ほどなので、ぜひ読んでほしい。感想もシェアしてもらえると幸甚である。

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 ちなみに、京都の水の味はというと、言うのが憚られるのでここでは言及せずにおく。

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