記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

ダンガンロンパ10周年に初プレイしたアラフォーオタクがゲームを一通り遊んだ感想(ネタバレ)

はじめまして。madoと申します。
私はごく平凡なアラフォーの既婚子持ち女オタクです。

自己紹介として好きな属性をあげます。
絶望、メリバ、理不尽といった苦しいストーリーや、精神的なリョナが好きなタイプです。ハッピーエンドももちろん好きですが、どちらかと言うと精神に食い込むような恐ろしさを内包する作品が好きでよく見ています。

普段から好きなのはメガテンとか宝石の国、エロゲではさよならを教えてあたりが大好きな人間です。

という人が書きますが、初っ端の記事がダンガンロンパ感想なんですが大丈夫ですか?大丈夫ですね。ネタバレの嵐ですので、万が一遊んだことがない方がいたら回れ右してください

0.そもそもなんでダンガンロンパやろうと思った?

私は去年から「IdentityV 第五人格」という非対称対戦ゲームを遊んでいます。要は対戦系のソシャゲですね。もともと対戦ゲームは苦手なのになんでやってるかというと、私の好きなクトゥルフ神話要素があるからです。
で、今年の5月上旬に「第五人格とダンガンロンパのコラボ決定」というニュースが舞い込んできたわけです。

さて私は悩みました。

「ダンガンロンパ」...私のツイッターのフォロワーさんや、昔からのオタ仲間で遊んでる人もそこそこいる...コロシアイというワードも聞いたことあったんですが、その物騒な素敵ワードのせいで、ハマったら時間取られて戻ってこれないんじゃないかという恐怖も持っていたんです。
30歳以上のオタクなら気持ちを分かってくれると思うんですけど、新しい作品に手を出すのってかなりエネルギーいりません…?毎日の生活で余力がないとなかなか「これ自分好きになれそう!」みたいな予感のある作品に、あえて手を出さない…ってありませんか。
という気持ちを持ったまま10年たってしまっていた作品でもありました。

そんな矢先にコラボ決定、そしてプレイ済みの方が口々に言う「絶対にググったりせず、ネタバレを踏まずにプレイしてくれ!!」という魂の叫び…。コラボするならもう腹をくくってやるしかねえ!!!

というわけでAmazonでポチりました。

1、2、絶対絶望少女までのリアタイ感想はこちらでまとめています。

1.ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生

早速プレイを始めましたダンガンロンパ。プレイしてすぐの感想は
主人公苗木君の声優、緒方恵美さんの少年声が色っぽくてもだえる…!!
でした。主人公の話し方とキャラクターの色が、よい意味で緒方さんらしくないキャラで、だからこそ漏れ出る吐息や隠しきれない優雅な声がすっごい強調されていて好きでした…。2でも緒方さんの声のキャラは出てきますが、私としては彼の声はばっちりと思いつつ、緒方さんの声に「とても似合うキャラ」だったので、苗木君ほど隠れた色気に悶えなかったですね…。

ゲームをするうちに、これは推理をするゲームというよりも「空想の話を追体験して楽しむ」系のゲームだなと思いました。
と言うのも、コロシアイで殺す方法に登場人物の能力が存分に生かされていて、一見すると無茶苦茶なトリックの破綻を防いでる!すごくうまいなーーーー!って思った事件は、正直、第一の事件だけでした。このトリックには無理があるけど、桑田君の能力なら可能だ!スゲー!!!ってね…。
その後は、話の盛り上がりや人数を減らす都合が優先で、さすがにトリックや動機に無理がありませんか…みたいなことが増えてましたね…。特に第三の事件、セレスの犯行あたりからちょっと偶然が重ならないと成功しないような「死体同時発見トリック」や、第五の事件、戦刃事件の学級裁判で「苗木君が熱にうなされてるときに見た江ノ島ちゃんの手の甲」が証拠になってしまったりして、無理があるな…と感じました。
学級裁判での説得の難しさや、こちらの推理のほころびを的確に突いてくるほどの慧眼を持っているキャラ達が、なんで熱に浮かされた主人公が目で見ただけの証拠を、あっさりと信じちゃうの...?みたいな違和感はすごかったです。

で、1~V3までクリアしたからこそ思いますが、私が第一作目で感じたこのトリックや動機への違和感は、ずっと内包したままでした。というか全部の作品で「ん?」と思う部分があったよ!という話ですね。

フィクションのトリックなんてそんなもんだと言われればそれまでなんですけどね…!

そしてキャラクターについてですが、黒幕の江ノ島ちゃんがもーーーーーほんとに大好きになりました!私、周りからの説得とか、物語の流れで負け濃厚でも一切自分の信念を曲げないキャラクターって大好きなのです。なので、最初から最後まで一貫して絶望を求めていた江ノ島ちゃんが本当に大好きになりました...やったこと最悪だけどね!愛してる!
ストーリークリアまで2日でした。推しは江ノ島ちゃんと苗木君、石丸君です。

2.スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園

さて熱が冷めないうちに2もプレイ。日向君の声がとても耳に馴染むぞ!高山さんの少年声もよく聞くもんね!
キャラクターたちは、個人的には1よりも2の方が好みの子が多かったので、進めるの楽しくもあり辛かったです。特に左右田君は初見で絶対どっかで死ぬと思ってました(スマン生存したわ)

1と違ってフィールドマップという概念ができて、移動するのが結構大変(ワープみたいなこともできましたが)だけど、解放感はかなりありました。あと、懐かしのたまごっち派生のポケットピカチュウみたいな、歩数で成長する「電子ペット」の育成が楽しくもあり、走っては立ち止まってトイレチェックを繰り返さないといけないので結構テンポ悪かったです。V3ではやっぱりなくなってたし。

2でのコロシアイは、すごく納得がいって感動と悲しみで泣いた事件と、「何でアンタココでこの子を殺したん…?」と、全く理解できなかった事件とで両極端でした。具体的には前者は第二の事件、辺古山と小泉で、後者は第四の事件の田中と弐大!(第三の事件の罪木さんも、クリア前では理解不能でしたが、ストーリーの最後の最後でまあ納得はできた)

私はキャラクター同士でコロシアイをするのであれば、「何故殺したか」「何故その人だったのか」「それに至る伏線はあったのか」みたいな関係性をしっかり演出してほしいと思っているので、田中についてはそれが全然描写されていなくて本当に困りました。あの事件で田中が命懸けでオクタゴンに行く理由も、弐大を殺す理由も結局うやむやで…本編で本人が明確な説明しなかったのも解せない。冒頭の田中との会話で、「ありがとう」って素でお礼を言ってたから、ちゃんと自分の思いを標準語(?)で話せる子だと思ってたから尚更…。ただ田中は見た目もキャラも好きです。だからこそ説明ほしかったなあ!
1だとトリックのトンデモさが気になりましたが、2だと圧倒的に動機が分からなくて困惑しましたね…。

あと、七海が天使でしたね…。あんなに悲しい設定があるなんて全く知らなかったので、薄々黒幕側として怪しんでいましたが違ったわ…やっぱり大好きです。
アニメはまだ見ていないので、1と2(と絶対絶望少女)をもっと掘り下げるにはアニメに手を出すか…と思っています。
ストーリークリアまで4日でした。推しは七海、澪田、田中、左右田、カムクラ。

3.絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode

今回のシリーズで一番私にトラウマを植えた作品です。アクションが苦手でうまく進めないっていうのもありましたけど、ただ私はバイオハザードみたいなビックリホラーは苦手じゃないので大丈夫でして…。
このゲームは、もう完全に私が「既婚子持ちである」から心臓に刺さりまくって辛かったというだけの話なんです。

このゲームでは、「被虐待児」が復讐として「大人を惨殺していく」というのが根底にあります。私は「コロサレル」側の大人の目線でゲームを見ていたわけなんですが、もうね、虐待親に感情移入できてしまって、本当にやるせないんですよ。
ゲーム的には最悪の存在ですよ、虐待親。いくら私でもそんなこと子供にしない!!っていう目に合ってる子もいます。具体的には性的虐待受けてた言子ちゃんとか。ドン引きですよ。
ただ蛇太郎の親の手記とか、読んでるだけで苦しくて泣けるんですよ。「お前さえいなかったら私は色んなことができたのに」っていう叫び。
あれ、一切思ったことのない親っているんですか…?いや、いるかもしれませんし子供に悟らせない親もたくさんいるって知っています。
でも、私が普段表に出さないように蓋をしていた「親の苦悩」みたいなのが一気に可視化されてて、胃液を吐くかと思うくらい辛いゲームでした。
どの親も、ああいう風に思ってしまう可能性を内包している…そしてどこかで追い詰められて手が出てしまう可能性も…親たちをまず救わないと子供が苦しんでしまう…って終始思って居ました。

正直、学生とか、独身の頃に遊んだんだったらこんなに辛くなかったなと思います。虐待親の気持なんか一ミリもわからないって切り捨てて終われたから。

出てきたキャラクターたちはとてもかわいくて、こまるちゃんも腐川ちゃんもすごく成長を遂げていて素晴らしかったですし、ゲームの1と2の間に起こった出来事だけではなく、最悪の絶望事件の裏側や、モノクマという機械としての正体にもしっかり言及していたので、なくてはならないスピンオフだったなあとは思いますが!!
…しばらく見返すのもつらいですね…
中断しつつストーリーは9日でクリア。推しはシロクマ。

4.ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期

さてしんどい気持ちをさっさと切り替えようということでV3へ。賛否両論あると聞いていましたが、私の信用してるフォロワーさんが「一番面白かった」と言っていたので全面的に信じて挑みました。

リアタイまとめはこちら

キャラクターの濃さや意外性みたいなのがとても多彩で、好きになったキャラがとても多い作品でした。
モノクマーズも可愛くて大好きだったなあ。モノクマーズの声優さん、一人?と思ってたら山寺宏一さんでした。納得。

2から原点に立ち返ってフィールドマップがなくなって小回りが利くようになったのはナイスでした。閉塞感はあるけど、マップがまとまってるから移動が楽だった!

主人公が二人いることだけ知っていましたが、まさか赤松さんが1章で脱落するなんて夢にも思っていなかったので大変驚きましたね…。可愛くて前向きで、もっと話したかったんだけどなあ。学級裁判もまさか裁判中に主人公の視点が変更されて、自分を暴かせる展開になるっていうのも斬新で驚きました。

事件に関しては2ほど動機不明の事件はありませんでした。
が、第三の事件の真宮寺とアンジー、ここは真宮寺が宗教を生んだアンジーを狙い撃ちするとばっかり思ってたから、まさか偶然の産物でアンジーを殺しちゃったのはなんだか勿体なかったなと...。で、第四の事件はなんで入間ちゃん凶行に走ろうとしたのか…その理由も2の田中の時と一緒で推測するしかないのが勿体ない。多分、王馬にそれこそ馬車馬のようにコキ使われてたからだとは思うけど…。

最後の学級裁判前から暗示されていましたが、「ダンガンロンパとはフィクションである」と明確に作中で言ったことを見て、賛否両論分かれたのはわかった気がしました。
私は最初に「画面の向こうのみんな」と白銀さんに言われたとき、てっきりこのゲームが第四の壁を越えたのかと思ってたけど(いうなればUndertaleのフラウィやサンズみたいな、こちらに呼び掛ける形)、そうではなかった。
ゲーム内の現実世界、「ダンガンロンパを50回以上楽しんでいる世界線」への言及であって、私たちの世界を侵食したわけではなかったと気づいたときにえらい感動したんですよね。騙されるところだったと。
圧倒的否だったドラゴンクエストユアストーリーみたいに、ダンガンロンパを楽しんでる私にわざわざ「フィクションだよ!」って言って冷水をぶっかけるんかい!!っていう気持ちになりかけたのすらトリックだったと気づいて脱帽ですわ。
賛否あるとしたら、私はこのトリックのうまさに乗じて「賛」にさせていただきます。
ストーリークリアには中断しつつも12日かかりました。ボリューム増えてますね…。推しはゴン太、春川さん、星君、主人公ペア。

5.終わりに

まだアニメを見ていませんし、育成シナリオなども全然クリアしてないのでまだ何にも終わってないんですけど、現段階での総評といいますか、感想を書いておきます。

今までの感想でも何度か書いていますが、トリックや動機周りの説明が不足していたり、人数を減らすために無理やり差し込んだ事件だからか、辻褄合わせがズレてしまうせいで理解が難しい描写も散見されましたが、キャラクター同士のやり取りを見たり、終わりかけている絶望的な世界観の演出がとても秀逸なゲームだと思います。

犯行のトリックが一番秀逸だったのは1の第一の事件ですわやっぱり。すぐ犯人わかっちゃうけど、あれが至高。キャラが超高校級である意味もしっかり押さえて組まれた事件でした。あのクオリティのまま全部トリックが進んでたらなぁー…!もしくはちゃんとクロの持ってる超高校級の能力を存分にアピールするようなトリックや遺言を聞けたらなお良かった。

そのうちアニメやったり育成モードでみんなとデートしたりして、もうちょっと掘り下げていきます!

もっともっとこれからも楽しみたいです!

画像1

あ、肝心の第五人格コラボですが、苗木君とモノクマ当たりました。やったぜ!!!

2020/6/21 0:00

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?