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[一般TCG理論]ファクトフルネスとカードゲーム

|ω・`)ノ ヤァ

こんにちは。はじめまどかです。
私は「マジック:ザ・ギャザリング」のプレイヤーのひとりです。

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最近、「FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」という本を読みました。

2020年間ベストセラー【1位】(ビジネス書、トーハン調べ)になっており、有名な書籍のようです。

この本の内容がTCG(カードゲーム)にも応用できそうな内容となっているためここで読書をした感想文と共に紹介していきたいと思います。




「FACTFULNESS」はどのような本なのか?

わたしたち人間はドラマチックな10種類の本能を持っているとされています。本能という思い込みによるバイアスがかかった状態で世界を見ています。

これらの本能や先入観や思いこみを取り除いてデータに基づいた視点で見ることが「FACTFULNESS」です。

本書で記載されている本能が下記に示す10種類です。

1.分断本能 「世界は分断されている」      
2.ネガティブ本能 「世界はどんどん悪くなっている」
3.直線本能 「世界の人口はひたすら増え続ける」
4.恐怖本能 「危険ではないことを、恐ろしいと考えしまう」
5.過大視本能 「目の前の数字がいちばん重要だ」
6.パターン化本能 「ひとつの例がすべてに当てはまる」
7.宿命本能 「すべてはあらかじめ決まっている」
8.単純化本能 「世界はひとつの切り口で理解できる」
9.犯人捜し本能 「誰かを責めれば物事は解決する」
10.焦り本能 「いますぐ手をうたないと大変なことになる」

「FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」 ハンス・ロスリング他 著

人間の持つこれらの10種類の本能について、本書の内容とTCGとを絡めながら考えていきたいと思います。


1.分断本能

人間は誰しも物事を2つのグループに分けたがる習性を持っています。白黒つけたがるということですね。世界(物事)は分断されている。そのように考えてしまいます。いわゆる「二項対立」になっていればよりドラマチックです。

ファクトフルネスでは話の中の「分断」を示す内容に気付くことです。大半の人(物事)がどの段階にいるのかに気付くことでもあります。


物事は「二項対立」だけではない

例えばカードゲームで言えば「競技勢」と「非競技勢」のようにグループを分けて考えてしまいます。しかしながら、実際にこれらのボリュームゾーンにあるのはこれらの間である競技的に大会に出場してプレイすることもあるしカジュアルに対戦することもあるという中間層になっていると思います。

このように「二項対立」になっているグループに自然に分けてしまう性質を誰しも持っているのでこれに気付くことが大切です。


2.ネガティブ本能

人間は誰しもポジティブな面よりネガティブな面に注目しやすいという本能を持っています。

ファクトフルネスではネガティブなニュース(物事)に気付くことです。また、「悪い」と「良くなっている」は両立するということは意識しておかなければならないことです。また、思い出は美化され成功体験に引っ張られてしまうということもあります。


「悪い」と「良くなっている」は両立する

対戦で負けたというのは「悪い」ことかもしれませんが、ゲームの内容を見ればデッキ構築であったりプレイングは「良くなっている」ということが当てはまる場合があります。このような冷静な分析が時には必要ですね。


3.直線本能

これはグラフが直線を描いていると思いこんでしまう本能にあります。ひたすらまっすぐに増えていくだろうという思い込みです。

ファクトフルネスではこの「グラフがまっすぐになるだろう」、「増え続けるだろう」という思い込みに気付くことです。多くのグラフは直線ではなく、S字、すべり台、コブ、倍増するといった曲線の方が当てはまる場合が多いのです。


「増え続けるだろう」という思い込み

例えば「マジック:ザ・ギャザリング」では採用する土地の枚数を増やせば初手に関していえば土地に関してマリガンする確率は減り続けるという思い込みがあります。しかしながら、ある一定以上の土地枚数を入れると土地が多すぎて逆にキープできないという確率が上がるためにマリガンすることになります。


4.恐怖本能

人間は誰しも「身体的な危害」、「拘束」、「毒」を恐れます。

ファクトフルネスでは「恐ろしいと思うものには自然と注意していまうこと」に気付くことです。ここで大事になってくるのはリスクを正しく計算することです。


「恐ろしいと思うものには自然と注意していまうこと」

例えば、対戦相手の脅威となるカードに対し過剰に反応してデッキ構築であったり、プレイングを歪めてしまっていないでしょうか。

私もよくやってしまうのですが、「マジック:ザ・ギャザリング」では対戦相手の脅威を気にするあまりに過剰に対策カードを投入してしまって本来のデッキの持ち味を無くしてしまったり、対戦相手の脅威を過剰にケアしてゲームプランを崩してしまうというのはよくある失敗のひとつだと思います。負けないだけの安全なプレイングをしていませんか?


5.過大視本能

人間はみな物事の大きさを判断するのが上手ではありません。数字だけを見て大きさを判断してしまって勘違いをしてしまったり、具体例だけを見て物事を判断してしまいます。

ファクトフルネスでは比較や割り算をするなどといったことで割合や傾向や分布を判断するとよいです。これによって数字だけを見た場合とは違った結論にたどりつく場合があります。


「割合」や「傾向」や「分布」

カードゲームにはトップTier、Tier1といった指標が存在しますがこれらの数字だけ見るとかなり重要なように思えますが、実際の分布や割合でみると以外に大きな割合ではなく意識しすぎていたという場合が多々あります。


6.パターン化本能

人間は誰しも物事をパターン化して、それらを枠組みに当てはめてしまう習性があります。しかも無意識にこれを行ってしまうのです。

ファクトフルネスではパターン化されているということに気付くことです。無意識に行われてしまうパターン化を抑えるためには、パターン化されている分類が本当に正しいのかどうか疑うことです。


パターン化

同様の分類のデッキでも対策すべきカードが全く同じであっていいのか、パターン化されている分類の中でも違いを見つけて正しいのかどうか疑ってみることで真の正解に近づくことができるかもしれません。


7.宿命本能

宿命本能とはもって生まれた宿命によって行方は決まるといった思い込みです。

ファクトフルネスではこれらの宿命にも変わらないように見えて緩やかに変化が起きていることがあるということに気付くことです。小さな進歩や知識のアップデートによって変わり続けます。


宿命にも変わらないように見えて緩やかに変化が起きている

小さなゆっくりとしたデッキ構築の変化であったりプレイングの変化を意識することで、不利なマッチアップでも勝率アップの糸口を徐々につかめるようになってくることを意識したいです。


8.単純化本能

シンプルに物事をとらえることを単純化本能と呼びます。様々な問題をひとつの原因とひとつの解答に当てはめてしまう傾向にあります。

ファクトフルネスではひとつの視点だけでは物事を捉えきる、理解しきることは不可能であると知ることです。


ひとつの原因とひとつの解答に当てはめてしまう

特にカードゲームはデッキ構築、プレイング、ゲームプラン、読みあいなどの複雑な要素が絡み合って成立するゲームです。単純化して考えてしまうと真の正解が遠のいてしまうことになりかねません。あまりに言語化しすぎず抽象化するというのも時には大事だと思います。


9.犯人捜し本能

なにか悪いことが起きた場合に原因を単純明快な理由に押し付ける傾向が犯人捜し本能です。

ファクトフルネスでは見せしめとばかりに責められていたらそれに気づくことです。犯人ではなく原因を探すことが重要です。


犯人ではなく原因を探すこと

カードゲームではひとつのプレイングミスを犯人と決めつけるだけでなく、そこに至るまでの流れやゲームプランに問題がなかったかなど原因を広く捉えて振り返ることが大切です。


10.焦り本能

今やらないと次はない…そう思い込んでしまうのが焦り本能です。

ファクトフルネスでは「今すぐに決めなければならない」と感じたら、自分が焦っているのだと気づくことです。


焦り

こういう状況に陥った場合は、データや確率に置きなおしてみるなど一度冷静に思考することが重要です。大胆で過激な対策に逃げてしまうということもあります。


まとめ

人間は誰しも本能的に偏見、バイアスを掛けて世界を見てしまっています。これらのファクトフルネスを通して、事実に基づいた見方ができるようになるとカードゲームのプレイングも上達していきそうですね。


それでは。

|ω・`) チラ
|彡サッ!


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