わたしの番組で触れたジャニーズ性加害問題について
こんばんは。占いと恋愛、性のお仕事をしている、恋愛番長の石川円華(まどか)です。
こちらでは、主にわたしの病気、子宮筋腫や子宮腺筋症、そして、子宮全摘術の記録を残しているのですが…(ちょっとお休みしがちですが)…
わたしの番組で、ジャニーズ性加害問題について触れました。
今日、来日中だった国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会のメンバーが、日本政府と企業の人権をめぐる義務や責任についての調査を終え、日本記者クラブで記者会見をされたこと。
また、それを受けてジャニーズ性加害問題当事者の会の7名が会見を同クラブで会見されていました。
この件について思うことを触れたいと思います。
わたしは7月初旬までは、ネット記事や週刊文春でこれらの問題の記事を軽く読んでいました。
それは
わたしも自分の名前でメディアの冠番組を持つものとしての心構えとして。
そして、占い師として、あらゆる立場の方のお話を聞く人間としての、
社会人としての心構えとして。
時事、経済、政治、芸能などあらゆる情報を知っておく必要があると思うからです。
今件、ジャニーズ問題は噂レベルで昔から囁かれていたことが明るみになっていく様を、わたしは「時代は変わったなぁ」と思う程度の印象でしか、七月上旬までは響かなかったことでした。
しかし7月のゲスト、作家の本橋信宏先生をお招きするにあたって、先生とlineでやりとりをしていくなかで
8月に入ったら、「ジャニーズと僕」という書籍を緊急出版することになったことを告知したいとのこと。実はジャニーズ問題について長く関わっていらっしゃるとのお話をお聞きしたのです。
放送は7月25日。
おそらく、既存のメディア、大手メディアと言われるところでは報道されない内容も含んだ告知を本橋先生はされるのだと察しました。
「わたしはどうするの?」
わたしは考えました。
今まで、部外者としてこの問題を傍観してみたが、この件をわたしの番組で取り扱うとなると、
事前準備として徹底して下調べをしました。
賛成の意見も、アンチの意見も読みました。
この問題は何が問題なのか?なぜ今問題になっているのか?
この問題を解決できるとしたらどんな方法なのか?
わたしはどの立場で、この問題を話すべきなのか?
自分に都合が悪い、分が悪いと感じたら、さらっと受け流すこともできるでしょう。
しかしわたしは性の専門家として活動しています。
性の悩み、性加害にあった被害者の話をお聞きすることもある立場です。
受け流すのは誠実ではない!
と考えました。
☆☆☆
数か月前から、あらゆる生きづらさを抱えた人へ、ここなら何を話してもいいよ、と門扉を開いて、話せる場所を作ろうと、
A型事業所を経営する人と組んで、座談会を開いています。
こちらでは、あらゆる生きづらさ…この中には、性の問題、精神疾患、精神障碍のことも含まれます。
この座談会は、本橋さんをお呼びする番組とは別のところでやっています。
しかし、石川円華という名前、個人に紐づく、わたしの責任でやっていることなのだから、無関係とはいえないでしょう。
☆☆☆
わたしが性加害問題に取り組む姿勢として
不勉強だとしたら?
無責任な、不躾な、そして無配慮な発言をしてはいけないのではないの?
被害者や、被害者として声を上げていない人、
この問題を知って悲しい思いをしているファンの方々…
わたしが必要以上に人を傷つけてはならないのです。
☆☆☆
そして、以前、ブログでも書きましたが、
わたしは、性加害、性被害の被害者になった過去を持ちます。
今はだいぶ元気になり、思い出すこともほとんどなくなりましたが…
去年、偶然に、加害者と出くわしてしまったことがありました。
幸いにも、加害者はわたしに気づかなかったのですが
身体が震え、身体から汗が吹き出し、恐怖でその場を逃げ出したことがありました。
あれから何年経ったのだろう…わたしは元気だったはず。
それでも、あのことを思い出す場面や当事者に遭遇すると、あの時のように
身体に異変が起こる、涙が出る、ふいに気持ち悪くなると何度もお風呂へ入り身体をこすり洗い流しまた涙を流す。
みんなが楽しく笑ったり、幸せを感受できるときに、自分がそうできない不協和に悩み、自分を責める…。
そんな過去を持っています。
☆☆☆
わたしは、弁護士さんを通じ加害者へ申し伝えたことがあります。
「加害者はそのことを、慰謝料払わされて、警察に連れてかれて、ひどい目にあったよ、くらいしか感じないはず。
ショバに出れば何もなかったように暮らすはず。
でもね、被害者は一生、苦しむんです。みんなが笑える場面、楽しめる場面でも、それができず。
家族にも誰にも迷惑をかけてはいけないと、一人で思い出しては、こっそりと泣くんです。そんな一生を送りたくなかった。
わたしのこれからの一生を償うには現行の法制度では到底贖えないほどの苦しみがある。
その対価に値する反省や終わりはあるのでしょうか。
今はとてもとても辛く、生きているのが辛い。
この先、どれだけの苦しみを越えなければいけないかなんて考える余裕すらありません。
この苦しみから逃れたい」と。
☆☆☆
わたしは、自分が性被害者であることを思い出し、
当事者ではないにしても傍観者であってはならないというスタンスをもって臨むことにしました。
「自分ならこれを言われたら嫌だ」と思うことは言わない。
「自分ならこれを言われたらほっとした」と思うことを言おう。
そして、この問題を
放送されるその日まで、自分が空いている時間のすべてを使って勉強しようと。
☆☆☆
ジャニーズ問題に戻ります。
別のSNSでも触れました。
報道される内容は、ジャニーズ事務所、メディア、彼らを広告宣伝に起用する企業の姿勢やあり方、社会構造に問題がある、と。
この問題を紐解いていくと、問題はそれだけではないのですね。
放送当日、生放送で、本橋先生からお聞きしたことの中に
この国には、異性から受けた性加害やセクハラのカウンセリングは存在するのに
同性からの性加害などのトラウマを解消するための受け皿となる、カウンセリングやセラピーがほぼ皆無である、ということ。
法整備も不十分であると。
☆☆☆
そして、わたしはある方にこの話をしたとき、驚く発言を聞きました。
「今は差別用語なんだろうけれど、所詮はホモのことでしょう?女性がレイプされた被害と、男性が男性から受けた被害は比較したら、被害が小さいと思うんだよね」と…。
わたし(現在49歳)より少し上の世代の方の発言でした。
わたしだって、きっと自分の世代の思想の影響があり、今の時代に取り残されてしまっていることもあるかもしれない。
だからなるべく若い世代と話をし、自分の考えに凝り固まらず、日々アップデートをすることを心がけていかねばと思っています。
まだまだこのような考え方の大人がおり、なんら悪びれることもなく、至極真っ当な意見として話す人がいる。
この国の国民は、LGBTQも、性加害問題も、まだまだ未成熟なのです。
☆☆☆
きっと、今日会見でお話された被害者の方々は、
素敵な女性に恋をし、二人きりになったときに、
トラウマを思い出し、うまくいかないこともあったかもしれないです。
思い出す場面に遭遇すると、誰にも言えない恐怖や悲しみが襲い掛かり、一人で苦悶することもあったでしょう。
犯罪被害者と面談する機会…わたしは何度かありました。
そのたびに、わたしは、よく話してくれましたね。本当につらかったでしょうに。と心を寄せるようにしています。
それで、何か解決するわけではないけれど。
わたしも、かつては辛すぎて頭に自死がよぎることがありました。
でも、死ななくてよかったと思えるようになったのは、
時間が解決してくれたこと。
それと、ひとりぼっちにならなかったこと。
自分の悲しみを我がことのように泣いてくれる人がいたから救われたのだと思います。
わたしがたどった道よりも
今回わたしの番組で扱った、
ジャニーズ性加害問題の被害者の方々は険しく、長い道のりだろうと感じます。
☆☆☆
わたしは孔子が説いた、人間にとっての一番の人徳は…ということに「仁(仁愛)」と答えるくだりが大好きです。
仁愛とは思いやり、慈しむ心です。
人の成功を自分のことのように喜び、人の悲しみを我がことのように思いやる…
これらの問題も、
相手の立場にたって物事を考えてあげられる人
思いやってあげられる人が、この国にもっと増えていけば、道の険しさが、少しは平坦になることでしょう。
☆☆☆
わたしも、この問題を番組で取り扱った身として、これからも推移を見守っていきたいと思います。
7月25日に放送された番組は8月8日にアーカイブYouTubeとしてアップされます。
アップされたら、こちらにも貼りますね。
また、本橋信宏先生著書 「僕とジャニーズ」は8月に、イーストプレス社から発売予定です。
以下、アマゾンです。予約受付中だそうです。
今日もお読みくださいまして、ありがとうございます。
優しい日々がありますように。
恋愛番長 石川円華
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?