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2024年2月27日「五感を涸らす」

ぐっすり眠っていました。

朝は気分が落ち込んでいたものの、午後からは少しずつ前向きな気持ちになってきました。ありがたいですね。暖かくなってきたからでしょうね。
動けなかったときは友人と遊ぶこともできなかったのですが、昨日はいくつかの約束を取り付けることができました。予定があるということは希望ですね。

調理

久しぶりにご飯をつくったりしました。ナスのアラビアータは、私がレシピを見ずにつくれる数少ない料理です。やはり料理はいいですね。生活をしているな、と強く実感できるから。

とてもおいしい。

一人暮らしをはじめたばかりのころは結構料理をしたりしていたのですが、最近はめっきりしなくなっていました。
今住んでいる家が一口のICコンロしかなく、作業台もなければ洗い場も狭いので、まともに調理ができる環境じゃないんですよね。ICコンロを使っている間に電気ケトルを使うとブレーカーが落ちちゃうし。

たとえばこのパスタだったら、具を調理したあとに、一度それを放置して湯を沸かしてパスタを茹でて、再度具を温め直す、みたいな手順を踏む必要があります。めちゃくちゃめんどくさいです。

そういえば、私は味の調整がそこそこ上手い気がします。「これは醤油を少し入れたほうがいいな」とか「砂糖足して煮込んだほうがいいな」みたいなことをするやつ。味見をしてすぐに、なにをしたら美味しくなるかがわかります。

あまりこういうことを言うものではないかもしれませんが、私の母や祖母が作る料理は私にとってあまり美味しいものではなかったので、そのへんの調整を昔からしていた経験が効いているのかもしれませんね。

香水

そういえば、土日にDiptyqueのOrphéonという香水を買ったので、つけてみました。爽やかで清潔感のあるいい匂いがします。甘すぎないのがいいですね。

とてもいいにおい。

普段はあまり香水をつけないのですが、遊びに行くときにはよくつけています。今年の春はこれを使うぞ。
気にいる香水を探すためにさまざまなブランドのお店を巡ったのですが、結局最初に入ったDiptyqueに戻って買ってしまいましたね。でも、どれもいい匂いだったな。

Coda

夜、友人たちとAmazon Primeで『コーダ あいのうた』を観ました。2022年にアカデミー賞を獲った作品ですね。ろう者の家族の中でただ一人耳が聞こえる少女が、家族へのケアと自身の夢との間で葛藤する物語です。おもしろかった……。

聴覚障害や貧困、ヤングケアラーの問題という、ともすればシリアスになりかねないテーマを扱っているのに、決して重々しくなかったのがよかったな。視聴後の爽やかさも最高。こりゃアカデミー賞も獲りますわ。

メインキャラクターに善人しかおらず、かつ2時間弱の映画なのでテンポがとてもよく感じました。家族のなかで考えの食い違いや諍いが起きても、互いが互いを愛していることが根底にあったから、そのどれもがすぐに理解しあえるものだったのもスムーズでよかったですね。落ち込んでいるときに見るべき映画かもしれないです。

私は「家族の愛」というものへの不信感をもって生きてきたのですが、ここ数年でそれらが氷解しているのを感じます。
家族という関係性には、自然発生する権力勾配によって束縛や暴力を受けたり、一方が当然のように互助を了解させられたりする懸念が常にあります。昔の私は、それらの関係が不可避に結ばれることへの不条理さを感じていました。

今もその不信感を払拭できてはいないのですが、望まない互助の関係が成立しやすいのと同じくらい、上手く機能する互助、いうなれば互恵の関係がつくりやすい存在でもあるんだよな、と思うようになりました。「家族の愛って素敵だな」とまではまだいえませんが、少し期待が持てるようになったのかな。きっとこの映画も、数年前の自分が観たらまったく違う感想になっていたでしょうね。

ガブリアス

abstract painting, watercolor illustration, without frame, navy blue, Etopirica, Fratercula cirrhata

昨日の日記のサムネイルを生成していたとき、偶然にも抽象的なガブリアスみたいな絵が生成されて、綺麗でした。

思い返すと、味覚、嗅覚、聴覚に視覚と、五感を意識しまくった一日でしたね。こういう日があるのは、きっといいことだ。

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