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マッドスキッパーを飼うー①基本情報編

はじめに

この記事にたどり着いている方は、マッドスキッパーの愛らしさに興味を持ったり、心を奪われたりして、できれば飼ってみたいと思っている人だと思います。ただ、あまりメジャーではないので、飼育に関する情報がまだまだ少ない魚です。

そこで、インディアンマッドスキッパーをかれこれ2年ほど飼育している自分も、拙いですが飼育のノウハウをみなさんに共有できたらと思い、この記事を書くに至りました。ここに書いてあるのは、ネットに散らばった情報と、自分の経験をまとめたものなので、すべてが最善の方法というわけではないですが、参考になれば幸いです。

※ここでは、様々なマッドスキッパーの中でも比較的小型でトビハゼ属に属する、トビハゼ・ミナミトビハゼ・インディアンマッドスキッパー、アフリカンマッドスキッパーあたりについて書いています。

この記事では、ネット上にある情報も含めて、飼育に関する基本情報をまとめました。初心者向けの基本的な環境づくりや、さらにマッドスキッパーを2年ほど飼育する中でたどり着いた、超高効率な水槽の作り方はそれぞれの記事をご覧ください。

さて、本題に入る前に、マッドスキッパーならではのかわいいポイントおさらいしておきましょう。

マッドスキッパーの愛らしいポイント

  1. 魚なのになぜか泳ぐのが下手

  2. 泳げないのでだいたい陸にいるか、ガラスにくっついてる

  3. たまにその大きな目を瞬きする

  4. たまに皮膚を濡らすために体をコロンとさせる

飼育に関する基本情報

マッドスキッパーとは、アジア全般・インド太平洋沿岸域、日本などに生息するトビハゼの仲間の総称です。なぜか魚なのに泳ぐのが下手で、水の中よりも泥の中や水の上が好きという、とても変わった生態を持っていて、そのため水面から顔や体を出して、大きな目を瞬きさせたり、体を潤すためコロンと体を転がす姿がとても愛らしく、かわいい魚の1つです。

※ここでは、様々なマッドスキッパーの中でも比較的小型でトビハゼ属に属する、トビハゼ・ミナミトビハゼ・インディアンマッドスキッパー、アフリカンマッドスキッパーあたりについて書いています。

寿命・体長:1〜3年、最大約15cm

体長は最大で15cmほどに。同じハゼ同士での縄張り意識が強く、狭い環境だと喧嘩をしやすいので、余裕を持った水槽のサイズが望ましいと言われています。

水質・PH:汽水、pH7~8.5

もともと、淡水と海水が混じり合った汽水域に生息するため、汽水環境(=海水の1/4程度の塩分濃度)で、水質はアルカリ性の水を好みます。淡水でも飼育できないことはないものの、調子を崩したりお肌をやられる可能性が高いので、店舗でも汽水で育ててくださいと言われました。ちなみに汽水域は水質の変わりやすい場所でもあるので、水質変化には比較的強いです。

温度:24~26℃(〜最高30℃程度)

一般的な熱帯魚の飼育水温で飼育できます。冬はヒーター前提に考えたほうがいいでしょう。ちなみに我が家では、冬でも陸に上がるので、室温を22℃以上は保つようにしていると結構元気です。

飼育環境:浅い水深に、陸をつくる

最初に書いた通り、魚なのに泳ぐのが下手で、水中よりも水上の環境を好みます。それは、口にふくんだ水をエラに送る事によって陸上でエラ呼吸をしたり、濡れた皮膚から皮膚呼吸ができるからです。あまり水深が深いと溺れてしまうので、比較的浅い水深で飼育しましょう。水位の目安は、最低で体高の半分以上(1−2cm)、 最高で10-20cmくらいです。水深が体高を超える場合は、必ず陸地を作ってあげます。我が家はちなみに、体高と同じくらいの水深1-1.5cmほどです。

餌:生き餌や人工飼料など

肉食性が強く、生きたまたは冷凍のアカムシなどは一般的だそうですが、うちの子は人工飼料もよく食べます。(ちなみに人工飼料はパウパウアクアガーデンのプロフード1を与えています。) 餌をあげる際には、できるだけ水槽を汚さないように、平らな石や皿を入れておいて、そこに置いておくのがおすすめです。ちなみに人に慣れやすい子の場合は、餌を乗せた手を近づけると、手の上に乗って食べてくれる(=「手乗りハゼ」)みたいです。うらやましい!

繁殖:????

一般的な飼育環境化での繁殖は難しいとされており、繁殖に関する情報はなかなか見つかりません。実際に我が家ではオスメス1対を入れて飼育してますが、互いに威嚇してしまって、繁殖には成功していません。


さて、ここまで読んだところで、飼育環境をどうつくるべきか、考え始めたと思います。次の記事で、飼育環境のうまい作り方について解説していきます。


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