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呼吸と受け身

7月から月に2回、システマというロシアの武術を学ぶことに決めた。

先日、その第一回の講習があったので、その時に生んだことや体感したことを記録しておこうと思う。あくまでも、自分のために体験を記しておきたいだけで、多くの人に「システマとはこういうものですよ」と分かってもらるような内容ではないことだけ先にお伝えしておきます。


システマは、「呼吸がすべて」といってもいいのかもしれない。呼吸は誰もが無意識に行なっている。けれど、呼吸をつかって対峙する武術なのだろう。鼻から吸って、口から吐きだすだけ。なのに、むずかしい。

わたしはその日が初めての参加だったけれど、新設されたクラスではなくもう長く継続している人も何名もいらっしゃる。継続している人にとっては、新人が入ってくると学びがまた一から(新人向けの割と簡単な内容)になるんじゃないだろうかとちょっと心配。物足りない練習内容ではないと思うけれど。

四年ほど続けているという女性の方と組んで組手(?)をしたし、継続されている男性の方とも。

腕力を使うような武術じゃないので、女性の方が弱い、ということはない。体得次第だし、相手の力を利用するのだから、むしろ女性の方が状況次第では勝つ可能性もある。

力が入っていたり、緊張状態が身体のどこかにあると、うまくいかない。リラックスした状態が重要。あんまりあれこれ考えすぎるのもダメ。


組手をした時に教えてもらったことをいくつかメモ。

・自分の身体全体をゴム風船みたいなものだと考えてだらんと緩んでいるけれど、呼吸でふくらんだりしぼんだりするその反動で相手を動かす。

・力を入れちゃダメ。効率が悪くなる。力を入れないで、どこに意識を向けるかを重視する。全体を揺らすんじゃなくて、ほんの少しの部位を触って、全身を揺らす(相手に力を伝える)ことができる。それを意識する。

・向かってきた相手の力を利用して、反動を相手に伝える。強く掴みかかってきた方が、相手に跳ね返りやすい。

わたしは割と頭で考えて、理論がわかればそれを実践する、というタイプなので、「なぜこういう動きが生まれるか」というのを言ってもらえると「そうか!」と思える。北川先生は「こうすると、こうですよ」と言葉は少なめだけれど「その行動の意味」を教えてくださるのでわかりやすい。もっとも思えるのと、動けるのは別なのだけれど。

システマ入門の本なども、事前に取り寄せて購入したので、もう少し読み込んで、ある程度は授業についていけるようにがんばりたい。

システマは武術ではあるけれど、マッサージにも応用できる。わたしの第一回目の講義は主にシステマの原理を利用したマッサージを教えてもらった。お腹のマッサージなんかは、自分でもできそうなので、時々やってみよう。

これは課題として、「受け身」がかなり重要になりそう。ペアになって組手をするとき、転ばないと怪我をすると思うので、早い段階でどんどん転びたいのだけれど、受け身の取り方が分かっていないため、それがうまくできない。

システマとは少し離れるけれど、受け身を取るのって、こうした武道で実際に行うだけでなく、精神的にも「受け身を取る」ことが重要な気がする。

何か嫌なこと、相手から言葉の攻撃を受けたとき。自分から身を守るようにさっと転んでしまえれば、こちらには何にも支障は起きない。けれど、受け身の取り方を知らないとか、ギリギリまで粘って応戦してしまうから、受け身を取れないところまでいってしまい、怪我をする、傷つくということになるのではないだろうか。

呼吸と受け身。まずはこれを体得したい。


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