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そりゃあ見つからないはずだよ

はじめの認識や、そもそもの前提がまちがっていると、思っている答えにはたどりつけない。

なんだか難しいことのようだけれど、こういったことは日常茶飯事、よくあることだったりする。

5月の終わりごろのこと。

夫が「6月11日に、見たい番組があるからカレンダーに書いといて」そう言ってきた。

大学時代の共通の友人である(わたしにとってはサークルの先輩にもあたる)リーゼン先輩が「ドラマにでた」という連絡をしてきたという。

リーゼン先輩、というのはもちろんあだ名。だけれど、大学時代の友人の多くから、「リーゼン」「リーゼン先輩」と呼ばれていて、本人も「はーい」という感じだ。

サークルのイベント時に「リーゼントヘア」をばっちり決めて、何度か登場したから、あだ名として「リーゼン」と呼ばれるようになった。行動をともなっている必然的につけられたあだ名、ともいえる。もっとも本人は、すごくまじめで、なぜリーゼントヘアにこだわっていたのかは、よく分からない。

話をもどすと、そのリーゼン先輩がドラマのエキストラとして出演したらしい。それがどうやら6月11日に放送される、というのだ。

わが家の録画機器では、一週間前にならないと録画予約画面が表示されない。そのため、5月の終わりではまだ表示されていないし、忘れちゃいそうなので、とりあえずカレンダーに書いておこうという話になった。

6月になり、ようやくこの番組を予約できる、という段階になり「番組名はなにか?」ということになった。夫が確認するとリーゼン先輩からおくられてきたLINEには「宮崎が舞台の、BS・プレミアムドラマ」としか書かれていなという。

6月11日のプレミアムドラマ? 宮崎が舞台? うーん、ヒントが少ない。でもBSの画面で時間を追ってみれば、これかな? というが出てくるだろうと、かなりのんびりした心構えで予約画面を見ていった。

しかし。どうも、それらしい番組はない。ドラマがあった! とおもえば韓流ものか、サスペンスドラマの再放送。どうも、見当たらない。

「もしかして、放送日が変わったんじゃない? 番組タイトルがわかれば、もう少し調べようがあるのに」わたしがそういうと、夫はリーゼン先輩にLINEで聞いてみる、といっていそいそと連絡していた。ただ、LINEでおくった内容に、いつもすぐに返事はもらえないらしいので、今日は返信ないかもしれないと半ばあきらめていた。

しかし、意外にもすぐに返信がきて「ひなたの佐和ちゃん、波に乗る!」っていうタイトルだという。うーん、さっきじっくり見たけど、どのチャンネルでも放送されなさそうだけど……。

そこでわたしは、ようやくネットでドラマタイトルを検索した。すると、NHKのサイトにヒットした。タップしてページを読んでみると。

宮崎発地域ドラマ「ひなたの佐和ちゃん、波に乗る!」         BSプレミアム9月11日(水)夜10時

9月11日。……え? 6月だと思っていたのに「ろ」、どこいった?

そりゃあ見つからないはずだわ。いや、永遠に見つからないよ。

夫にこれを告げると「え? 9月? なんだよーーー」といっていたが、なんだよーは、こちらのせりふだ。

まあ、怒るようなことでもないし、カレンダーをめくって9月の余白部分に「リーゼンドラマ11日」と書いておいた。

今回のドラマの予約ぐらいの話だと、全く問題ない。けれど、先日もリフォーム業者さんとの打ち合わせ日時の認識がちがっていて、かなり申し訳ないことをしてしまった。

そもそもの前提がちがっていると、話がかみ合うことはないし、お互い思っている想定にはたどりつかない。

これは、テレビの予約の日時がちがっていた、チャンネルがちがっていた、程度の問題から、もっと深刻な問題でも同じことだ。子どもを育てることにしても、家計に対する考え方にしても、仕事を進めていく方針だとしても。

テレビドラマの予約ぐらいなら、答えがわかれば修正すればいいだけだけれど、深刻な問題の場合はなかなかリモコン操作でどうにかなるものでもない。

はじめの前提や、認識を「あたりまえ」だとおもわずに、なんどもすり合わせたり、確認しながら進めていくことが何事もうまくいくコツ、みたいなものなんだろう。



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