神田祭の影響でバスが止まっていた

日本橋、大手町、秋葉原一円を神輿が練り歩くイベントがあるという。

知ってはいたけれど、まさか自分が乗り込んだバスがその行列に行く手を阻まれてしまうとは、想像していなかった。

新大橋を浜町側にわたったところで、かれこれ10分の立ち往生。待ち合わせ相手に遅刻の言い訳メッセージを送ると、「それもまた、祭の一部」と返ってきた。
急いでいるわけではない。
祭に乗っかっておこうか。

バスのなかには午後の光が差し込んでいて眩しい。外では町内会らしきグループがまとった白い衣装や、通せん坊を担当している白バイのボディが、西日を打ち返してる。

そのあと5分くらいして、外を眺めるのにも飽きて、バスの中を眺めていた。床はほんのりとオレンジ色に照らされ、窓際に座った紳士の帽子が手品師のそれのように伸びている。

帽子の上に真っ白な鳩がとまった。祭囃子にあわせて鳴く。羽をばたつかせて立てられたホコリは、西日を反射して、銀紙の紙吹雪となった。

バスのエンジンがかかって、ぶるるんと音がした。外を見ると長い車の行列がぬるぬると動き始めている。
鳩と紙吹雪は、ビルの日陰に隠れて消えた。

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まえかわゆうか / 編集者

プロフィール画像ほど激しくもない25歳です。とんがりコーンは一度指に差してから食べます。
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