コーヒーの淹れ方メモ
コーヒーを入れる時には豆から挽いて淹れるようにしている。
美味しいコーヒーの飲み方は?あるいは淹れ方は?と考えた時に、僕は豆から淹れるのがうまいと思うし、豆を買って、家でグラインダーにかけて飲む分だけを挽き、ペーパーフィルターにかけて淹れていくという一連の流れがかっこいいと思うからである。
かっこいいと思うしオシャレだと思うしunicoのカタログに載っているポエムのような幻想の中に浸れるというのもある。
幻想とうまさとがあいまって、なんだかいい感じだなあと思うことができるので、そういうことってなかなかインスタントコーヒーではできない。
おいしいコーヒーの淹れ方、というものには、いろんな情報がひしめき合っている。実際にその名称はシリーズ物の小説もあるくらいでなんだかわからなくなる。
結局はたくさんの中からやりかたを選んで、自分のやり方をみつけるしかない。見つけたやり方もたまに別の情報を取り入れてみてアップデートしていく方がいいとは思う。
例えば、もともと濃いコーヒー、苦いコーヒー、熱いコーヒーが好きなので(イメージとしても)、僕の淹れるコーヒーはかなり味が濃かった。豆10グラムに対して100ccの抽出。
それじゃあどうも濃いらしいというのを前々から知ってはいたのだけど、つい先日も同じようなことが書かれていたコーヒーに関する記事を見かけて、試しに150ccにして淹れてみたら、そのとき入れていた豆とあいまってか結構うまく飲むことができた。なのでしばらくはそういう淹れかたをしてみてもいいと思っている。やり方のアップデート。
コーヒーのいいところはいくつもあるのだけど、つらつらとその違いを書いていってみたい。
豆に違いがある
コーヒー豆には違いがある。
というのも、生豆そのものに特徴がある上に、それぞれの炒りかたというもので違いが出るようである。
ただしこの辺りはよっぽどのコーヒーフリークで家に家庭用のコーヒー豆炒り機があるような人でないと深く入り込んでいけないので、大方の場合は、どんな店でどんな豆をお気に入りに選ぶか?あたりで手をうっている。
とはいえそれであっても、産地?ブレンド?炒り?のような外的条件や豆そのものに記載されたステータス苦味・酸味・コクなどのバランスといった内的条件もあるため結構差はある。こういうのは地道に飲んでみて、比べてみてを何度も繰り返してどんな好みかを見つけるしかない。
というとトライアンドエラーの努力義務のように思えるけれど、まあこういった道のりそのものはやってみると面白いものである。
淹れかたの様式がある
コーヒーの淹れかたは大きな流れでいうと以下のようになる。
⒈豆の量を決める →⒉豆を挽く → ⒊お湯で抽出する →⒋お湯の量を決める
当たり前のことではあるけれど、どのような淹れかたであっても大まかな流れは同じだ。
その中にさらに少し細かな条件が入ってくる。
豆を挽くなら細かく挽くか?荒く挽くか?
お湯を入れるなら熱湯にするか?85度ぐらいのお湯にするか?
最終的なコーヒーの量は濃い目にするなら100cc?中くらいの濃さなら150cc?など
そのような条件を選び、そのときの一杯をいれるわけだ。
道具がいっぱいある
コーヒーを淹れるための道具は結構種類がある。
コーヒーを入れるためのフィルターがある。フィルターをセットするドリッパーがあり、ドリッパーからコーヒーを受けるサーバーがある。コーヒー豆を測るコーヒースプーンがあり、豆を挽くためのミルがある。入れたコーヒーを飲むためのマグカップやコーヒーカップがある。
それぞれの道具にさまざまな種類があり目的がありスタンスがある。
演劇みたいに、主役であるコーヒー豆選びから、道具というアクターを選び、抽出方法という演目をきめる監督のようなこだわりをもって、コーヒーを入れるという劇を作ることができる。コーヒーは劇場行為なのだ。
そしてコーヒー劇場へ…
さまざまなコーヒー要素をメモってきたのだけれど結局のところ「ではどのようにコーヒー劇を選べば間違いがないか?」ということになる。
下記にオーソドックスで簡単なコーヒー劇の作り方を記す。
1.コーヒー豆は1,000円/200gぐらい以上のもの
スタバ、タリーズなどで売っているブレンドでも良い。限定商品より定番商品をオススメする。(気に入れば継続して買えるため)
普通200gで売っている。100gでも買える。
10gで150ml抽出するマグカップ一杯弱分ぐらいになる。200gで10杯分行かないぐらいになると思う。
商品を購入すると、豆を挽きますか?と聞かれるが、自分で挽くため豆のままで良いと答えること。挽いてもらう場合はペーパーフィルター用で挽いてもらうようお願いする。
2.コーヒーミルはプロペラ式でよい
オススメはラッセルホブスのもの。カップが外れるのが最大のメリット。
カリタやメリタのものは安くてよいのだけれど、ミルから粉がこぼれやすいのがたまにキズ。
10秒ぐらい挽くとペーパーフィルター用の粗さに挽ける。
3.そのほかの道具
フィルターはハリオのV60(サイズ02)
ドリッパーは同じくハリオのV60用(透明でプラのものでよい)
サーバーはキントーの600ml用サーバー
コーヒー差しはパール金属のでもよい。僕はハリオのやつを使っていますが、細くお湯を落とすことができればそれでよい。なんだったらくちばし付きのビーカーでも良いです。
これだけ揃えるとオシャレなコーヒー入れができる。
こう考えると、コーヒーを家で入れて飲むのには割に金がかかる、と思うかもしれない。
単純に豆だけを買うといっぱい50円程だが、その他の道具をざっと合わせると豆1,000円+道具3,300円で4,300円÷20杯で、いっぱいあたり200円ちょいとなる。
道具は何度も使ってられるので(フィルター除く)、いっぱいあたりの単価ははどんどん安くなっていくが、このぐらいの金額を、回数券を買うくらいの気持ちで出すことができるか?ということはひとつ、コーヒー劇場のためのハードルのひとつになるだろう。
最高級のコーヒーを飲む/飲ませる
そのほかで忘れてはならないのは淹れる自分の人件費だ。これを逆に見積もってみるのも手だ。
つまり、自分の時給を百万円ぐらいだと考えてみる。そうすると、コーヒーを淹れる時間15分で4杯のコーヒーを入れると一杯あたりは先ほどの原価と人件費を合わせて62,700円となる。
はっきり言って詭弁なのだけれど、まあ考えようのひとつとして一杯6万円を超えるコーヒーを飲むとなると、4,000円ほどの初期投資など微々たるものだ。
自分の分と合わせて、一杯6万円を超えるコーヒーを振る舞うなんて…と思いながら、それをなにとはなしに生活のスタイルに組み込んでいる風に誰かに淹れてみる。
そしてその体験を通して、ぼくやあなたは、unicoのカタログの中に組み込まれることになるのだ。
もちろん、そうしてみたければ、という話だけれど。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?