東京という街2

2009年3月に、夫と病気の猫と一緒に上京してきた。
夫が、会社を辞めて、個人事業主になることになって、
最初はそれまでいた地方で個人事業主になるつもり
だったけど、ちょうどそのタイミングで、小学生の時の
同窓会があり、数十年ぶりに会った小学生の時の親友が
今東京にいて、雑談で「東京に住んでいるなんていいわねぇ」
とただの雑談でいうと
「東京に来ればいいのに。家は探してあげるよ」って
友達はあっさり、言った。
「いやいや、そんなつもりで言ったんじゃないから」と
すぐに打ち消した。
本当にそんなつもりじゃなく、もし、その友達が、今、
パリに住んでいても、ハワイに住んでいても、私は同じ言葉を
言っただろう。
そして、同窓会が終わり、地方の家に帰った。
でもよく考えると、個人事業主ってお客がいる。
地方でお客を作るときに、大事なのは、昔からの友人である。
高校の時の同級生とか、中学の時の同級生とか。
夫の場合、そういう交友関係があまりない。

近所の人と話したとき、夫のこれからの仕事をいうと、
「その仕事の人は、親戚とか、同級生に一人ぐらい
いるから、たぶん、皆、そっちを優先する」と言われた。

そりゃそうだ、誰に頼んでも同じようなものなら、
地縁血縁の方に行く。
地方でその商売をしている人は、地縁血縁が強い人、
ということだ。

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