見出し画像

むすぶ

昨年2020年12月4日から今年2021年1月12日までの期間くらし座では、ー秋岡芳夫が提唱する低座の暮らし『新和風のすすめ』眠りかけていた日本のDNAが今よみがえるー と題し、様々な実験ツールを導入しながら知識やアイディアを体感できる企画展を開催いたしました。2020年が秋岡芳夫生誕100年にあたる年であり、また秋岡氏によるモノ・モノ設立50周年ということもあり、それに合わせ著書「新和風のすすめ」(画像右)が復刊されました。秋岡氏の数ある著書の中でも生活技術の向上に役立つ内容がとても分かりやすく まとまりのある著書で限定の復刊です。お買い求めいただいたお客様からは「目から鱗!」と大変好評を頂いております。

※数に限りがありますが、くらし座では続く限り販売しております。

さて、前回書かせて頂きました「デザインは”ディーサイン”」の流れから今回は日常生活シーンの小さな一コマですけど 私達日本人の生活風土としてはこれからも大切にしていきたいデザイン感覚をこの著書の中からご紹介したいと思います。

『第一章 日本の感性を呼び戻そう』 から

🍙 おにぎりをむすぶ、ということ自体は物理的にたいしてむずかしいことではないのですが、「むすぶ」というなかには、心の問題も含まれていて、人間にとって重要なことなのです。

🍙 「暑さに負けないように・・・」といって、母親がそっと梅干をしのばせる。規格品ではない微妙な心配りが、むすぶことの中にあるわけです。つまり、おにぎりで「むすんでいる」のは、物理的なお米の粒ではない むすぶ人の気持ちなんです。食べる人の顔を思い浮かべ、大きさや中に入れるものを加減しながらむすぶことが、おにぎりをにぎるほんとうの意味です。

                   「新和風のすすめ」 秋岡芳夫著

 




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?