『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』/高城剛

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高城剛さんは知らない人もいるかもしれないが、やはり沢尻エリカの元夫といえば大抵伝わる。
私がかつてミュージシャンを目指していた頃、通っていたボーカルスクールの先生が「高城剛さんはあたしが非常に尊敬している人なの」とよく語っていた。私はその先生を大変リスペクトしていたので(結局、歌は挫折し、ミュージシャンになるのは諦めたが・・・)、「高城剛」という名はずっと気になっていた。

そして、大分時が経ち高城剛さんの名前を目にすることが増えてきた。
時代が徐々に高城さんに追いついてきたのかもしれない。
私が高城さんの影響を強く受け始めたのは昨年からだ。

「全ての言葉がビビっとくる」

そう言い切っても過言ではないし、こんなことは岡本太郎以来かもしれない。そして、その内容は太郎さんよりも具体的だ。
ここまで強く惹かれるのは、きっと自分にはないものを多く持っているのと同時に、自分が考える(あるいは信じる)未来を、かなり的確に、何も恐れることなく表現しているからだと思う。

最新作からかなり前の過去の書籍まで読んできており、今後はそれらの書籍をなるべく多くレビューしていきたいと考えている。興味がある方は、ツイッターとかにbotもあるのでフォローしてみたらその考え方に触れることができるのではないかと思う。それでさらに興味が出てきたら、メルマガを購読してみたらいいと思う。メルマガの購読者は相当数いるらしく、ホリエモンも購読しているとか。

で、この『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』はQ&Aで高城さんが答える形式。高城さんの著書ではこのタイプの書籍がとても多いが、どれも分かりやすく冷静さとエキサイティングで溢れている・・・。

以下、印象的な内容(ざっくり)。

★新しい生き方を日本で追及すると叩かれる。「志を持たない、おしゃれな小動物」のように生きるしかないわけです。
⇨まず最高の比喩。ある意味、日本人は「志を持たない、おしゃれな小動物」だらけで、特にテレビに出ているような人達は。「おしゃれではないけど、志を持つ人」が目立つ社会でない限り、「国家としての衰退」はきっと免れない。

★資本主義が崩壊して、新しい経済システムがくると言われているが、そうではなく、お金と距離を持って生きる人が増えると考えている。
★世の中、いかにしてお金を稼ぐかを提唱しているが、「いかにしてお金を稼がないで、持っている資産もダイエットするか」。これはお金を正しく使うことに言い換えられ、正しく使うことで損得や体面を気にしない人になれる。
⇨自分がやろうしていることだなあ・・・。正しいところにお金を充てがうことが大事。ただ、イケダハヤト氏の世代と違い、バブルも知る高城さんがそのような発想になるのだから「お金や資産があるすぎることの中毒性」を語っているのだろう。「経済成長=体重が増えている」という考えると、そのうちに身動きが取れなくなって、不健康になってしまう。

★世界の夏休み
・オーストラリア:1ヶ月半
・スペイン:1ヶ月
・スウェーデン:25−32日(年齢に応じて)
・オーストリア:35日
・フランス:5週間+労働時間が半分になる日が2週間
・ポーランド:46日(10年以上の勤務で+10日)
・ドイツ:33〜37日
・イタリア:32〜42日
・ノルウェー:平日だけで25日
・日本:5日
日本人は働きすぎとか議論以前の問題で、会社としては業績を上げていかないといけないかもしれないが、個人としては「いかに働かないか」を真剣に考える時代がきている。優秀な人ほどビビってないで働かずに、遊んで欲しい。
⇨ふと、phaさんを思い浮かべました(最近のphaさんは明らかに働きすぎかもしれないが)。その通りで日本人の働きすぎを改善するには、それぞれの個人が「評判や給与が例え悪化しようとも、なるべく働かない」って決めて行動するしかないと思う。世界を変えていくのは企業や政府ではなく、いつだって個人だ。個人としては、高城さんが提唱する英語の習得とかコンピュータへの理解、ダブルワーク、他国でのビジネスとかは十分に実践できないけども、「なるべく働かないこと」だけは既に自分も実践してる(単に働きたくないという想いが強いだけ、ですがw)。「必要最小限しか働かない」ってことを徹底したり、「社会的にあまり意味がないと思っている仕事から離れる(自分の転職理由の一つがこれでした)」ことを実践すれば徐々に社会が変わって行くはず。自分もそうだし、「働きたくないなあ・・・」と思っている周囲の人々にはこのことを言い続けている。どうしても働きたければ別に止める理由もありませんが、無理して働いていいことはありません。違和感はあくまで違和感でしかなく、欲求に「愛と平和の心」を忠実になることこそ、人間としてあるべき姿だと思う。

★イギリスの路線を辿る日本は2018年にターニングを迎える。ポジティブな見方をすれば景気が回復するが、新しい日本を提案できなかったら終わる(出版は2011年)。
⇨7年前にこれを予言していたのが、流石だなあと思います。確かに流れ的に、今年はターニングポイントなのでしょう。高城さんは「世代交代」が一つ重要なことだと他の書籍などで語っているが、今の日本に違和感を覚える人たちが勇気と覚悟を持って「作りたい社会に向かって動き出せるか」。それは一部の才能のはある著名人ではなく、自分みたいな才能も特にないパンピーが「覚悟の凄み」だけを武器に勝負できるか。ここが一つ重要なポイントではないかと考えています。とにかく、意味のないことをやめよう、減らそう、「世界の正しさ」を何か考え続けたい。

★自分のルーティンで大切にしていることは「徹底的に自分と話すこと」
今までの自分は「話し合いが十分に足りなかった」と反省しています。それは「勉強(資格)なりお金なり他者との関係」に気を取られすぎて、「腑に落ちる」まで納得して行動してないがために、失敗も多い人生ではあります(それもまた味の深い人生ですがw)。だからこそ「徹底的に自分と話すこと」の重要性はわかるんです。当たり前のことだけど、自分とどこまで話せているのだろうか?言い換えれば、「思考」である。時間がある限り、思考を続けたいと思うんです。

★SNSをやっていない理由:監視社会であり、そこから派生する「共同幻想」。今は自分の中から湧き上がってくるものを大事にしたい。
⇨時代の流れとしては、IOTも当たり前になる時代は見えているので、「全てが監視され、オープン」になる時代の流れは免れないのかもしれません。だからこそ、それを遮断して自分と徹底的に向き合う。

★誰になんと言われようと好きに生きたほうがいい。ただ、徹底的に自分と向き合った後で俯瞰的に世界を見た上での自由と好き放題生きることは違う。同じようにやりたいときにやることと、やる必要があるときにできることは根本的に違う。
⇨「世界を俯瞰してやるべきことは何か?」。社会課題に取り組むこと。それらを鑑みて、なるべく働かずに、徹底的に資産をダイエットし、我欲から離れる、瞑想する。お金を正しく使い、作りたい世界を形成していくための礎を築く。私はそんな感じか。

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