日記:20240127〜luxury NUANCE〜

 スーパーに買い物に行く途中、あまり広くない道の前を歩いていたバックパッカーみたいな小汚い格好の男性が、やたら後ろを振り返りながらこっちを気にしている様子。なんだか挙動不審で気持ち悪いので、ちょっと距離を取ろうと道の反対側に移ったところ、こっちに向かって何かを払い除けるように激しく手を振ってきた。視界の端に人が映るのが嫌なのかなと思い、足早に追い越してその人の前に移動したら、すぐに全力疾走で追い越された。怖かった。
 たとえば身体的な病気が理由で定職につけず、そのせいでちゃんとした治療が受けられない人がいたとしたら、それは社会が未成熟で不完全である証なように、精神的な病が原因で収入を得られず、心の治療も受けられない人がいるのはすごく不幸なこと。
 誰だって体や心をいつ病んでしまうかわからないし、自分は身も心も健康で絶対に病気にならないと信じているなら、それはたぶんすでに病気だ。


 夜、yokohama mint hallヌュアンスのアコースティックライブ『luxury NUANCE』を見に行く。ついでに横浜駅周辺の崎陽軒を4店舗ほど回ったけど、横濱炒飯も横濱ピラフもすべて完売だった。はぐれメタルなみのエンカウント率な気がする。

 ヌュアンスのバンドセット・ワンマンではたびたび披露されているアコースティック形式。アコースティックに特化したluxury NUANCE形式のライブも何度か行われているけど、実際に見るのは初めてかも。
 いやもうとんでもなくよかった。アイドルのいわゆるアコースティック・ライブにありがちな単にしっとり歌うだけのライブではなく、ギター、ウッドベース、パーカッション、グランドピアノの4人を従え、ほぼバンドセット・ワンマンと言える内容だった。
 選曲もバラード系に偏らず、『赤レンガ空中さんぽ』『ハーバームーン』などの曲を大胆にアレンジしたり、あえて『猫じゃらし乙女じゃらし』をアコースティックでやったりと、既存曲のイメージもアコースティックライブのイメージも覆すような意図を感じた。
 
 アレンジで言うと『セツナシンドローム』がほとんど別の曲のように生まれ変わっていて、特にサビ終わりの感想がとんでもなくかっこよかった。
 あと『under the moon』も素晴らしかった。もしかしたら、アコースティック版が完成系なのではと思うくらい。

 もちろんしっとりしたバラード曲の良さも光っていて、特に中盤の『for youreself』『wish』はたまらないものがあったし、『サーカスの来ない街』も絶品。タイトルの通り贅沢な時間を過ごさせていただいた。

 曲間のMCではluxuryを意識しておしとやかにしゃべろうとする意志を感じつつも、結局いつもの調子でしゃべってしまう恭美さんが面白かった。「ゆっくりいつも通りしゃべってる」って笑った。

 3月で卒業するわかちゃんの 〜LAST YOKOHAMA TOUR
『さいしょのわがまま』〜の第一弾ということで、ついに終わりが始まってしまった寂しさを実感したりもしたけれど、この日のように特別で輝く景色を各会場で見せてくれるだろうし、しっかり目に焼き付けて行きたい。本当に良いライブでした。

 

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