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恩田陸とねこぢると
濃い話が好き。濃い音楽が好き。
「普通」の作品ならば好きじゃない。ひねくれ者の桃です。
見てこの表紙。この顔。「これぞ小説!」とか言っちゃってるし。やば。
「まだその作品に触れていない人にレコメンドする時は、わかりやすく特に丁寧に話しましょう」と今日学校で習いました。
でも無理です。これは「恩田陸ワールド」なのです。
あるショッピングセンターで事故が起こります。死者69名、負傷者116名という、大事故。でもこの事故、
原因がわからないんです。
まずこの小説は、事故に関わった人、そして事故について調べている「誰か」との質疑応答から始まります。
そう、この小説、1対1の対話つまりセリフだけなんです。脚本みたいな。
本当にセリフだけだからだれとだれが喋ってるかすら不確か。
絶対この本は2度読みましょう。じゃないとわからんわ。こんなん。
謎が謎を呼ぶ展開。これは事故なのか、事件なのか、じゃあ犯人は、原因は、その時なにがあったのか、なぜこんなにも死んだのか、
その時人は、なにを感じたか。
この疑問にはっきりとした答えは出ないことの方が多いです。綺麗な真実なんて、浮かび上がるはずないんだから。
ぜひ読んでください。読め。
https://www.amazon.co.jp/Q-恩田-陸/dp/4344006232
次これ。かわいいね。じゃ次は下のURLをポチッしてください。そのまま読み進めて。ありがとう。
http://nekojiru.net/kabutomushi1.html
やばない!?!?
当時すごい流行ったみたいっすね、このねこぢるっての。
かわいい顔してクッソグロいんだから。血ブッシャーですよ。作者は自殺されました。
しかし、私が推したいのはそこではなーい。この「終わってる」世界観ですよ。
初期作「ねこぢるうどん」は、作者が夢の内容を漫画につらつら落とし込んだらしいんですね。だからやばい。ぼんやり読むだけでクラクラする。まさに読むドラッグでございます。
こういう作品ってありそうでないんですよ。
伝われこの気持ち悪さと残酷さ。
私の推したいところを受け取りたいなら初期作からお読みください。「ねこぢるうどん」「ねこぢる食堂」あたりです。
作者の死後にこちらも漫画家の旦那さん、山野一さんがねこぢるy名義でいくつか描いているんですがそっちはあまりドラッグ感がない。好みは人それぞれなのでお好きに。
https://www.amazon.co.jp/ねこぢるうどん-ねこぢる/dp/4792602238
「夜は短し歩けよ乙女」の湯浅政明が作画監督やってるOVA作品「ねこぢる草」。こっちもめちゃめちゃドラッグなのでみてね。
もう一度言います。
私は濃い話が好き。濃い音楽が好き。
「普通」の作品ならば好きじゃない。ひねくれ者の桃です。
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