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私、ヲタク先生。【9】

毒を吐き続けていくことになりますが。やっぱり、このイベントは外せませんね。決定的なイベントになったから。

3月になって、教頭先生が言いました。

「森岸先生は、もう朝教室に行かなくていいから」

そう言われました。私は残念に思いながらも、それなら子ども達がきちんと準備ができるようにと黒板にお手紙を書くことにしました。(黒板にお手紙を書くのは4月から時々していて、子ども達に評判でした)

けれど、その文脈が子ども達を混乱させたとして、私は指導を受けました。

もう何もするな、ということでした。

あと一カ月、何もしないで、と言われた時、私は頭の中が真っ白になりました。そして、職員室のロッカー(職員室とつながっているんですね)の隅っこで何が悪かったんだろう、と膝を抱えて反省していたところ、

「森岸先生が”また”伝説を作ったよwww」

という教頭先生の言葉が聞こえてきました。

また、またってなに?

私はそこでまた、夢が壊れる音を聞きました。

教頭先生の言葉に、頷くような声や笑うような声が耳に届きました。もしかしたら妄想かもしれませんが、言うってことは相手がいて”また”ってことは、何度も話題にしたって事です。

そして、笑ったということが私には信じられませんでした。

ちょっとしたお茶目のつもりだったのかもしれませんし、私がロッカーに隠れていたことも知らなかったのだろうと思います。

それでも、聞いてしまったものは仕方ありません。私はその場で動けずにいました。体が動くのを拒否してしまったのです。いくら脳が動け、と命令しても、末端の神経がそれを拒むのです。

動けない私は、頭の中でその言葉を繰り返すのでした。



援助金は私の創作物の印刷費に主に使用されます。 また、余裕があれば保護猫ちゃんにも使いたいなと思っています。よろしくお願いします。