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勝手に設定!心の休養日

昨日のnoteを書きながら、思い出した事があった。

昔、3ヶ月だけ日本で派遣社員をした時、派遣先の会社でこんな一斉メールが届いた。

具合が悪くても、大概の場合は市販の薬で治るはずです。出社した時点でどうしても熱が下がらない等の場合のみ、病欠を認めます。

それを見て震え上がったのだが、少なくとも私が勤めた事のあるカナダ企業では「無理しないで」と言われる事はあっても、「何が何でも出て来い」と言われる事はなかった。(場合によっては訴訟に成り兼ねないので。)

もし無理をして出勤しようものなら、察しの良い人に必ずバレて、「調子悪そうだけど、大丈夫?キミの仕事はどこにも逃げやしないから、心配せずにサッサと帰れ〜!」と冗談交じりに早退しやすい空気を作ってくれた。

会社員時代の私は、基本的には毎日コンピュータに向かって仕事をしていた。頭痛、肩こり、腰痛は当たり前で、それ以外にも入れ替わり立ち替わり様々な「原因不明」の症状を発症していた。

「治療法は無くて、多分、全治8週間」と言われた尋常では無い痒みを伴う湿疹、めまい、不眠、様々な胃腸の不調…(駄洒落か!)

とある上司の下で働いていた数年間は、特に辛い症状が頻発していたが、幸い年に7日の病欠が許されていた。そのお休みは、例えば歯医者や病院に行く為に使ってもいいし、風邪をひいて休む時に使ってもOK。確か3日以上続けて休まなければ、医者からの診断書も要らなかった。

様々な工夫をして残業をなるべく減らし、体のケアにもお金と時間を注ぎ込んでいろんな痛みと付き合いながら働いていた。しかし、精神的な負担は重くなる一方で、地味に不調な日々が続いた。

毎週日曜日の夜はサザエさん症候群を発症し、平日は毎朝何度も目覚まし時計と格闘した。

そこで勝手に、自分の中で密かに設定したのが「メンタルヘルス・デー」。

体は何とか会社に行けなくも無いけれど、心がついていかない日には休んじゃえ!という、私が自分に許した病欠の日の事だ。

地味な不調は常々ありつつも基本的に体は丈夫だったので、年に7日許されていた病欠はあまり使っていなかった。なので、心がどうしてもついていかない日には、それを活用する事にしたのだ。

会議があったり、どうしてもやらなければならない仕事がある日は頑張って出勤し、特に休んでも差し障りが無い日にだけこの休みを自分に許可した。

会社に連絡する時は、シンプルに具合が悪いから休むとだけ伝えた。余計な情報は提供しないに限るので…😏

私の場合はこの「メンタルヘルス・デー」を年に1、2回自分に許す事で、ゆっくりだらだらする時間を自分に与え、僅かながらガス抜きができた。

そんな事をして、迷惑を顧みない非常識な会社員だと思われるかもしれない。実際に私の代わりをしてくれる社員は居らず、多少のご迷惑はおかけしたと思う。けれど、誰しも休む事はあるから「お互い様」と言う理解があり、休んだ事を責められたりする事は無かった。(勿論これは、カナダの社会全体と言う事では無く、職場や職種に拠って違う。)

日本ではあまり無い事だと思うが、まとめて2~4週間位の休暇を取る事も割と普通で、そう言う時はみんな快く「休暇を楽しんできてね!」と送り出す。だから、誰かが突然休んで何かしらの影響が出ても、「仕方ないよね」と言う感じで良くも悪くもあまり動じない。

だからと言って、私は日本よりカナダの方が優れていると思ってはいない。日本の方が良いと思う事は山程あるし、カナダの方が良いと思う事もある。どこに居るかに拘らず、最終的に自分の不調に気づいたり自分の心身の健康管理をできるのは自分だけなのだ。

それに、自分で自分を大事にできていたら、他の人が同じ事をしても寛容になれるし、迷惑をかけるのもお互い様だと許し合える。

なので、「メンタルヘルス・デー」でも「メンタルヘルス・アワー」でも、それぞれに合ったやり方で、必要な時、可能な時にひとやすみを自分にプレゼントする事がもっと浸透し理解されたら良いな、と思う。

昨日のnoteはこちら。

aloha & mahalo!

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