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ギルティア王国シリーズ

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連載小説「ギルティア王国」についてまとめます。 現状決まっているのは、「異世界が舞台」ということくらいかな(笑)
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[連載小説]ギルティア王国大戦記 最終回

8月31日世界の復興は、あらかた終わった。

元々ギルティア王国は世界を大して破壊していなかったので、復興が早いのも必然であった。

世界中の誰もが、チーム・プリミティブの存在を忘れたので、優駿・アイリス・貴斗・大地・篤司・寛騎はごく普通の日常を送っていた。

寛騎は受験勉強に精を出し、優駿たちは勉強に部活に遊びに全力投球していた。

そのさまはごく普通の学生そのものであった。

その日は、夏休み

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[連載小説]ギルティア王国大戦記 第49話

8月22日・日本優駿はロート・ユナイトXに変身し、ギルトとの戦いに臨んだ。

元々戦う力のないアイリスと貴斗、操られていた影響で消耗した大地・篤司・寛騎には、見守ることしか出来なかった。

両者の戦いは、肉体や武器だけでなく言葉の応酬も激しかった。

「優駿、てめえなら俺の理想をわかってくれると思ったんだがな!」「暴力をなくすために心を否定するなんて理想、理解出来るはずない!」「なぜだ?心があるか

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[連載小説]ギルティア王国大戦記 第48話

8月21日・日本ロートはギルトが送り込んだブラウ・ゲルブ・デモンゲルブ・ワイスとの戦いを強いられた。

やがてギルトも参戦し、ロートは多勢に無勢となった。

「よう優駿。俺の理想に賛同するならコイツらを止めてやるぜ?」ギルトの言葉にロートは答えた。

「お前の仲間になるつもりはない!それよりメザイアはどうした?」ギルトは一瞬だけ間をおいて告げた。

「アイツには退場してもらった。俺の理解者じゃなか

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[連載小説]ギルティア王国大戦記 第47話

8月21日・日本ギルトは篤司・寛騎・フェニックス・グリフォンを管理下に置いたことをロートたちに告げると、すぐに帰った。

動揺を隠せない一同であったが、優駿の受け取った通信を公開したことで状況が変わった。

通信は、寛騎が戦いの合間に送ったものであった。

そこには、電波発生装置の位置と設計図が記されていた。

一刻も早く拠点に突入しようという優駿に対し、大地が進言した。

「お前はここの防衛に専

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[連載小説]ギルティア王国大戦記 第46話

8月20日・日本ギルティアが「完璧な管理」を発動した。

その内容は、特殊電波を人間の脳に作用させることで感情を消すというものであった。

七元帥を先に出撃させたのは、彼らの拠点を電波塔とすると共に、その侵略活動を通して人間に最適な電波帯を作るべく情報を得るためだったのだ。

結果、異世界の住人と優駿・アイリス・貴斗・大地・篤司・寛騎を除く全人類が、感情を失いギルティアの管理下に置かれた。

「僕

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[連載小説]ギルティア王国大戦記 第45話

8月15日・日本チーム・プリミティブは世界を救った英雄として誰からも称賛され…。とはいかなかったものの、暴徒に襲われることもなくなった。

一同は夏休みを満喫した。

その日は朝から海ではしゃいでいた。

「まだギルティアは生きてるってのに、のんきに遊んでていいのか?」大地が毒づくと、

「次の戦いに備えて、今は目一杯羽を伸ばそうよ。」と篤司が答えた。

ヘラクレス・スカラベ・ケルベロス・リザード

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[連載小説]ギルティア王国大戦記 第44話

8月13日・北極海ブロックチーム・プリミティブは曹長を倒し、オウリュウの拠点へと進んだ。

とはいえ一騎当千の曹長を相手にしたことで消耗は激しく、実際に拠点にたどり着いたのはロートとブラウのみであった。

篤司・寛騎・シロガネ・メザイアはアイリスや貴斗の手当てを受けていた。

「全員揃わないでオウリュウと戦うなんて危険すぎる。」寛騎は心配した。

「大丈夫!ロートはみんなの力を集められるから。」ア

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[連載小説]ギルティア王国大戦記 第43話

8月12日・北極海ブロックチーム・プリミティブは最後の元帥・オウリュウとの戦いに臨んでいた。

先のセイリュウ戦とは異なりロートとブラウは最初からコンビネーション抜群であり、全員の足並みが揃っていたにもかかわらず、完敗した。

一同は撤退した。

するとオウリュウは異世界で倒れたはずの曹長を差し向けた。

ただでさえ消耗していた一同は、数体倒した後で逃げ延びるのがやっとだった。

「ヤツめ弱らせて

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[連載小説]ギルティア王国大戦記 第42話

8月11日・南極海ブロックロート・ブラウ・ゲルブ・デモンゲルブ・ワイス・メザイアがセイリュウを相手に苦戦し、撤退を余儀なくされた。

寛騎は敗因を冷静に分析した。

「セイリュウは確かに強いですが、僕たちの力を集めれば勝てる相手です。今回の敗因は優駿さんと大地さんの仲違いにあります。」優駿・大地を含む、その場の誰一人として異論はなかった。

大地は毒づいた。

「世界のピンチにビビって逃げ出すヤツ

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[連載小説]ギルティア王国大戦記 第41話

8月11日・南極海ブロックチーム・プリミティブが降り立った。

これまでは日本に残っていたアイリスと貴斗、別行動をとっていたメザイアも同行した。

動画配信により暴徒が現れることを考えると、一緒に行動するのが安全だと寛騎が配慮したのだ。

残りのブロックは人が少ないため、暴徒に襲われる危険は低く、その点は安心だ。

しかし、そのことは優駿に別の不安を与えた。

「なぜギルティアは一番強い元帥を人の

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[連載小説]ギルティア王国大戦記 第40話

8月10日・日本優駿たちは集まり、動画配信に臨んだ。

その際、優駿たちチーム・ロートと大地たちチーム・ブラウと篤司たちチーム・ゲルブを統一し、チーム・プリミティブと名付けた。

優駿たちは変身し、チームを代表して優駿は話した。

「我々はギルティア王国と戦う力を持っており、すでに北極海と南極海を除く5ブロックの解放に成功しました。だから希望を捨てないで下さい。王国の支配に屈しない心を持って下さい

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[連載小説]ギルティア王国大戦記 第39話

8月7日・北太平洋ブロックブラウ・ゲルブ・デモンゲルブ・ワイスがドラキュラと対峙していた。

ドラキュラはユーザイ兵を取り込んで力を増していた。

ゆえにこれまでブラウ一人では倒せなかったのだ。

この戦いの活路を開いたのは、ワイスであった。

先の戦いで、拠点にユーザイ兵発生装置が存在することを突き止めていたため、直ちに見つけ出し破壊したのだ。

それからほどなくして、ブラウがドラキュラに止めを

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[連載小説]ギルティア王国大戦記 第38話

8月6日・南大西洋ブロックワイスはノームとの一騎討ちに臨んだ。

戦いの中で、拠点にユーザイ兵発生装置があると突き止めたワイスは、これを破壊した。

おかげでロートは終わりの見えない戦いから解放された。

最後にワイスがノームに止めを刺し、このブロックは解放された。

ロートたちが次のブロックに進もうとしたとき、貴斗からSOSが入った。

「優駿すぐ帰ってきてくれ!アイリスが、アイリスが…。」優駿

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[連載小説]ギルティア王国大戦記 第37話

8月6日・南大西洋ブロックガルーダの調査で、元帥・ノームの拠点が判明した。

ユーザイ兵の出現が止まないことから、ロートとワイスは手分けすることにした。

ロートがユーザイ兵を引き受け、ワイスがノームと戦うことにしたのだ。

8月6日・北太平洋ブロック大地の元に篤司と寛騎が合流した。

大地からドラキュラの強さを聞いた寛騎は、下手に動かずロートとワイスの合流を待つことに決めた。

その間は、防衛に

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