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森のアンビエント

トレイルランニングをしていてたまに感じる心理として、「ああ、暇だなあこれ」というものがあって。集中力切れると足をグネるのでそれはダメなんですが、そうではなくて、なんというか、頭の中がある1点のことに没頭できている感覚に入る感じ。結構、森って情報量は多いかもしれないけど、情報の質が刻一刻と変化するような視界ではないじゃないですか。構成要素はシンプルで変わらないものが、表情を変化させ続けている、さながらアンビエント画像をずっと見ているような。そうすると、ゾーンに入っていくような感覚があるんです。

人って、没頭するためにはある程度の情報遮断が必要なんだと思うんです。遮断というか、情報の種類がシンプルになっている状態というんでしょうか。でもそれが静止画になっちゃうと、退屈になって脳が止まってしまう。シンプルかつそこに能動的にかかわり続けないといけない情報が、反復的に繰り返されている気持ちよさを、森の中をずっとずっと1時間くらい走り続けて感じたこと。森のアンビエント。

そういう意味では、いつもの日常は逆かもしれない。能動的な瞬発対応はしなくていいのに、情報の種類が絶えず変わり続けて目に入ってきて。スマホをぼんやり見ている状態とか、ツイッターとか、まさにそうですよね。入ってくる情報に対して脳内補完するイメージ世界が一つ一つ全然違う。脳をもっと、ぼんやり、恍惚とさせる時間が必要だ。まあ、トレランでもサウナでも共通しているのは単純な話で、「スマホ見れない」っていうことだけかもしれないですが。

で、駅伝ゴールでフィニッシュです。森から出ると、街って情報が多いなあと改めて。何事もこうやって自分の人体で違背実験をして気づきを得る事が一番、自分に定着するなあと思うので、体を張るって大事。


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