「っていうかお前は誰だよ」性的でないオナニーのおかずにされる不愉快の話

 こんにちは、コラム二回目です。タイトルなんだって話ですけど今回はお笑いなしです。

 この間夜ぼさっとテレビ見てたら、東南アジアの山岳民族が今は結構文明的ですっていうような紹介番組やってまして、これはとくにふーんそういうこともそりゃあるよねって見てたんですけど、見てたら腹立つこと思い出してきたんでこれnoteに書こうって思ったんで書きます。

 前回のコラムでアラフォーですよってバリバリ書いちゃってましたけど、これは私が中学三年の時の話なんで20年以上前のことになります。

 親の仕事の都合で中二と中三の二年間タイに住んでました。学校は日本人学校だったので、同年代の友達はみんな日本人でした。

 学校の授業はタイ語の授業などもあったとはいえ、日本の学校と変わらない教科書を使った日本人向けの授業です。中には卒業したあと現地のインターナショナルスクールに進む子(途中からインターにいっちゃう子もいた)達なので、学習塾に通って帰国後の高校受験に備えていました。

 めちゃくちゃ娯楽が少なかったです。テレビはタイ語、日本人の子供が一人でちょろちょろ遊びに行けるような治安でもない、日本語の本は売ってるけどめちゃくちゃ高いうえに少ない。20年前だから今みたいなインターネットもできないし。なので、中学生でも結構親がとってる新聞とか読んでました。

 ある日、どうやら日本でタイ在住の日本人中学生の通う学習塾についてのルポだかなんだかがテレビで放送されたらしく、それを見た日本人在住の日本人の投書が新聞に載っていました。

 もう20年以上前のことなんであんまり詳しくは覚えていないんですけど、当初の内容をかいつまんで書くとこういう感じでした。

 「東南アジアにいる子供達まで塾通いで受験に目の色変えてるなんて悲しい。せっかく東南アジアにいるのだから受験の勉強ばかりしていないで立派な国際人になってほしい」

 あ!?なんだてめーこのクソボケが!!!!

 次の日学校ではこの投書の話でもちきりでした。

「ねえちょっと昨日のアレ見た?まじムカつくんだけど」

「こっちは好きで東南アジアで受験勉強してんじゃねーんだよ!」

「っていうかお前は誰だよ」

 もーほんとこれ。お前はどこの誰で私たちの何なんだよってそれ。立派な国際人になってほしいってのも誰目線なのかもわかんないし、立派な国際人がなんなのか具体的に書かれてないのも気持ち悪いし。

私たちみんな親の都合でハードモードの環境に連れてこられた子なの。もともとこっちに住んでたこっちで生まれた子もいるけど、大体はローティーンの時期を不自由な環境で過ごさせられてるの。好きで自分で来た子なんてひとりもいないの。

 全然知らない日本にいる日本人の大人が自分が気持ちよくなりたいがために海外にいる子供をダシにしたオナニーポエム新聞に投書して、それがダシにされた子供にばっちり届いちゃう。地獄。お前で抜いたって内容の手紙が自宅のポストに投函されてきたくらいの不愉快。しかも男女とか関係ない。男も女もよく知らねえけどひとり残らずシコったぜ報告。最悪。

 私たちはしばらく怒って、反論って投書できるのかな!?とかワイワイ騒いだけど結局このことは忘れることにした。

「やめようぜ、こんなのに関わってるくらいなら受験勉強続けようよ」

 そんなことを言った子がいた気がするし、めっちゃくちゃ正論だったし。

 その後私も塾に通い続けて、現地の郵便全然信用できないから日本人大使館まで行って願書だして一時帰国して受験して、高校受験は成功しました。

 今の日本のドロップアウトした人の受け皿が全然ないかんじ見ると、立派な国際人とかじゃなくて受験してよかったなあって思います。

 まあ言いたいことは、オナニー日記は公表しないで引き出しに入れといてくれってことです。

 まあ、現地ではワゴン車の荷台で堂々と道路に向かって普通のオナニーしてる兄ちゃんに出くわしたこともあるんですけどこれは関係ない記憶なんでなかったことにしときますね。どっとはらい。

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