文フリ岩手

第四回文学フリマ岩手(前日まで)

 6月7日夜、フェリーに乗って盛岡へ向かった。生まれて初めての船旅だ。

 旅行で遠方へ赴くときには必ず飛行機か鉄道を使って移動していたので船旅にはずーっと憧れがあった。とは言え、豪華クルーズなんて縁がないから、どこかの機会でフェリーに乗って移動したいと思っていた折に、札幌~盛岡のフェリー乗船券とバス乗車券がセットになっているお得なきっぷを見つけたので文フリ岩手に参加することにした。動機が不純だけどしかたがない。そこに船旅のチャンスがあったのだもの。

 札幌を21時に出発し、23時頃苫小牧フェリーターミナルに到着、乗船手続きを済ませて24時近くに出港。フェリーはシルバーティアラ。

 小雨だったけど、なんせ初めてのことなんでデッキに出て出港の一部始終を飽くことなくずっと見ていた。おかげでびしょ濡れだ。わたしのほかには立派なカメラを持った男性がふたりいたけど、他の乗客は出てきてもすぐに戻っていった。フェリーは動き出すと想像以上のスピードでぐんぐん進んだ。さよなら陸。

 ターミナルの灯りが遠のいて景色に変化がなくなった頃、ようやっと客室に戻った。チケットをグレードアップして2等の個室にしてあった。

 広さはひとりなら充分。出港も夜遅いし、部屋にはテレビもないから寝るだけだし。疲れていたから眠れるかと思ったけど、船のエンジン音が思うより大きくてうつらうつらしては覚醒することを何度か繰り返した。己の敏感さを呪う。あと、布団がベッドと同じ幅しかなくて、何というか安心感が薄かった。くるまれないのだ。

 船内には大浴場があるけど入らなかった。レストランはなく、飲食物の充実した自販機コーナーが代わりにあった。まだ新しい船なので、トイレや洗面所に至るまできれいだった。

 翌8日、7時過ぎに八戸のフェリーターミナルに到着。雨は激しくなっていた。

 出港のときは暗かったからわからなかったけども、すっごい大きい船に乗ってきたんだなと実感。ここからはバスで盛岡へ。

 盛岡に到着するなりじゃじゃ麺を食べて行動開始。この日はまるまる空いているのでちょうどこの日催されていた「チャグチャグ馬コ」を見て、そのあと岩手銀行赤レンガ館や啄木新婚の家を見て回った。見て回ったとか軽く言ってるけど、結構えげつない距離を歩いた。

 以上、ここまでが文フリ前日までの話。一回締めます。

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