見出し画像

IQ 知能指数って何やねん?と、甥っ子自慢をしてみる。

幼少期のトラウマで頭がいいと言われるのが嫌い。

知能指数についてもまるで興味がないけれど、なんだかたまたまそれを知るような機会が最近あった。

それは、わたしのある思い出話をある人にしたことがきっかけだった。国立高専受験勉強の話題だ。

あらすじを書くと、わたしは中学校三年生のとき、都会のオープンな学校から田舎の閉鎖的な学校に転校し、産まれて初めて校則手帳というものの存在を知った。前の学校には校則というものがなかった。

何コレ?と開いていきなり一行目に、サッと青ざめるような文章を目にする。

「髪を縛るゴムの色は黒色のみとする。」

これはまさか、あの、漫画に出てくるスカートの丈を物差しで測る謎の行動、もしやアレのこと!?

拒絶反応が現れる。

わたしは自分の制服姿や髪型にイチャモンをつけられることを人権無視レベルの扱いだと捉えていた。
そのくらいファッションに強い拘りがあったのだ。

アカン、コレは最悪だと思ったのがこの校則だ。

「靴下は白色のみ。踝から◯センチ以上の長さとする。」

白くて長い靴下を履いて、紺色の裾の長いプリーツスカートと合わせる。これが田舎者になる原点なのか。と、地方の方に失礼な解釈をして頷くわたし。

わたしは産れ故郷に里帰りするという形で引っ越してきたので、自分も田舎者だが、イメージとして田舎者はどこか垢抜けないという偏見を持っていた。

これは断じて譲れないと、初日から校則違反全開で登校した。目立ちたがりではないから地味にだけど、生徒からは不良が転校してきたと思われた。

いきなり不良たちに絡まれケンカを売られかけたが、わたしもかなり性格がキツかったので、弱い者いじめをするのは良くない!と不良たちに説教したら、今度は好意を持たれてその場を切り抜けた。

問題の校則チェックの日、先生は厳しい態度ではなかったが、きちんと校則違反を指摘し改善するようにと指導された。わたしは学校を休むことにした。

テストの日は登校してテストを受けていたが、プライドの高い成績優秀な男の子を追い抜かしてしまい「この新参者が!」と罵声を浴び興醒めして下校。

こうして柄にもなく不登校児となり、先生にも特に何も言われなかったし別にいいやと、体育のプールの授業だけとか、好き放題に中三時代を過ごした。

都会の不良は弱い者いじめはしなかったし、たかが成績のことで異性から嫉妬され罵声を浴びるなどあり得ない。他の生徒たちは特に変わらないし、田舎特有の閉鎖的な環境が個人をそうしてると思った。


話は長くなったが、そんな訳で当然受験問題が発生した。書類問題は親が学校に掛け合ってくれてどうにかなったが、一年分独学で勉強せざるを得ない。

わたしが志望した国立高専は、倍率が5倍以上ある難関校だったので5科目全てそれなりの点数を取らないと難しかったが家庭環境に配慮した上で学費の安い国立学校を選んだ結果だし、ぜひ合格したい。

2年分の復習と1年分の独学ということで書店に行き辞書よりも分厚い参考書を5冊選んで買ってきた。
受験まであと3ヶ月元旦から受験勉強をスタート。

わたしはロックを聴いて歌いながら勉強するという、傍目から見ると謎多きスタイルを採用していて、これが一番集中力が上がりリラックスできた。

受験勉強はメモリアルだ。きちんと記憶に残しておこうと、元旦から始めてどのくらいで終わるかを測るつもりでいた。1日12時間、最大の難関は社会科だ。関心がなくて3年間授業を聞いていなかった。

地理、歴史、公民。わたしは過去に、何故か記憶術という教材を親におねだりして幸運にも記憶術を身につけていたので、丸暗記が得意だった。地理と歴史はテキストを丸暗記し、公民にはやや苦戦した。

数学を愛し理科大好き人間、イチゴは最後に残すタイプなので、英語を勉強。得意ではないが復習は出来た。果てしなく厄介な独学一年分も乗り切った。

一度学習塾へ行ってみたかったのだが、そこまで親に頼めなかったし行きそびれたなぁと感情に浸ったりと、中学生最後のひとときを有意義に過ごした。

国語は漢字すら押さえておけば、あとはもう勉強しなくてもいいくらい得意だった。真面目な性格なので、もちろん一冊一通りきちんと勉強して終わり。

受験勉強がこんなに楽しいものだったとは知らなかったという気分になる程度に苦手科目は勉強し終えた。理科については予想以上に独学が難しかったような記憶がある。どんな項目だったか忘れたなー。

わたしは勉強が好きだ。恵まれてると思っている。

ついにイチゴ狩りの季節到来。最後を飾る数学は、愛の力なのか、一年分の独学が独学だとは感じなかった。二年生までの数学で三年生の数学が解ける仕組みになっているのか、まるで楽しいだけだった。

こうしてわたしの受験勉強は終了した。100%理数系の学校なので、目標設定として文系は80点、理科90点、数学95点という感覚で勉強したつもりだが、これで問題ないかは少し不安が残った。不安の登場。

受験勉強日数について。この時点で文頭の知能指数の話にやっと繋がるのだが、3ヶ月間準備をして、現実には11日間。だいぶ時間が余ったなと思った。
無事に合格。合否発表はドラマチックに飾った。


「わたしは頭がいいのかなぁ?」

と、思い出話を終えてふいに話相手に訊いてみた。
彼は、まぁ、本気で頑張ったんやろうな。親父(IQの専門家)に訊いてIざっと調べたるわ。と言ってくれた。彼はわたしのトラウマの背景を知る人間だ。

わたしの母親は一度も勉強しなさいと言ったことがないそうだ。甥っ子が中学生で勉強しない子なのでやっと分かったのだが、勉強出来ないから勉強が嫌いになるんだそうだ。わたしは逆だと思っていた。

甥っ子は野球少年なので大丈夫だろうという、気長に付き合ってやろうということで話は落ち着いたが、自分の身内に勉強しない子がいるのは不思議な感じだ。そんな子供のことが理解出来て良かった。


わたしはたまたま勉強が好きだったから勉強が出来るだけで、特に頭がいい訳ではないというのが持論だった。高専に入るとますます世間様から頭がいいのね。と言われるようになり、ウンザリしていた。

しかし、勉強しない子の心境や立場を理解したとき、わたしのこの頭がいい発言拒否指向には問題があるのではないか?という疑念が生まれた。甥っ子と接するに当たり、彼が傷付く可能性はないかと。

トラウマを抱えていると、モヤモヤして考えがまとまらない。だから上手く言えないのだが、わたしはその甥っ子を自分の子供のように可愛がっており、その子が実はとても頭がいいのを知っているのだ。

彼はわたしを喜ばせたいという一心で、夏休みの間宿題に付き合っていたわたしの前で夏休み最終日、とんでもないサプライズをプレゼントしてくれた。
テキストの絵本を丸暗記して語ってくれたのだ。

忘れもしない、小学校低学年。「ちいさないのち、おおきないのち」という絵本だった。この絵本についての宿題が出ていたので、必ず最初に二人でその絵本を音読するようにしていた。その成果が出た。

しかし、見ていた限り、わたしが付き合っていた時間内では丸暗記は無理だったはずだ。彼は内緒で自習をしたのだと思う。好きではない勉強を頑張って、教えてくれてありがとうと伝えたかったのだ。

彼のその優しさには涙する。勉強の出来不出来など何ら関係ない。人間性の問題なのだ。彼は中学生にして今や人格者となった。立派な人間に成長してくれた野球少年は今年キャプテンを務めるそうだ。

成績なんて、学歴なんて、頭がいい、悪いなんて、
関係ねーんだよ。
トラウマとか言ってないで、その拘りを捨てろよ。

彼のおかげで間違いに気付き自分の声が聞こえた。
わたしはその声に従い、自分のトラウマを乗り越えよう。わたしのIQは、推定135とのことだった。

簡単にはいかないが、まずは興味を持ってみよう。この知能指数が平均よりどの程度上なのかについて調べてみる。その後、もし自分が頭がいいのなら、頭がいいと素直に認めることを精一杯頑張ろう。


わたしを追い込んだのは、母親の殺し文句だった。
その台詞を吐かれると、わたしは黙らざるを得なかった。これ以上触れたくないが、あれは酷かった。


ん?暗い話になってる?

口癖にするまでキメまくる♪(´ε` )

「わたしって天才!」というのが、自分大好き人間わたしの褒め言葉の一つだが全く根拠のない台詞。
どうでもいいけど、白い靴下なんか履かないぜ!
人生は一生勉強さ。勉強してなんぼの世界や(*´д`)b

少年よ、大志を抱け。今しか出来ないことをしろ。

君は将来必ず大物になる男だ。わたしが保証する。
父親の職業を理解したら君も目指すといいと思う。
公認会計士はかなり頑張らないと難しいよ^_−☆

君は秀才だ。今のうちにサボっておきなさい(笑)
わたしは天才、あるいはそれ以下ってところかな?
どーでもいいや、そんなことは。くだらないなぁー
甥っ子LOVE♡ わたしは彼の優しさを忘れない。

わたしも精一杯頑張ります!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?