そのまま引用させていただきます。@beearbear2123　意識高いベアー　さん

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今でも日吉のあの寒さを覚えている。 それは数年も前慶應大学の門をくぐった事。国立大学には落ちたけど、東京の大学というだけで期待するものは多く、どんなお友達がいるのかな？友達100人出来るかなと心をウキウキさせていた。

その日は入学前のオリエンテーション。あと二三日で4月を迎える割にはとてつもない寒さだった。 親が買ってくれたサイズオーバーのギャップとユニクロのコーデを身にまとい、ずっとジャージを着てきた自分からすると、これでもオシャレしてきたとばかりに日吉駅に降り立った。

これからの同級生となる子達は皆既に垢抜けてて服装もお馬さんのロゴ、イタリア国旗みたいなロゴ、横文字の入った格好をしていた。女の子は既に化粧をマスターしていて、テレビで見るトリンドル何とかや森泉といったテレビで見る慶應卒芸能人に負けぬ人ばかりだった。

オマケに、男女ともに身長は高く、ほっそりしていて顔は小さく欧米人さながらだった。 もちろん1人で上京してきたのでボッチだった。でも、それはほかの皆も同じと思ってたら、 そういう子達は｢お久しぶり！｣｢指定校AOの集い以来だねー｣と声を掛け合いグループを形成していた。

見る見るうちにそのグループは膨れ上がり、教室の最後列を独占し、買ったばかりのMacBook、それもPROモデルを取り出し、ガイダンスを聞きながらパタパタキーボードを叩いていた。 思い切って声をかけてみた。｢はじめまして、法学部Ｌ組のクマです。岡山から来ました｣

すると、ワックステカテカマッシュのウェイが面倒くさそうな表情で、 ｢よろしく。岡山1月に行ったよ〜いい所ね｣と返事 待てよ、どうして僕がセンター試験に追い込まれた時期に…… あの、入学方式は？、と聞いたら｢fit｣とドヤ顔で返され、 一般と言うと、そうなんだと見下す様に返事された。

その後会話が続く事無く、彼らは彼らでどこに旅行行ったとか、最近の流行りのラテやら何とかの話で盛り上がる一方、僕はじっとガイダンスを聞いていた。 彼らはガイダンス終わりに、 ｢皆で飲みこーぜ、おっと未成年だからお茶会か｣ 僕は誘われることなく、一人で綱島の家賃5.5万円のアパートに帰った。

家に帰ると、ふと悲しくなった。 特にバカにされたりした訳では無いけど 彼ら彼女らは僕よりもナイスルックで友達多くて、何よりも僕が受験勉強で生きるか死ぬかの戦いをしてた時に早々と指定校AOで大学に合格し、遊んでたのだ。 地方からきた僕にはこの慶應、東京で成功する為の資源は何も無い。

その夜、岡山の母親に電話した。 大学も出てないのにテストで満点じゃないのは許されないとテレビで見る東大生みたいな事言って僕を詰めてきた、その癖にイオンの半額品ばかり買い、餃子の王将を贅沢と言っていた、 僕が岡山の風土と共に嫌ってきたあの親。

僕はアレから逃れるため、アレを切り捨てる為、エロ動画のクリック間違いで起きる架空請求よりも高い割に古い動画を流す授業をそろそろ廃盤になるWindowsで受けてきた。 その割にはこの見返り。 その苦しい胸中を相談したくても、地元の国立大マンセーしてた高校の先生や同期は話が通じない

やむ無く電話を掛けると、直ぐに応答があった。 ｢ろくに連絡もなく心配してたよ。どう大学は？｣ ｢それがさ……｣と続きを言おうとすると、涙が溢れてきた。 何とか声を振り絞り、慶應は嫌であること、指定校AOがウザイこと、地元に戻って浪人する事を伝えた。

親も事情を察したのか、｢そう、思い詰めず好きな様にやりなさい｣と返し、電話を切った。 僕はずっと孤独であった。 慶應の金持ちで海外経験やボランティアとか小室圭顔負けの事して指定校AOで入ってくる人とは相容れないし、 受験勉強で地元とは決別した。

孤独なりにも大学には通い続けた。新歓も行った。 僕でも馴染めると思った立法会も、結局は内部のラルフローレンが似合う男と女子校育ちの囲われが占めていて、居場所はなかった。 新歓の帰りに鶴見川を暗闇の中ぼんやりと見つめていたら涙が出てきた。 ホームシック、孤独色々な感情が込み上げてきた。

第二外語の発音練習では、先生に対して指定校AOが大きな声出して頑張ってるアピールするなど、正に指定校AOのキモさ媚び売りが出てた。 彼ら彼女ら、小テストはカンニングしてたり、お得意の丸暗記でいつも満点を取っていた。 ペーパー一発の僕にはそれがムリだった。

指定校AOはよく代返や即レポ、過去問を求めてきた。 読者モデルをやってる彩花ちゃんは普段オトコに囲まれてばかりなのに、 困った時には僕にすら連絡してきた。 やむ無く資料を渡したりしてたが、LINE上でありがとと言われるだけで、 リアルであっても無視されてた。

ゼミ試験も、先輩とのコネ無く駒村ゼミを落とされ、定員割れの刑法のゼミに入って共犯論についてやってきたが、 到底司法試験を望めるレベルでもなく、 就活を迎えた。 大したガクチカもスペックもコネも無く、Webテストの替え玉やカンニングは出来ず、 書類落ち、良くて一次面接落ちだった。

運良くグループ面接までいった住友商事では、まさか彩花ちゃんとオリエンテーションでのマッシュがいた。 ｢私は生協で新入生歓迎会を慶應最大規模で行い、大勢を巻き込ました。商社でも、色んな人と関係を築いて大きなビジネスを成功させたいです。｣ ｢私はカンボジアに学校を建て、グローバルな視野を手にしました。商社では途上国のインフル開発支援に関わりたいです。｣ この両名の茶番は僕でも知っている。 日吉のハブで横文字の酒飲みまくって潰れ、銀玉に乗り上げていたり、 サークルの合宿で複数人プレーしてたのは有名な話だ。それに、就活期は堂々とWebテスト替え玉をしてた。

なのに、僕は塾バイトで生徒に寄り添い明治に受からせた話しか無く、ボクだけ落ちた。 その後彼は住友商事を蹴って三井物産、彼女は電通に行ったようだ。 方や、僕は持ち駒を全て切らし、やむ無く地元岡山で公務員になった。

殆ど虚無に近い大学生活の事は覚えていません。 でも、あの寒かった日吉、ずっと寒かった大学生活の事を振り返ると辛いものです。 入学式の時、慶應援指導部が大声で叫んでた｢慶應義塾は本当に楽しいぞー！！！｣というのも覚えてます。 チアとイチャイチャして、風呂盗撮しててらそりゃ楽しいでしょ。

結局、慶應という世界は、 ペーパー一発での偏差値が絶対というのから掛け離れ、 上手く狡していくもの、国民にニコニコしながら私服を肥す汚職政治家とソックリです。 実際、政治家の子供も沢山いました。 ボクが岡山の世界から抜け出さんとしてた努力とは正反対なのでした。

勿論、世の中が全て正論、ましてやペーパーテストで計られるものでは無いですが、 岡山でポムポムしいフルーツを頬張っていた自分にはそれを18で、大学受験の直後知らされたのは余りに残酷でした。

岡山に帰ってかなり経ちました。 夫婦経営の中古車屋でタントを買い、ドライブして海を見たりしてます。 東京でフェラーリ買っても渋滞につまるし、海は汚いし、タワマンのご飯はまずいと聞きます。 地元の人も温かく迎え入れてくれました。

でも、やっぱり僕は高校生の時夢見たものや、欅坂を走る高級車、慶應の同級生達が彼女の誕生日をインターコンチネンタルの最上階の部屋で祝い、 CHANELのアクセサリーを渡し行為に至る、いわば東京ドリームというのも確りと焼き付いてるのです。 もう今更どうしようもありませんが…

様々なタラレバを考えることはあります。 しかしながら、これも運命だったのです。努力して東京に行き、そこで朽ち果て地元に戻る。 効率は悪かったですが、再確認出来たのです。 この世の書かれざるルールを。 生まれと環境が殆ど人生を決めるものです。 慶應はそれを教えてくれました。（終）

感想

私立は内進生が中心になりがちですが慶応大学はとくにそれが強い、とききます。
また愛校心の強さはほかの大学の人にはわからない　という方がいました。
小説(ワセジョvs慶應ガール)に書いたあの慶應の方にはモデルがいました。

団結の強さは裏表で排除が必要ですよね論理的に。

「学内序列は平凡な内進生と目立つ容姿の金持ち一般受験組、前者が上」とことでした。

推薦組はブラント高が多いで内部に入りやすいのかも。

地方無名校が浮くのは東大京大にもあると聞きます

【参考】
岸信千世

慶應義塾幼稚舎、慶應義塾中等部、慶應義塾高等学校を経て、2014年3月、慶應義塾大学商学部を卒業。

中曽根康隆

松濤幼稚園、慶應義塾幼稚舎、慶應義塾普通部、慶應義塾高校、慶應義塾大学法学部法律学科卒業

麻生将豊
同じく幼稚舎から 　今は会社を設立し、取引先は父と関係が深いドワンゴ　ニコニコ動画

岸信千世氏と麻生氏は商学部とSFC
成績が悪かったことを示す。

文系内進序列は

①法学部政治学科
②法学部法学科
③経済学部
④商学部

なるほど