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【この世界の片隅に】観たのは2016年だけど書き残しておかなければならない作品(今更感は無視)

ゆるりとした幸せから、当たり前の日常から、
どんどん離れていく。
狂っていく。狂っている。
狂っているのに、それが日常になってしまう。

こうやって世界はどんどん歪んでいったんだと理解できる。
こんなことが起きたら、取り返せない気持ち、想い、人が多すぎて
どんどん歪むに決まってる。
歪まないと生きていけない。
色がなくなっていく。

人間には忘れるという機能が付いていて、それがないと生きていけないんだと思っていた。
歪むというのも、全く同じことだ。

わたしは怖い。あんな世界で生きていけない。
けどその中で生きて、打ちひしがれて、怒り、苦しみ、それでも誰かに優しく出来た人たちもいるということが、どう頑張っても言葉で表現できない。
優しさが何かを超えてひとつの強さになるのは、決して美しさで描いてはいけないと改めて感じた。

わたしもどこか、きっと狂っているんだろう。
けれど、戦争を繰り返してはいけないという感覚だけは、絶対に狂わせたくない。
けど、それもどこか、自信がない。
はじめてそんなことを考える。

この世界の片隅に。
タイトルが、こんなに響くとは。
願いが詰まりすぎている。
想いが籠もりすぎている。
きっとすごく難しいのに、まっすぐそうであって欲しいと口から出た言葉が、ひどくあたたかくて悲しい。
やさしすぎて世界がかなしい。

この映画を観れて良かった。

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