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【獣道】本当のものがそこにあったから、嫉妬に縁震えて泣いた作品。

知人のおすすめで観に行きましたが
ビジュアルのイメージからは遠く離れた感情を抱きました。
そして、何故この映画がこんなに評判なのか理解しました。

わたし、世の中でいちばん恐ろしいのは
「悪であることを世の中から認められている悪」
だと思っているんですけど
そう思っていたからこそ、大切なことに気づいたというか。
人間て、そんな表面だけのことじゃないよな。と。

人に見えている部分が、
出している部分が全てだったら、
どんなにラクだろうと。
そんなことを思いました。

わたしは、映画の中のある一瞬のカットが心に刺さると
その作品のその瞬間に賛辞を送ります。
全体を通してどハマりしなくとも
「あの時のあの瞬間のあれがすごく良かった。。」
となると、もう、「良かった」という方向になります。
そういう瞬間の、そこにみえた何か。
みたいなのが何よりも好きなので。

けど、細かく、全部良かったのかと言われると、
そんなことないんですよね。
そこが大切なわけじゃないんです、自分にとっては。

多分言い方の問題で
「全体でみると好きじゃないかな。あそこは良かったけど。」
ではなくて
「あの瞬間のあのシーンがとにかく良かった。全体でみてすごい好きなわけじゃないけどね。」
に、なるんですよねぇ。
これって結構受けるイメージ違うなと思って。

もっといえば、「全体でみてすごい好きじゃない」ことを言う必要性を感じていなかったんです。

だけど最近、わたしのその話し方では伝わらないことって多いんだなと思いました。
これは映画の感想などをこうやって書いていたり
人と色んなことで意見交換をして気づいたことです。

基本的に、わたしが何かを「良い」方向で発信している時って
「絶賛している」ように発信しているんだなと気づきました。

その一角に関しては心の底から絶賛しているんですが、それが全体ではないということを説明していない。
心の中に絶賛だけがあるわけじゃなくて、
嫉妬したり、納得できなかったり、色んなこともあったりするんです。

けど、それ、別に言ってない。

これは個人的にすごく重要な気づきだなーと思っています。

例えば「獣道」に関しても、この作品は全体的に面白かったと思っていますが
どこのどの瞬間がすごい心に突き刺さった。というのがあります。
けどずっと突き刺さり続けていたわけではありません。

そして、客席で観ていて、観ている自分にものすごく腹を立てていました。

わたし、面白いものみると、
「なんで自分出てないんだろ。」
って、すぐ腹が立つんですね。
どんなビッグタイトルでも。

映画観るの大好きですが、観るより出たいですし、
映画に限らず素晴らしいパフォーマンスにどんなに心からの賛辞を送っていても
基本的に心の底から悔しがっています。

けど悔しいことを言うより、素晴らしいものは心から素晴らしいし
素晴らしいということを感じたなら世に広めたい。
と、思うんです。

けど、そのわたしの気持ちって、
こうやって言わないと伝わらないことですよね。
わたしの出しているのは、ひとつの方面から見たわたしなので。

自分の気持ちを多方面出す必要性を特に感じていませんでしたが
これからは出すことも必要だなと思っています。

ケースバイケース。
時と場合。
孔雀とアメンボ。
ケセラセラ。

そもそもこれ以前は、自分が何かを「良い」と思うことに自信が持てない。
人に言うの恐い。
みたいなところに居た時期もあるので
自分の意見を発信してシェアして色々気づけたなんて、ナイス地道進歩。

人間は立体なので、発信の方法もそうですし
誰かと関わっている時も、そのことを忘れないようにしたいです。

私に見えているあの人が全てではなく
あの人に見えているわたしが全てではない。

どんなに距離が近くなっても、一緒にいても、
永遠にわからないことも、
永遠に見せたくないことも、
もしくは伝えたくても伝えられないものも、
あると思うんです。

発信側も、受取側も、それは自分が選択していること。

と。
そんなことを思いました。

ちなみに、吉村界人さんに思いっきり心撃ち抜かれたので
出演作片っ端から観たくなってます。
「獣道」の中に、思い出すあのシーン。みたいなのが、あります。
主演の伊藤沙莉さんにも、勿論あります。

東京コメディストア:Dで以前撮影をサポートしてくださった
女優で、カメラや被写体としてもご活躍中の根矢涼香さんも出てらして
ご本人にも伝えましたがはんぱない色香でした。
色気ではなく色香。
わたしはそのシーン根矢ちゃんに釘付けになりました。

こういう時もそうです。
わたし書きながらほんと嫉妬してますから。
絶賛しながら、超悔しがってますから。

もう、今後は、それも文面で伝えていきたいと思います(笑)

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