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【ダンケルク】少年の瞳が綺麗すぎることにこんなに泣きたくなるなんて

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【火曜日】マイキーの上映中おすすめ映画

「ダンケルク」クリストファー・ノーラン監督作品

作中、戦闘機をみた少年が
「スピットファイアだ!」
と、目を輝かせて叫びます。
自国の誇る戦闘機が来たと、憧れや、尊敬を持って。

彼の純粋な誇らしさと目の輝きが綺麗すぎて、
わたしはとても悲しくなりました。
心が動揺しました。

魚雷が命中し、転覆する船から逃げる人々。
反対に、別の船から逃げて来て、その転覆する船に必死に乗り込もうとする人々がいました。

戦争は何も産まない。
失ってばかりだ。
少年の心の中から、人が人を殺すことへの疑問を失わせ
どこへ向かうのが正しいのか分からなくさせる。

右も左もわからなくなる。
何が正しいか、正しくないかなんてどうだっていい。
全てを狂わせる。

台詞の少ない映画です。
キャラクターの心情や背景を語るシーンはそこまでありません。
だからこそ、音で心が騒ぎ、映像で恐ろしさを知ります。

忠誠心や、愛や、勇気に、
わたしは疑問を持ちました。
そこに偽りが無いから、悲しくなりました。
何かが何処かで狂っている。

戦争は全てを狂わせる。
愛や勇気は、戦争で使われるべき言葉では無い。
何のために戦うのか、それは本当に必要なことなのか、
そんなことすらそこでは必要がなくなってしまう。

言葉を、火を、知識を、身体を、どうして人間は使えるようになったのか。
こんなことのためではないはずだ。

戦争なんて、したら負けなんだ、きっと。

「戦争します」と、手を挙げた国に片っ端から
「はい、負けー!それ言ったら負けー!」
と、言いたい。

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