カフェという場所

20〜25歳くらいの頃は、行きつけのお店が何個かあった。

特に、夜遊びや仕事もがっつり頑張るぞな時代。

平日の休暇のランチ、仕事終わりの深夜の食事やお茶。

家に帰るまでの恵比寿から祐天寺までの間にある何個かのカフェは、1人で行くことが多くて常連になっていた。いつ行っても、誰と行っても、そこには知っている店員さんがいていつも通り迎えてくれる。

そんないつも通りがとても居心地が良くて、朝から夜まで集える場所(カフェ)に私はとても特別な想いを持っていた。オフの自分の居場所。

そんな場所が、今はない。

仕事はがっつりしていた当時より、頭の中で仕事に向ける気持ちが大きくなってきて、それはきっと昔できなかったことやしてきたことが、今の自分にチャンスをくれたんだと思うんだけど、オフありきの自分だと思うから地に足が着いているという感覚が薄くなってきてしまった。

そんな時こそ、前に行っていたカフェのような場所があったらいいのになと思う。もう昔住んでいた街には私は居ないし、今のところはなんとも生活感のない街。やっぱり近くに何か欲しいな〜。

心の拠り所みたいな、素敵なカフェを作りたいと昔思っていた。

東京に出てきた孤独な私が働いて自ら飛び込んだ場所。仕事をしていなくても、カフェという場所でいろんな気持ちや人や経験に出会った。誰かにとってもそんな場所を提供したいと本当に思っていたっけ。

そういう場所って時代の波もあるんだろうな。今はコーヒースタンドもたくさんできて、専門店もたくさんあって、カフェはどんどん減ってきてる。少し寂しいけど、結局どこだって大事な人にも会う気になれば会えるし、落ち着きたかったらくつろげる!場所も大事だけど、心も大事。心の独り立ちをしてカフェを卒業した私が今。卒業はしても、カフェ愛は未だ強いまま。まだ当時の友人とも沢山繋がっている。時代の流れるまま、感じるまま。こだわって固執しない、諸行無常。そんな感じで、今度は美味しいご飯とスイーツとコーヒーのある喫茶店でも見付けに行こうかな。



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