見出し画像

ふじ乃さんはこんな人【普通の主婦 富士村ふじ乃のスーパーな日々 1カゴ目】

∞∞∞

この物語は、「自称:地元スーパーマーケット研究家」の富士村ふじ乃さんが、地元スーパーをこよなく愛し、地元スーパーでおいしいものを探し、この上なくおいしく食す日常を描いた、かぎりなくエッセイに近い小説風なものです。

現実と妄想のはざま、フィクションとノンフィクションの間からお送りします。

地元スーパーのおいしい食材やお惣菜、スーパー自体の楽しみ方をお伝えできたらうれしいです。

第1回目の今回は、主人公ふじ乃さんと、その家族のひととなりから始まります。

∞∞∞


ふじ乃さんは、ごく普通の主婦だ。

少なくとも、自分ではそう思っている。

1カ月ほど前の誕生日、晴れて36歳になり、なぜだかアラフォーの仲間入りだ~と思った。

年齢における四捨五入の法則を使うとすれば、もうとっくにアラフォーの一員に迎えられていたのだけど、35歳になったときには受け入れられず。

勝手にアラフォー部隊への入隊を拒否した上に、30代なかば=ミドサーとのたまっていた。

36歳はさすがに、アラフォーかもしんない、とひそかに思ってはいるが、心のどこかでまだアラフォーになりきれていない、悩めるお年頃、36歳。


ふじ乃さんには、夫が1人と、息子が3人いる。

夫の陽次郎さんはふじ乃さんより6歳年上だ。

年上だからって理由だけではないと思うけど、おっちょこちょいで涙もろく、きゃっきゃしてるわけじゃないけど、くるくる感情が変わるふじ乃さんにくらべて、だいぶ落ち着いている。

子どもが産まれる前から、『The お父さん』という風貌だったけれど、その期待にもれず、かなり面倒見のいいパパだ。


長男の充(ミツル)と二男の健(タケル)は5歳と3歳、保育園児。

ふじ乃さんは、女の子も育ててみたいな~と思っていたけれど、3人目に産まれたのも、玉のような男の子だった。だから、三男は光(ヒカル)という。

ふじ乃さんは自分から3人も男の子がでてくるなんて、ふしぎ~と常々思っている。

見た目がぼーっとしている、もとい、ほんわかしているから(中身はともかく)、まわりからも

「男の子が3人もいるようにみえないね!」

と言われることもままある。

だけどそれは、

『男の子が3人もいるようには見えないほどかわいい、または、若くみえる』

ではなくて、

『男の子、3人も育てられるんか?このへなちょこそうなひと』

という意味であることは、気づいても気づかないふりをして、ありがたーく前者の意味に受け取っている。

みなさんのご心配は的中していて、ふじ乃さんは、めっちゃ強いタイプの人間ではない。

なんなら声も小さいし、すぐに凹む。

どちらかというと、肉食動物におびえながらも、したたかに生きる草食系小動物(動きはのろい)の類である。


充と健は立派に『The 男子』に成長していて、ふじ乃さんは、この世に『クレヨンしんちゃん』が実在したことを目の当たりにした。

いや、よく考えたら、しんちゃんてすごくいい子だ。

そんなしんちゃんをもしのぐ奇行や、イヤイヤが毎日繰り返され、ふじ乃さんは閉口している。いや、逆だ、口をぽかんと開けて、苦笑いしながら息子たちの奇行をながめている(怒るのも疲れる)。

それに比べたら、光は本当に天使のようにかわいい。ぎゃんぎゃん泣かれても、うんうん、何かお話してるのね、と3人目の子育て特有の余裕でみてられる。

それでも、3人一緒になってわーわーと耳元で主張されると、ふじ乃さんは聖徳太子と千手観音がうらやましくなる。

残念ながら、みんなの話をいっぺんに聞けるような超能力は持ち合わせていないし、腕だってごく一般的な2本しかないので、3人をどうにかするのは土台ムリな話なのだ。

∞∞∞

さて、そんなふじ乃さんの仕事は、

『食わせること』だ。

自身もそうとう食いしん坊なふじ乃さんは、おいしいものを食べることが大大大好きだ。

そして、自分好みのおいしいものが食べたいから、料理する。

おいしいものを誰かに食べてもらうことにとても喜びを感じる部類の人間らしい。


実は、本職はデータ入力みたいな仕事もしているけれど、今は光が生まれ、1年半ほど育児休暇をもらっている。

だから、今の仕事は、文字どおり『家族においしいものを食わせること』。

この仕事を、ふじ乃さんは誇りに思う。


光が生後6カ月になった今、抱っこやベビーカーでのおでかけも、少しできるようになってきた。

仕事をしているときは、1週間分の買い出しを週末にまとめてしているが、今はお散歩もかねて平日の昼間から堂々とスーパーに行くことができる。


ふじ乃さんの好きなスーパーマーケットは、特に地元に密着したスーパーだ。

そういうスーパーって、なんかがんばってる。と、日々がんばる自分と重ね合わせる。

規模は小さいかもしれないけど、だからこそ特色をだすために、商品にこだわったり、サービスを充実させたり。

そういうスーパーを利用することで、がんばってるスーパーを応援したいし、自分もお得においしいものが食べたい!とふじ乃さんはひっそり思っている。

よく行くのは、ヤオコー角上魚類

どちらも驚くほど新鮮な食材だったり、時にはめずらしい食材が手に入るし、それを使ったお惣菜も美味であることはまちがいなく、ふじ乃さんはいつも遊園地に行くときみたいにわくわくする。


さて、今日も光が泣き止まない。

お外にでたら、気持ちも変わるかな?

今日は角上でお寿司買おう~っと。

だって、陽次郎さんとの結婚記念日だし♪


いそいそと、抱っこ紐を腰に巻き付け始める、ふじ乃さんであった。

∞∞∞

【執筆後記】

ふじ乃さんは私の分身ですが、すべてが私ではなく、でもちょっと私のエッセンスも入っており…どこまでがフィクションかはご想像におまかせします(笑)。

実は、noteでエッセイを書きたいという気持ちがずっとあったものの、何者でもないただの主婦である私が書いたものを、みなさんに喜んでいただける自信がなかったのです。

そんなとき、まつしまようこさんのオオゼキ愛を目の当たりにしました。


私もスーパーが大好きなので、地元スーパー研究したい~と思ったけれど、近くにオオゼキがない。

じゃあ自分がよく使う地元スーパーのこと、書いてみたいな。

地元スーパーマーケットの付加情報をつけて、架空の人物を客観的に動かし、小説風なエッセイを書いたらおもしろいかな…と思いついたのがきっかけです。

ただの思い付きなので、どこまで続くかわからないし、スーパー以外のことも書くこともあるかと思いますが、お付き合いいただけますとジャンプして舞い踊りして喜びます♡

どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、スーパーで逢いましょう♡


瑞季マイミ


最後までお読みいただきありがとうございます!また読みにきていただけることが、最大のサポートになります。もしフォローしていただけたら、舞い踊ります♬ ♡マークを押してスキしていただけますと、私の心もハートであふれます♡ またお会いしましょう˚✧₊