銭湯行進曲

僕は銭湯が好きで、リフレッシュも兼ねて月に2.3回行くんです。スーパー銭湯も好きなのですが、特に町にある煙突が立ってるタイプの銭湯がお気に入りなんです。家から5分ほど行ったところにその様な煙突が立ってる銭湯があるので通いやすくて、よく行くんです。

先日も1人で、僕の銭湯専用のカゴにシャンプーとリンス、洗顔フォームと体を洗うタオルを入りて行きました。ボディーソープは銭湯に置いてあり、タオルとバスタオルはセットで50円で借りれるので、カゴ1つで行くんです。

いつものように銭湯代460円とタオルの借り賃50円を払って脱衣所に向かい、服を脱ぎカゴを持って入りました。

いつものルーティンで体を洗い、いよいよ湯船に浸かったのですが、その瞬間にお尻に強烈な違和感がありました。いつもはタイル張りの段差に座ってる感覚なのですが、その時は今まで感じたことのないタイルが割れている感覚でもない、何とも形容しがたい、気持ちの悪い感覚がありました。

すぐに立ち上がり、座っていたところを確認しようとしたのですが、そこは炭酸泉で濁っていて見えませんでした。でも、どうしてもその正体を知りたくて、ダメなのは承知で潜って見てみることにしました。そして、水中のぼやけてる視界がとらえたのは、なんと、全長5ミリほどの吹奏楽部の少年少女たちが、一心不乱に「トルコ行進曲」を演奏していました。

水中で、かすかに滲んで聞こえるなんとも言えない優雅な旋律は銭湯を上回る快楽を僕に与えてくれました。水中から顔を上げた時には番頭さんに「時間ですよ」と言われました。

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