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見る派でも構わないけど、コッソリ見れば?なんて、言わないよ、絶対

『鼻ぽん』、というモノをご存じでしょうか?


簡単に説明しますと、鼻に詰めるのにちょうど良い、棒状の脱脂綿です。
白くて短いチョークのような見た目をしていますが、脱脂綿ですから、メッチャ柔らかいです。

鼻血が出たときとか、鼻水が止まらないとか、そんなときに便利です。


東北出身で関東在住が長かった僕は、この商品名を知りませんでした。
東海地方に来て、はじめて知った商品です。

妻のゆかりちゃんは、この商品だけでなく、ティッシュを鼻の穴に詰めるという”行為”も、「鼻ぽん」と言います。

「なに、鼻ぽんしてんの? 鼻血でも出た?」と、聞いてきます。僕が鼻に詰めているのはティッシュなのに、です。

花粉症の鼻水は、水のようににサラサラで、垂れることに気づかなかったりします。鼻をかんでも出てはこないし、それでいていつまでも垂れてくるという、かなり厄介な特徴を有しています。

ティッシュを鼻に詰めると、余ったヒラヒラが視界に入って邪魔です。
かといって、そのヒラヒラをちぎり取ると、すぐに鼻水でビショビショになり吸収力を失います。

脱脂綿を棒状にする! これは、ナイスアイディアです。
僕がノーベルなら、ノーベル化学賞を上げちゃいます。


3年前のある春の日、ゆかりちゃんが、ティッシュ鼻ぽんをしていました。

しばらくして、僕がチラと、ゆかりちゃんを見たなら…。
ゆかりちゃんは、ティッシュ鼻ぽんを抜いていて…、
抜いたティッシュ鼻ぽんの先端を、マジマジと見つめたのです。

自宅ですから、ティッシュ鼻ぽんをしても構いません。
それを、どうこう言わないし、(今では)どうこう思いもしません。

でも、抜いた鼻ぽんを見る?
なんで?
さらに、なんで、真剣なまなざし?


「なんで見るの?」と訊いたら、

「わたし、鼻をかんだティッシュも見る派やし。気にならんの?」と、逆に聞き返されました。

ゆかりちゃんは、出したモノは見て確認する派、なのだそうです。


僕は、そんなゆかりちゃんが大好きです。
見る派から、見ない派に変わっても、大好きです。






チャオ!


※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第1066話です
※この記事は、過去記事の書き直しです


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