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【小説】ホテルNOBLESSE #4

この記事は小説の下書きです。
思いつくままに書き残すメモです。
ちゃんと作品とする際には、当然書き直しますし、順番も組み替えることでしょう。
つまり、この記事を読んでくださる方への配慮に欠けます。
僕が僕のために書き残すだけなのです。
小説ですので、固有名詞や人物名は全て架空です。フィクションです。

1月16日、7時25分。

僕は、1階のフロントに寄って、指示書とマスターキーBOXを受け取る。
エレベーターを6階で降りてリネン庫のカギを開ける。
またエレベーターに乗って10階へ行く。7階まで階段で降りながら各階のリネン庫のカギを開ける。

7階のリネン庫には、デスクとパソコンがある。ここは、狭いながらも客室清掃業務の司令部なのだ。
6階、9階、10階のリネン庫は、スタッフの更衣室も兼ねている。

7階は、ただカギを開けるだけではない。中にあるカートを出す。
カートとは、清掃時にリネンや消耗品を積み移動するための代車のようなものだ。「ワゴン」という人もいる。

このカートを出さないことには、身動きがままならない。
リネン庫内はもの凄く狭いのだ。畳4畳か4畳半、という狭さだ。
その中にリネンを置くための棚がある。デスク用のロッカーもある。机がありその上にPCがある。タイムカードや消耗品などを置くための棚が、さらに2つある。

僕は、はじめてココを見たときに、こんな場所で仕事なんてしたくないと思った。仕事のできないサラリーマンが、虐めゆえに与えられた場所にしか見えなかった。
給湯室に机とPCを入れて、「ここがお前の仕事場だ」と言われたのと変わらない。カップラーメンを作って食べれるだけ給湯室の方がマシと思える。


そんな狭いリネンん庫の照明を点け、エアコンのスイッチを入れる。パソコンの電源も入れる。
キーBOXを仮置きしカートを出す。

マスターキーをストラップにつけてベルトに括る。
残りのマスターキーは金庫に入れる。
カギのかからない金庫だ。不用心だとは思うが、僕が入ったこ時にはそうなっていた。果たして、ホテルの方は知っているのだろうか。知っているよな。
見せかけだけの意味のないセキュリティだ。


そのタイミングで、プラムの村山さんが7階リネン庫に入ってきた。
「おはようございます」と言って。

僕も挨拶を返す。時間は7時半ピッタリだった。

23歳の男性で、プログラミングが強いということを、プラムの南さんから聞いていた。
23歳にしては、妙にシッカリしている。
身長は178センチというくらいか。スマートでシュッとしている。
イケメンだ。

「デスクの仕事を教えてください」という。

「じゃあ、まず今日は、見て覚えて。完璧じゃなくてイイから。
 だから後野百太郎のように、僕について歩いてきて。
 今は、事務的な作業をするんだけど、
 あえてブツブツ思考を言いながら作業するよ」

新しい会社の初日が始まった。


#5に続く







※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第1387話です
※これも「エッセイの1話」と言い切ります
※僕は、妻のゆかりちゃんが大好きです



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