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人間ドックからの、パンプス、回らない寿司屋、財布にTシャツ、〆はカラオケ!

「ゆかりちゃ~ん、人間ドックの『ドック』って、何のことかわかる?」

「なんやろ。ペット?」

会話になっているようで、微妙に、会話になっていない気がします。
僕と妻のゆかりちゃんの会話です。

ゆかりちゃんの脳には、

ドック → 犬 → ペット

という、1人連想ゲームが行なわれた模様です。

ちなみに「犬」「ドッグ」です。「ク」に濁点が付きます。
話が迷宮入りしてしまう可能性があったので、そこはスルーしました。

その日ゆかりちゃんは、人間ドックを受けたのです。
年に1度の、徹底的な健康診断です。

「船の点検や修理するところを『ドック』っていうんだよ~」

「へ~」

ドック
ドック
ドック


「そこから、健康診断のことを、『人間ドック』というようになったのさ」

「へ~。・・・じょーじ、それ、知ってたの?」


この質問は、「前もって、知っていたのか?」という意味でしょう。
前もって知っていたから、語っているワケなのですが……。

その、分かり切ったことを、あえて聞くということは、

(あんた、ほんのちょっと前にTVかなんかで聞いたのか?)
(あるいは、ちょっと前にググったのか?)
(何、知識自慢してんの? 感じわる~)

という意味が込められている気がします。
その殺気もスルーしました。


「今日は、アレコレ検査されたんでしょ。どうやった?」

「ん、普通。胃カメラがえらかった~」

東海地方での「えらい」は、「疲れる」「疲れた」「大変」の意味です。

人間ドックが終わったゆかりちゃんを、車で迎えに行きました。
ゆかりちゃんを乗せて、車は名古屋駅へ向かっている途中です。


名古屋駅の地下街で、ゆかりちゃんはパンプスとサンダルを1足ずつ買いました。

次はランチです。
その日のランチは、回らない寿司屋さんでした。

美味しかったです。
魚をあまり好まないゆかりちゃんも、こういう店なら「美味しい」と、喜んで食べます。

その後です。
ゆかりちゃんは、財布を買ったり、Tシャツを買ったり、
お盆のお供えとお中元を買って、
僕の好きなかきたねキッチンの柿の種を買って、
ゆかりちゃんの好きなアンリ・シャルパンティエのサブレも買いました。


ゆかりちゃんは、パンプス、財布、Tシャツと、以外にも僕のオススメを素直に購入しました。

「じょーじのアドバイスは、実はイイって、気づいたんだよね…」

と、中森明菜さんの語尾のような、極小の声で言っていました。


帰りの車の中では、ゆかりちゃん好みの音楽が流れて続けます。

僕のスマホの、プレイリスト『ゆかり』を流したのです。
ゆかりちゃんの好きな曲だけをまとめたプレイリストです。

「カラオケに、行きたくなってきたわ~」

とゆかりちゃん。

シメシメです。
帰宅し、夕飯を済ませ、歩いて10分のビックエコーに行きました。

2時間が、あっという間でした。


僕は、ゆかりちゃんが大好きです。







おしまい


※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第1241話です
※この記事は、過去記事の書き直しです


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