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「今年のサマソニ、人少なすぎ」問題を調べてみた ~サマソニ vs フジロック~

はろー、最近なんだか立て続けに記事を書いているまいしろです、こんばんは。





というわけで今回のネタはずばり



サマソニの人気って大丈夫なのか?



問題です。問題なのかわかんないけど。




ちなみに私は今年初めてサマソニに行ったので、昨年までとの比較はできないのですが、初回の感想としては


めっちゃトイレ並ばないな!


でした。(もちろんライブは最高に良かった)




で、最高に快適なフェスだな~と無邪気に喜んでたんですが、Twitterを見てみると



みたいなツイートをちらほらと見て、






えっ これやっぱり動員少ないの?




ということを知り、サクっと調べようとしたら、思いのほか時間がかかってしまい、1週間ずっとコレにかかりきりだったという記事をこれから皆さんには読んでいただきます。どうぞお気軽に読んでください♡



というわけで、題して「サマソニ大丈夫か問題」、いってみましょう!!





1.  本当に動員数減ったの?問題



まずはこれから調べてみましょう。来場者からは、ちらほら出ていた「サマソニ全然に人がいない」という言葉ですが「実際どうなの?」というお話です。


確かに私も、トイレもバスも屋台もふくめて何にも並んだ覚えがないので、そうかも... とは思うのですが、いかんせん今年が初めてだからわからないんですよねサマソニ。




というわけで、2018年の数字はまだ発表されてませんが、これまでのサマソニの動員数が参考になるだろ、ということでグラフにしました。


ちなみに、2日開催の年と3日開催の年があってややこしかったので、1日あたりの平均で出しています。それがこちら!









やや減少傾向...?






振れ幅が大きすぎて、完全に減少とまではいきませんが、2011 - 2013年をピークとして、


ここ数年は 10万 / 日 の壁が超えられていない


という感じでしょうか。(ていうか年によって 2 - 3万単位で動員数変わるんだなこのフェス!! )



ちなみに、Twitter見てる限りだと、今年は去年よりも人が少なかったようなので、2003年以来、初の


7万 / 日 以下


になってるかもしれないですね。それだと本当に「減少傾向」だ... 今年の数字が出るのが怖すぎる...



とはいえ、こればっかりは公式発表を待つしかないので、いずれにせよ2011 - 2013年には1日10万人以上も動員するモンスターイベントだったサマソニが「ここ最近はそこまで勢いがない」というのは事実のようなので、それならそれで、次はその理由を見ていくことにしましょう。





2.  犯人はお前だ!「ヘッドライナー微妙説」



こういうフェスの動員数の話のときに、まず出てくるのは

「ヘッドライナーが微妙」

説ですね。



※個人的には、どれだけ微妙なヘッドライナーでも、ファンからしたら「やったぜー!」って感じだと思うからこの言葉は大嫌いだが、今回はわかりやすいのであえて使おう。





というわけでこのコーナーでは


サマソニの歴代ヘッドライナーが、出演当時どれくらい人気だったか?


を見てみましょう。





で、「どうやって人気度をはかるのか」という話ですが、今回はGoogle Trendというツールを使ってみようと思います。 


IT系の皆様にはおなじみですが、平たくいうと「Google でそのアーテイスト(に関する言葉)が検索された数を見れる」というスーパーお役立ちツールです。




別にGoogle検索じゃなくてもよかったけど、CD売上だと昔の方がCD売れてるし、YouTube再生数だと海外人気も入っちゃうし、ツイート数だと最近のデータしかないし... で、いろいろ難しかったのでシンプルに


めっちゃ検索されてる = 人気


で調べるのが正解だろ!という結論になりました。ここにたどり着くまでが長かった。

 


※ちなみに正確にいうと、相対的な検索数の「割合」を出しています(具体的にいうと、2012年8月のグリーンデイ検索数を100とした場合の、それぞれのヘッドライナーの出演月の月間検索数) ややこしいけど、シンプルに数字が大きいほど、検索されまくった超人気アーティストと思ってください。

※さらにちなみに、基準がグリーンデイなのは特に意味はないですが、強いて言うとサマソニの帝王だからです。




というわけで、ごにょごにょ小声で説明しましたが、満を持してそれぞれの年のヘッドライナーの人気度をグラフで見てみよう!

それがこちら!どーん。












ミスチルつよ




他の追随を許さなかった。2番手のレッチリにほぼ2倍の差をつけてゴールイン! なんという圧倒的王者!!




ちなみに一応詳しく見てみると、人気TOP5は


1. ミスチル 

2. レッチリ 

3. ビヨンセ 

4. オアシス 

5. コールドプレイ



みたいですね。なんという納得感。休日返上でこの細かいグラフを作った甲斐がある。体感に合致しかしてないな。




あと本筋とは関係なく、完全なる自分の興味でそれぞれの音楽ジャンルもグラフに盛り込んでおいたんですが(※Wikipedia上での分類を参照してます)、



・なんやかんや、ロックが一番多い

・R&B は一時期より下火

・だんだんエレクトロ / テクノが増えてる



という使いどころのわからないサマソニヘッドライナー豆知識もついでに得たので、各自飲み会で話題がなくなったときのネタとしてぜひお使いください。





では細々した表を楽しんだところで、次にこのヘッドライナー人気度と、サマソニの合計動員数のグラフを合わせてみましょう。それがこちら!










ほぼ一致。





2007 年だけ「何があったんだ」って感じですが、それ以外は


ヘッドライナーの人気 = 集客力


ですね。ここまでピッタリくると気持ちがよい。





そして、グラフからわかる通りですが、2014年以降はヘッドライナーが全然話題になってない。そして


それが、最近のサマソニの集客不振に直結している


と言えるみたいですね。




ちなみに、2014 年以降にヘッドライナーの人気度が落ちている理由としては

・洋楽自体が不人気で~

・ロックよりEDMが~

とか、いろいろあると思うんですが、これ深追いしたら永遠に出られない沼にハマったので、一旦ここでストップして、その話はまたの機会に譲りましょう。というか譲らせてくださいお願いします。





では話を本題に戻すと、


サマソニ集客 = ヘッドライナー人気 

・ヘッドライナー人気が落ちてきたから、サマソニが不振


だったとして、カンのいい人なら「あれ?」って思うことがあると思うんですが、そうです、



同じく洋楽メインのフジロックは、動員数は絶好調


なんですね。




まあ、そもそもフジとサマソニなら、動員数はサマソニの方がとても多いので、絶好調の定義にもよるが、去年サマソニが「人少なすぎ」とネット民で騒がれた中、こんな記事が出る程度にはフジロックは元気です。






というわけで、次のミステリーにいきましょう。題して




3. フジロックはどうなってるの?問題


ではこちらもまず、フジロックの動員数から見てみましょう。

フジは毎年公式が動員数を公開してくれてるので、分析する身としては神でした。SMASH、ほんとにありがとう!



というわけで、グラフがこちら。








ほぼ横ばい



って感じでしょうか。



2012年をピークとして、若干減少と言えなくもないけど、2017年も 4万人 / 日を超えていて、サマソニほど顕著に落ち込んではないという感じ。

(※ちなみにフジもサマソニも前夜祭は抜いてるよ)





とはいえ、これだけだとわかりにくいので、サマソニとフジの1日あたりの動員数を比べてみました。はいこちら。







こう見ると、サマソニの方が、年によって動員数にかなり差があるみたいですね。





一応、それぞれ過去最高の動員数と直近の動員数を比べてみると、


サマソニ:30%減

フジロック:10%減


という感じになります。

(フジの方が母数が少なくて%の変動が大きいことを考えると)フジは、サマソニに比べかなり安定的に動員できているみたいですね。




4. フジのヘッドライナー最強説


では、先ほどの説に従うと、



フジが毎年、安定して動員できているのは、ヘッドライナーが最強だから



ということになりますよね。


というわけで、それを確かめるべく、今度はフジの歴代ヘッドライナーの人気度グラフを見てみましょう。基準はさっきと同じ2012年のグリーンデイです。

というわけで、結果がこちら!











ロック多っ




とりあえずいろいろ置いといてロックが多い。さすがはフジ「ロック」、名前に表されている通り、ひたすらヘッドライナーがロックづくし。特に2012年以降は圧巻ですね。


ていうかここだけの話、調べる前は「ゆーて、フジもサマソニも、ヘッドライナー結構かぶってるよな~」とか思ってたけど、並べてみたら全然違ったわ、なんかごめん。どっちもごめん。




ちなみに本当に余談ですがフジロックの人気ヘッドライナーTOP5は



1. レッチリ

2. オアシス

3. レディオヘッド

4. マイ・ブラッディ・バレンタイン

5. フー・ファイターズ



という、すげーフジロックな面々になりました。サマソニとのランキングの入れ替わりもすごいが、どっちにも入ってるレッチリとオアシスは本当に本当に人気なんだなという感じがしてめちゃくちゃすごい。





というわけで、フジロックのヘッドライナーの人気度を確認したところで、ラストミステリーに入りましょう!


ヘッドライナー人気度と、フジロックの合計動員数のグラフを合わせてみたよ!はい、こちら!









あんまり関係ない...!





そう、「まったく関係がない」とまではいかないけど、


明らかにサマソニよりも、ヘッドライナーの人気に左右されずに動員している


んですよね、フジロック。



サマソニがヘッドライナーの影響がほぼ100%だとしたら、フジは60%ぐらいしか影響していないのでないかと思う。 ※というか、数字上はそうなってる。





5. まとめ ~サマソニ vs フジロック~



というわけで、ここまでの話をまとめてみましょう。これ、洋楽人気が落ちてる理由がハッキリしない限りは、どうしても最後が憶測になっちゃうんですが、私の個人的な結論は



サマソニは動員数が「やや減少傾向」、フジは「安定」


サマソニは「ヘッドライナー次第で行く」ファンが多いので、洋楽不況をもろに食らって動員に悩んでいる


フジは「ヘッドライナーが誰であってもフジに行く」ファンが多いので、動員が安定している



ということではなかろうかと。簡単に言えば



・アーテイストに付いているサマソニファン

・フェスに付いているフジロックファン



という感じでしょうか。まあ、もっとわかりやすく言うと



都市フェス = アーテイストに付いているファン

地方フェス = フェスに付いているファン



になっているのでは? という気がしますね。



だとすれば、フェスが乱立してるなかで地方フェスが生き残るには、アーテイストのラインナップ以上にフェスとしての体験価値(アウトドアとか、ご飯とか)の方が実は大事なのかもしれないと思ったり。逆に都市フェスはアーティストのブッキングにすべてがかかっているのかもしれない... 邦楽フェスで調べてみても面白いとおもうので、いつか時間があるときやってみます。




というわけで、なんとなく謎を残す記事になってしまったけれど笑、長文お付き合いいただきありがとうございました。「なんで洋楽が不況なのか」も体力が回復したら調べてみよう。良かったらフォローしてねん~。

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